じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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2011年版・岡山大学構内でお花見(30)タンポポいっぱいの大学構内 大学構内芝地各所で、タンポポのお花畑が広がっている。写真は
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【思ったこと】 _b0426(火)今回の大地震について思ったこと(25)授業を休んでまでボランティア活動に参加するべきか? まず、例によってNHKオンラインの見出し項目を掲げておく(4月27日早朝の時点)。
さて、今回の大震災に関連して4月1日付けで、文科省副大臣から全国の国公私立大学長ほか宛に、学生のボランティア活動参加に配慮を求める要請が届いているという。「学生が、大学等の内外において、学修成果を活かしたボランティア活動を行うことは、将来の社会の担い手となる学生の円滑な社会への移行促進の観点から意義がある」という趣旨に基づき、ボランティア活動に参加した学生に、補講・追試の実施やレポートの活用による学修評価、休学した場合にはその期間の学費の取り扱いに配慮することなどを求めるものとなっている。この通知を受けて、各大学で、具体的な対応が検討されている模様である。 今回の震災の救援・復興活動等に限らず、学生がボランティア活動に参加することには大きな意義があるとは思う。しかし、被災地近隣の大学であればともかく、岡山の大学に在籍する学生が、授業を欠席して被災地でボランティア活動に従事することにどれだけの意義があるのかについてはかなり疑問に思う。もちろん、本人の強い意志により、半年間休学して現地で主体的に活動に取り組むというのであれば意義深いことであると思う。しかし、例えば、7日間程度(被災地までの往復に要する日数を含む)を準公欠扱いにしたところで、果たして、被災者の方々に感謝してもらえるような活動ができるのだろうか。現時点での交通事情を考えると、現地まで片道2日間、計4日を差し引くと、実質3日間、土日を加えても5日間程度しか活動できないことで、これでは、「貢献」というよりも単なる「体験」になってしまうのではないだろうか。 この日記でも何度か書いたところであるが、この国難に立ち向かうためには、まずは、各自がそれぞれの持ち場をしっかり守ることが大切である。もちろん、真に人的支援が必要な場合は、持ち場を離れて被災地に赴くこともアリだとは思うが、学生の場合は、まずはしっかりと学び、10年、20年といった長期的な視点で復興や発展に貢献できるよう努力することが大切ではないかと思う。被災者救援に密接に関連した特定専門領域の学生は別として、一般学生がわざわざ授業を準公欠扱いにしてまで現地に赴く必然性は感じられない。そういうこころざしをもった方は、まずは、岡山にとどまって、課外にできる支援活動に参加することをオススメする。その上で、8月〜9月の夏休み期間に、被災地からのニーズを踏まえたうえで現地でのボランティア活動に参加するべきではないか。 このほか、震災は決して過去の出来事ではなく、今なお、余震、他地域での誘発地震、さらに原発事故の危険が継続しているという点にも留意する必要がある。単に、保険に加入すれば済むというものではない。また、指導教員や保護者にも十分相談の上で、連携しながら参加していくことが望ましいと思う。 |