じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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シャープ製の愛用ノートパソコン。 10日ほど前、シャープがパソコン事業から撤退、メビウスブランドが消滅するというニュースが伝えられた。写真は、私が2001年9月に購入したシャープ製最後のノートパソコンであり、これまで使ったノートの中でも最も使用期間の長く愛用しているマシンである。 型番はPC-SX-S1。主な特徴は、
2年ほど前までは、出張先にはいつも持参し、また、授業・講演のプリゼンテーションにも使用していた。当時としてはハイエンドと言ってもよい機種だったと思うが、いまの時代となっては、
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【思ったこと】 _a1031(日)日本心理学会第74回大会(38)ことばと社会:心理学的アプローチの可能性と問題点(6)日本語学習者の誤用と言語使用の文化的背景(3) すでに述べたように、日本語では ●先生、チョコレートを食べたいですか。 あるいは ●先生、チョコレートを召し上がりたいですか。 といった願望疑問文(相手の願望を直接尋ねる表現)は不適切であるような印象を受ける。 その説明の1つとして、 「先生、チョコレートを食べたいですか。」、「先生、チョコレートを召し上がりたいですか。」という表現はいずれも、先生個人のアイデンティティに関わる私的領域に関する質問である。いくら丁寧な表現を使おうとも、そういう領域は、生徒さんは侵害してはいけないのである。という考え方があることを10月29日の日記で紹介した。しかし、もし、私的領域を侵害することが原因であるならば、個人主義的と言われる欧米人のほうが、日本人以上に願望疑問文を不自然に思うはずである。 ところが、昨日の日記で紹介した「ペンを貸与する」という想定場面での調査結果によれば、日本語母語者では、申し出、行為質問、依頼、直接行動が多かったのに対して、英語母語者では、申し出、行為質問、依頼は殆どゼロであり、逆に、直接行動、命令、要望質問、願望質問の比率が高く、極端な差違があったという。英語母語者で願望疑問文が多かったことは、私的領域の侵害にならないのだろうか? ここでもう一度、よく使われる具体的な表現をあげると【長谷川によるまとめ】、
以上のデータで興味深いのは、これらの差違は日本語と英語の文法上の違いによるものではないということだ。いずれも文法的には正しい表現であるのだが、どういう表現が用いられるのかが違っているのであった。よってこれは、言語学というよりは文化心理学に関係した現象であるということになる。 話題提供者は、以上の差違について、
次回に続く。 |