じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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シルクロードと岡大構内の類似性(2)ヤギさん

連載2回目は、キルギス・カラコルのロシア正教会(写真左)と岡大・農学部構内のヤギさん(写真右)。正教会では数頭が飼育されていた。ミルクを採るためではないかと思われる。

9月11日(日)

【思ったこと】
_b0911(日)日本心理学会第75回大会(3)参加計画(3)

 昨日に続いて、日本心理学会第75回大会の参加計画の3回目。

 第3日目の12 : 30〜14 : 30には、川島隆太氏(東北大学)による、

Can brain be trained ? 脳は鍛えることができるか

という招待講演・日本心理学会主催認定心理士研修会が行われる。

 「脳科学」を標榜する通俗本は山ほど見かけるが、大概は前半で脳科学の一般的知識を孫引きし、後半でその著者自己流の訓練法を紹介するという形式のものが多いように見受けられる。その場合、前半の脳科学紹介は後半の権威つけに過ぎず、後半は脳科学に依拠しているのではなく単にアナロジーやこじつけに過ぎないことが多い。これに対して、川島氏の御研究は、ある種の訓練を行うと、脳自体に変化が生じることを実証しながら、認知症の改善などへの応用を試みているようである。じっさい、リンク先のレジュメにも記されているように、ここでいう「脳を鍛える」とは、「認知トレーニングによる,他認知機能向上,すなわち般化(転移)効果が生じること意味している。」と定義されており、「作動記憶トレーニングを適応強化的に行うと,背外側前頭前野の皮質の増加や,同領域の白質の変化,運動能力などへの転移効果まであること」が示されるという。単に、「こういう訓練をすれば、こういうことまでできるようになる」というだけの理論であれば、脳科学への言及は全く不要であって、訓練と行動変容との関係だけを示せばそれでよいのだが、もし、訓練と行動変容の関係が単線的ではなくて複合的になっていて、脳の変化という変数を間に入れることで簡潔に関係記述ができ、かつ適確な予測や改善計画が可能になるというのであれば、脳を鍛える研究は大いに意義があるということになる。

 このほか第3日目の興味深い演題としては、
    【9:30-11:30】 実証研究からみる高齢者のうつと心理社会的要因
  • 【15:00-17:00】超高齢社会への心理学の貢献 −高齢者研究における縦断研究−
などがある。(他にもあるが同時間帯のため参加できない。)

 今回は3つの学会・研究会への6日間連続参加となるため、体調管理を第一とし、場合によっては予定を変更して宿泊先のホテルで休養をとることも考えたいと思っている。