じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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岡山大・ホームカミングデイ 2011当日の3風景。
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【思ったこと】 _b1022(土)岡山大ホームカミングデイで、大学探索ツアーと半田山森林散策ツアーに参加する 昨日の日記でも述べたように、10月22日(土)は、岡大創立記念日に合わせて「ホームカミングデイ2011」が開催された。 前日までの気象情報では、土曜日は雨の予報となっていたが、実際には、当日の明け方には雨が止み、イベント時間中は曇り、主要イベントの終了を待ってくれたかのように16時頃から再び雨が降り出すという幸運に恵まれた。 天気に恵まれたこともあって、この日の11時から行われた大学探索ツアーと、13時からの半田山森林散策ツアーに参加した。 このうち11時からのツアーは、図書館、または自然科学研究科棟の屋上のいずれかをまわる2コースに分かれていたが、私は、日頃はドアが施錠されていて立ち入ることのできない、自然科学研究科棟の屋上をまわるほうに参加した。 少し前の日記に書いたように、文学部では現在耐震改修工事が始まり、心理学系の研究室や実験室は来年4月まで、自然科学研究科棟に一時移転している。大学探索とは言っても、毎日出勤している場所を案内されることになった次第であるが、屋上に立つのは今回が初めてであり貴重な体験となった。ちなみに、自然科学研究科棟は、岡大津島キャンパス全体では2番目に高い建物であるようだ。じっさい、時計台(図書館)のほうが低く見えた。一番高い建物は環境理工学部棟のようだが、こちらのほうがキャンパスの中心に近いため眺めがよい。明日以降の日記で連載する予定である。 午後の半田山森林散策ツアーのほうは、案内パンフに3行程度紹介されているだけであり、また、各種イベントが並行しているなかで、わざわざこのツアーだけに参加して半日を過ごす方は殆どおられないのではないかと思っていたが、予想に反して、10数名の参加者があった。卒業生の方というより、森林散策愛好家の方のほうが多く、樹木の名前や生態について熱心な質疑が交わされていた。 今回のツアーは、歩いた距離は当初予定の1/3程度にとどまったが、森林生態に詳しい教員から、個々の樹木や森林生態についての詳しい解説があり大いに勉強になった。 まず、半田山というのは、かつて人々が薪炭採取などを目的に出入りしていた里山の二次林である(原生林ではない)とのことであった。かつて、繰り返し伐採されながら育っていたコナラ、クヌギ、アベマキなどの広葉樹はいまでは高木になっているが、ナナミノキなど、樹肌がなめらかな高木も育っており、実生の苗が育つのに必要は日照が確保されないことから、人が手を加えなければ、コナラなどはいずれ姿を消すことになるらしい。 ところで、この半田山には、いくつかの危険が潜んでいるという。一番怖いのは、スズメバチの中でも最も大型で獰猛なオオスズメバチが生息していることである。半田山では伐採した切り株が多く、この蜂の格好の巣になるらしい。このほか、イノシシも出没しているが日中に人を襲うことは滅多にないという。マムシもあまり多くないようだ。 ツアーでは、葉っぱの葉軸と枝の違い、イヌビワとイヌビワコバチの共生、カクレミノの異形葉、ヒノキの葉の裏側にある気孔、「尾根松、谷杉、中檜」、マツクイムシがもたらす松枯れについての3説(←うち2説は岡大農学部起源)、「ナラ枯れ」の原因、里山の管理などについて、専門的な解説があった。 |