じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 _60211(金)[心理]ユジンとチュンサンの血液型(後) 昨日の日記で、冬のソナタ第四話の「血液型性格判断」シーンは
としておいたほうが、後の展開が面白くなるのではないかと書いた(というか、ユジンを通じて、そういう形で血液型偏見差別を否定しておいてほしかった)。 こちらの資料集にあるように、私は「血液型性格判断」に関しては、純粋な学問研究は否定しないものの、実用的には全く役に立たず、有害無益な商業主義に過ぎないと考えている。従って、お察しとは思うが、私が使うとしたら「血液型性格判断」ネタではなく、あくまで、チュンサンの父親は誰かという親子関係の判定にこれを使えないだろうかという、使い古しのネタに限定したものになる。 「使い古し」の中でも最もオーソドックスなシナリオは、チュンサンの血液型はAB型という設定にしておき、ユジンの亡くなった父親の血液型がO型であることを後になって判明させれば、「ユジンとチュンサンは異母兄妹ではなかった」という完全な証拠に使える。この場合、ユジン自身はじつはO型である必要はなく、A型、B型いずれであっても構わない(AB型であると、こんどはユジンの父親は誰かというとんでもない疑惑が生まれてしまう)。 もっともユジンの父親はすでに亡くなっているので、墓を掘ってまで血液型を調べるのは不自然という問題が残る。例えばユジンがA型、妹がB型、ユジンの母がAB型であったとしても、ユジンの父親はO型、AO型、BO型のいずれであるかは確定できない。ユジン、妹、母親が全員O型であった場合も、やはり3通りの血液型の可能性が残る。 【1】とは逆に、ユジンの父親がAB型、チュンサンがO型という逆の設定も可能。いや、よく考えてみれば、このほうが遙かに分かりやすい。 例えば、ユジンの妹に「私の家は、みんな血液型が違うのよ。姉ちゃんはA型、私はB型、お母さんはO型なのよ。」と、どっかで喋らせたとする。ユジンの母親がO型であるにもかかわらずユジンがA型で妹がB型になりうる可能性は、ユジンの父親がAB型である場合に限られるので、【1】と異なり、墓を掘らなくてもユジンの父親の血液型は確定できる。いっぽう、チュンサンがO型であるということ、(もちろん本人は知っているが、ドラマでは)脳の手術をした時に初めてユジンに分かるようなシナリオにしておけばよいだろう。 ところで韓国盤(但し英語字幕)では、2人でスキー場に行く場面でミニョンが「I'm a type A too. 」と語ってしまったことが既成の事実になってしまっている。では、ユジンもミニョンも共にA型であって、なおかつ「実は異母兄妹ではなかった」ということを証拠づけるにはどうすればよいだろうか。 このためには、ユジンの父親がO型であり、カン・ミヒ(チュンサンの母親)がB型もしくはO型であるとしておけばよい。少々不自然な展開になるが、ユジンの父親の命日に、ユジンの妹が「ねえ、お父さん、どういう病気で亡くなったの?」と母親に訊くことにしよう。これに対して母親に お父さんは心臓の病気でお亡くなりになったの。手術の時、たくさんの輸血が必要になって大変だったのよ。私の血も直接使ってほしかったのだけれど、お父さんの血液型はO型で、私はA型だったから、直接輸血することはできなかったのよ。 などと語らせて伏線を張っておく。 いっぽうユジンは、ある時、たまたま週刊誌を読んでいて、カン・ミヒのインタビュー記事を見つける。プロフィール欄には、はっきりと「カン・ミヒさん、○○歳、血液型B型」と書かれてある。その時、ユジンは、第四話でミニョン(チュンサン)と初めてスキー場の下見に言った時にミニョンが ボクもA型なんですよ と言ったことを思い出す。そして 私はA型、チュンサンもA型、でも私のお父さんはO型、カン・ミヒさんの血液型はB型、、...こんなことってあるかしら? と重大な矛盾に気づくというシナリオだ。 もっとも、私は個人的にはこのシナリオを好まない。週刊誌等でその人の血液型を紹介すること自体ケシカランと思っているからである。このシナリオを採用してしまうということは、「カン・ミヒの血液型が週刊誌に紹介されていたのは、血液型性格判断が流行っていたおかげである」ということを暗に認めたことになる。それよりは、輸血の適合性から判明するというシナリオのほうがまだマシだ なお、私が勝手に作った第19話以降のシナリオ書き換えの試みでも、じつは、血液ネタが使われているが、こちらは医学的にはかなり無理な設定になっている。 |