謹賀新年

じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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朝日を浴びる塩のキャラバン。

1月3日(月)

【思ったこと】
_b0103(月)エチオピア・ダナキル砂漠でお正月

 冬のチベット以来、3年ぶりに海外で年末年始を過ごした。この時期に参加した理由として、
  1. 役回りの関係で、来年度以降は、この季節に海外に行かれない可能性が大きい。
  2. 現地の治安や政情などを考えると、行かれる時に行っておかないと入域できなくなる恐れがある。
  3. 最近ますます老化が進んでおり、自然環境が過酷な地域には、体力のあるうちに行っておきたい。
といった点が挙げられる。

 もっとも、NHKの番組保存サイト
  1. 「地球上で最も低く、最も暑い場所」というのが、エチオピアのダナキルくぼ地。海抜マイナス100mのため、地下から湧き上がるマグマの熱で、50℃もの熱気に包まれている。普段、地球を飛び回って撮影しているスタッフでさえ、1度に歩ける距離は、たった50m!それだけで、ハアハアと息が上がり、横になって水を飲むしかない。
  2. 周りには、硫酸の池が点々とあり、硫黄ガスがもうもうと渦巻いている。この池、普通の硫酸ではない。間違って足を突っ込んだら、溶けてしまう、超酸性の池だ。
  3. 【エルタ・アレ山頂の外輪山】ここに10日間キャンプ。テントも張れず、ガスマスクをして眠るなんて、撮影というより、想像を絶する冒険だ。
  4. pH0近い超酸性の池。火山ガスと熱湯が噴出していて気温は50℃にもなる。
  5. クレーター内では、常にガスマスク着用。硫黄の匂いが鼻をつき、窒息しそうな煙が火山から風に乗って流れてくる。
  6. エルタ・アレでは、固まった溶岩の上で寝泊りした。火山から吹く風が、あまりにも熱いため、テントが張れない。タープで日陰を作るだけの場所で10日間過ごした。
と記されているほどに過酷な環境ではなかった。訪れた年末年始は一年中で最も涼しい時期でもあり、またエルタ・アレ火山の活動が外見上穏やかな時期であったという違いもあるとは思うが、上記の表現はあまりにも大げさであった。実際のところは(上記番号に対応)、
  1. マグマの熱で50℃もの熱気に包まれている」というような場所は火口内のごく一部に限られていた。
  2. ダロール火山など、少なくとも2ヶ所で硫黄泉を見たが、指をつっこんでも溶けてしまうことはなかった。油っぽくてヌルヌルしていて浴用には適さないようであったが...。
  3. ガスマスクをして寝る必要はなかった。
  4. ダロール火山の硫黄泉はお湯が噴き出したり、泡や蒸気が出ていたが、熱湯というほど熱くはなく、湖の水温は30℃程度ではなかったかと思う。
  5. 風下では亜硫酸ガスと思われる刺激臭があったが、常にガスマスク着用というほど酷い状況ではなかった。また、今回は、常に南風が吹いていたため、外輪山西側にある頂上キャンプ地方向には風がながれてくることは一度もなかった。
  6. テントが張れないのは単に風が強いためであって、風が熱いわけではない。実際の気温は昼間が35℃前後で、夜中は20℃前後であり、野天泊にはきわめて快適な温度でぐっすり眠れた。(楽天版(1/3付け)に証拠写真あり。)
であった。