じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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黒雲、黒煙と、かすかな虹。

 5月29日の岡山は朝から晴れていたが、夕刻雷雲が接近し、短時間ではあったが大粒の雨が降った(記録上は4ミリ)。この日は16時15分から全学の会議があったが、研究室を少し早めに出たおかげでギリギリ雨に降られずに済んだ。

 写真上は雲に覆われた岡山市中心部(15時59分頃)。画面中央から左方向には、どうみても自然の黒雲とは思えない黒煙が上がっていた。あとでネットで調べたところ、「岡山市南区の廃家電置き場で火災 洗濯機やエアコンなど燃える」という見出しの記事があり、山陽新聞Webニュースによれば、
 29日午後3時20分ごろ、岡山市南区箕島、リサイクル業「L(エル)」の敷地内から出火。積み上げていた洗濯機やエアコンなどの廃家電約500平方メートルを焼いた。けが人はなかった。

 岡山南署などによると、従業員男性(53)らが廃家電をトラックに積み込む作業中、何らかの原因で家電から火が出て燃え広がったらしい。

 ポンプ車など20台と消防ヘリが出て消火に当たったが、プラスチックなどがくすぶり、同日午後10時現在、鎮火に至っていない。

 現場はJR備中箕島駅の北約1・5キロの国道2号沿いで、一時は激しく黒煙が上がった。

 中国電力岡山支社によると、この火事で高圧配電線が断線し、計898戸が停電した。
となっており、方角と時刻からみて、この火事による黒煙に間違いなさそうだ。

 写真下は、雨の後に出現した虹(16時12分頃)。16時15分から会議が始まったため、残念ながらこのあとの景色は分からない。

5月29日(火)

【思ったこと】
_c0529(火)認知症高齢者のQOLと実態(2)

 昨日の続き。

 28件の中で印象に残った報告をいくつか挙げさせていただく。まず、入居者がプランターで野菜を作り、文化祭でそれを売り、そのお金で回転寿司を食べに行ったという事例があった。中心になって動いた方は農業の経験があり、土作りや仕立て方に詳しいという。私自身もコメントさせていただいたが、園芸作業というのは、ゆったりと継続的に関われるという点で、1回限りのレクリエーションには無い長所がある。また、単に自己満足的に収穫するのではなく、施設の人たちと一緒に食べたり、バザーでの収益で外食をすることができれば、その分、行動に対する多彩な結果が随伴することになり、やりがいとなるはずである。発表者の方も「どんな薬もこの植物には叶わない」という言葉を引用されていた。園芸療法学会で発表されれば大いに評価されるのではないかと思う。

 次に、精神科単科の認知症治療病棟に入院されている方が、箱デコレーション(箱に張り紙をして装飾)により、落ち着いた状態や過去の記憶の一部を取り戻したという事例があった。この方は、夕方から夜間にかけて暴言や物盗られ妄想などが強く、退院には至らない状態が続いていたが、在宅療法室(レトロな和室)などで、本人が昔やっていた張り紙装飾に取り組んでいただき、落ち着いて過ごせるようになってきたということであった。行動に適切な結果が随伴するようにいろいろと工夫されていた点がよかったと思う。

 3番目は、海辺という立地を生かして、釣り(岸壁や砂浜)に参加して貰うという事例である。あくまで自分の意志で参加することを尊重し、かつ、制限枠にとらわれずにいろいろなことをやってみようする姿勢が大いに評価できた。岸壁で車いすに座ったままの釣りとなると、いろいろな危険が危惧されるが、スタッフの方々が常に気を配り、当事者の能動的な行動を支えておられた。

次回に続く。