じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
【思ったこと】 130513(月)アベノミクスその後 アベノミクス効果の表れの1つと言うべきか、5月13日の日経平均株価は174.67円高い(+1.1%) 、 1万4782.21円となった。14700円台を回復したのは5年4ヶ月ぶりであるという。 我が家では個別の株取引はいっさいやっていないが、投資信託が若干あり、この間の値上がりで、リーマンショック以来ずっと損失評価となっていた銘柄も、ほぼプラスに転じるようになり、多少の恩恵を受けるようになった。 もっとも、我が家の微々たる資産規模から言えば、投資信託の評価額が増えるよりも、昨年来の給与削減額のほうがはるかに大きく、また、昨今ではガソリン価格や電気料金などの値上がり傾向も出始めていて、トータルで生活が豊かになってきたという実感は全く無い。 むしろ、2%のインフレ目標などと言われると、定年退職後の年金生活が不安になり、ますます消費を少なめにして貯蓄額を増やしておこうという方向に向かってしまう。もちろん、来年4月から導入予定の消費税率8%前には、多少の駆け込み購入もあり得るが、これも限定的。明らかな省エネ製品はともかく、まだまだ使える家電製品を慌てて買い換えるつもりはない。仮に買い換えたとしても、税率アップ後の消費は極端に少なくなるだけであって、少なくとも我が家が内需拡大に貢献することはあり得ない。 このWeb日記で何度も書いているが、私は、お金の根本的な機能は、「自分のために他者を働かせるツール」であると考えている。よく言えば、自分が他者のために働いてお金を受け取り、そのお金を使って他者に働いて貰うという互助的機能、悪く言えば、お金を使って何かを占有し、他者に労働を強いる機能でもある。なので、完璧に自給自足ができる人は、お金を必要としない。加齢により、他者から一定のサポートを受けないと生活できなくなる恐れのある中高年層は、元気なうちに、他者に働いてもらうツールを確保しておかなければならない。物価が安定、もしくはデフレ状態にある時は、現金を保有しているだけでも良かったのだが、2%のインフレ目標となれば、もっと積極的に何かを占有しておいて、自分のために若者を働かせなければならなくなる。それがおそらく、不動産や株式の保有を活性化させることになるのだろう。であるからして、成長戦略がうまく軌道に乗ったとしても、若者の労働時間が減って生活にゆとりができるという可能性はあまりなさそう。外国人労働者に頼れば不可能とは言えないが、そうすると、出稼ぎを送り出す国のほうで、高齢者が置き去りにされてしまう。やはり、自分の国の中での互助・互酬の仕組みを整えて行くほかはあるまい。 |