じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _b0919(月)日本行動分析学会第29回年次大会(3)コンサルテーション技法と実践 大会第二日目の昼は 【11:00〜13:00】パフォーマンスマネジメント 教科書では学べないコンサルテーション技法と実践 という自主企画ワークショップに参加した。民間中小企業における問題を行動的に解決しようという事例の紹介であった。なかなか興味深いものであったが、1つ気になったのはいずれにおいても、
このほか、発表者ご自身やフロアからも指摘があったように、それぞれの事例では、ベースラインがきっちりとはとられておらず(これが良いと思われるとすぐに初めてしまうなど)、また、標的行動の選定やポイントの重み付けについても種々の曖昧さがあった。 今回紹介された事例では、ごく一部を除いて、ほぼ100%、当初設定した目標ポイントが達成された。しかし、同じやり方で何年も持続し、それが、当該企業の営業成果などを押し上げるかどうかははなはだ疑わしいように思えた。 むしろこの種の取り組みは、毎年、社内が比較的ゆとりのある期間にイベントとして実施し、社員全員参加の中で、改善には何が必要な行動であるのかを洗い出し、社員自らが関わることでその重要性(もしくは無関係性)に気づくきっかけづくりとして意味があるように思った。 少々話題がずれるが、大学構内や町内で年に数回行われる一斉清掃作業なども、上記に近い効果があるように思われる。年数回程度の回数では、清掃自体はきわめて一時的な効果しかもたらさないであろうが、参加者は、清掃活動を通じて、ゴミの分別や地域の環境保全に関心を持てるようになり(=地域環境に関連する諸刺激が弁別刺激となったり、保全活動がシェイピングされたりする)、イベント期間以外にも般化されると期待できるからである。もっとも、現実には、一部の熱心な方々だけの取り組みに終わってしまい、ゴミをポイ捨てするような不心得者はそもそもそういうイベントには参加しないという問題点は残る。 次回に続く。 |