i
UTF-8 since Oct 8, 2025
じぶん更新日記
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典

Top(1997年以降の過去日記等へのリンク)|2025年10月のインデックス連載記事
常用リンク|高速道路情報NEXCO西日本ライブ映像宇宙天気予報
|天気日本気象協会ウェザーニュースpm2.5黄砂人形峠気象状況気象庁データ
レーダー気温・雨量Top10天気図地震情報デジタル台風アストロアーツ
|gmailYahoo
青空文庫TVでた藏TVerNHK+
ウィキペディア(Wikipedia)地図weblioはせじぃアンテナ
旅と自然のアルバムindex国内旅行アルバムフォートラベル

隠居人植物図鑑隠居人昆虫図鑑昭和30年代の写真日記
|(更新報告専用→)|TWItwitter




【本日の話題】『拡大鏡』から『ズバリ拡大鏡』へ/ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男~(8)辞書にのまれた見坊/語釈のマネ/盗用、剽窃、盗作、真似の違い
| 楽天版じぶん更新日記 | 4トラベル |YouTube公開画像リスト

クリックで全体表示。


 最近ますます老眼がひどくなり、眼鏡を着用してもパソコンの小さな文字が見えづらくなってきた。『設定→アクセシビリティ』から
  • テキストのサイズ拡大
  • 『拡大鏡』をonにする
といった対策をとったが、『拡大鏡』のほうは全画面が拡大されてしまうため、重要情報が画面の外にはみ出してしまったりして使い勝手が悪かった。要するに、文字を大きくすればするほどそれに反比例して、テキストが見える範囲が狭くなり、複数ファイルを同時に参照しにくくなるという問題であった。
 ということで『拡大鏡』から、ソースネクストの『ズバリ拡大鏡』のルーペ機能に換えたところ、画面の閲覧領域を狭めずにその中の必要箇所だけを部分拡大することができるようになった。しかも、【私の設定】ではシフトキーを押しながらマウスホイールを動かすだけでルーペのon/offができるため手間がかからない。

 難点としては、拡大倍率が固定されているらしいこと。私の老眼ではもう少し倍率が高いほうがいい。

2025年10月14日(火)




【小さな話題】ケンボー先生と山田先生~辞書に人生を捧げた二人の男~(8)辞書にのまれた見坊/語釈のマネ/盗用、剽窃、盗作、真似の違い

 すっかり間が空いてしまったが、この連載はまだ終わっていなかった。【9月5日で中断。】

 9月5日の日記では、
  • 1960年、見坊を中心とした編者たちは新たな辞書として『三国』(三省堂国語辞典)を刊行。
  • 『三国』は中学生の利用を想定していたが、当時は中学生の数が最多だったため、『明国』の売り上げは落ちず、そのいっぽうで『三国』も業績を伸ばすという状況にあった。
  • 見坊はワードハンティングに没頭。これにより『明国』の第三版改訂が大幅に遅れた。
というところまで取り上げた。

 その見坊は1968年3月、ワードハンティングに専念するため国立国語研究所を突然辞職。「見坊は辞書にのまれた」とも言われた。山田忠雄はこの時期の見坊について、

問題が起こりましてね。彼【見坊】は語彙採集の手をだんだん広げてまいりました。それが大規模になればなるほど語釈に取りかかることができなくなった。『明国』が改訂しなければいけない時が来てもなかなかそれを始めることができない。

 こうして『明国』は改訂できず15年以上が過ぎた。そんななか1971年2月、『暮らしの手帖』に掲載された『国語の辞書をテストする』という記事であった。記事では当時の国語辞書10点ほどが比較検証された【画面によれば、『三省堂』、『岩波』、『中教』、『小学館』、『角川』、『講談社』、『旺文社』、『広辞苑』、『新潮』、『新国語』、『研究社』など】。記事では「まつる」の語釈がほぼ同一であったことから、

何冊かの辞書を引き比べてみるとやたらに似たような文章にぶつかる。ほんの一字か二字を言いかえただけのような文章である。

と批判された。放送画面によれば、このほか、新聞記事からひろった言葉と衣食住関係の言葉合わせて215語について誤りがあるかないかも点検。画面からの読み取りなのではっきりとは言えないが、どうやら誤りの箇所が多数の辞書で共通しており、各辞書が独立して誤りを犯したとは言いがたいということが指摘されたようであった。こうして、当時の辞書界にはびこっていた盗用、剽窃の問題が明らかにされた。このことを誰よりも憂いていたのが山田忠雄であった。『新明解』初版では、『真似』の用例として「先行書の真似はよせ」が載せられていたという。

 ここでいったん私の感想・考察を述べるが、『暮らしの手帖』はリンク先によれば今でも19万部【但し2014-2015年頃のデータ】の発行部数があるそうだが、1970年代は遙かに影響力が大きかったように思う。とりわけ商品テストの影響力は絶大であり、度成長期の日本の工業製品の品質改善のきっかけともなったという。残念ながら、人手とコストが掛かるなどを理由に2007年、編集長交代と同時に中止された。
 そう言えば『主婦の友』という雑誌もあったと記憶しているがウィキペディアによると
『主婦と生活』と『婦人倶楽部』が休廃刊した後、老舗の婦人雑誌では最後の一誌となった。しかし、近年は購読層や読者の生活事情の変化などもあり発行部数が低迷し、2008年5月2日発売の同年6月号(通巻1176号)をもって休刊することになり、創刊から91年の歴史に幕を下ろした。最終号には、創刊号(1917年発行)の復刻版が付録として付けられた。2014年11月20日に『主婦の友Deluxe』として復活[14]。2018年12月に雑誌コードを取得し、宝箱(家計簿入りのギフトセット)として独立創刊。
とのことである。ネットが普及してSNSなどを介して無料で有益情報が入手できる今の時代、紙媒体の雑誌はジャンルにかかわらず苦戦を強いられていくことだろう。

 元の話題に戻るが、放送で取り上げられた『真似』の用例は、『新明解』第七版では、

「先行書の真似は よせ」「鵜(ウ)の真似をする烏(カラス)〔= ⇒ 鵜〕」「がんばりやの先輩の真似はできない」「物真似・口真似・猿真似・人真似小真似」

となっており、「先行書の真似」の用例がちゃんと残っていた。いっぽう『三国』第七版のほうの用例は、

●「死んだ━をする」「顔━」

というようにシンプルであった。

 ちなみに『真似』の語釈のほうは、
  • 『新明解』:(一)まねること。(二)〔軽蔑(ケイベツ)・後悔に値する〕本気でやっているとは思いたくない行為。「少しでも軽はずみな真似をしたら、すべてが おじゃんになってしまう」「そりゃ何の真似だ」「ばかな真似はよせ」【以下略】
  • 『三国』:①まねること。②〔俗〕好ましくない ふるまい。「ふざけた━を するな」
となっていた。いずれも1番目の語釈は「まねること」であったがこれではトートロジーになってしまう。ということで「まねる」の語釈を調べたところ、
  • 『新明解』:〔「まね」を動詞化したもの〕〔練習や観察をして〕ほかの者がするのと 同じ事をできる限りその通りにやってみせる。
  • 『三国』:ほかのものに にせてする。まねをする。
となっていた。『三国』では「真似とは真似ること」、「真似るとは真似をすること」という語釈部分があり、これではトートロジーになっている。『新明解』のほうはトートロジーが回避されている。

 もう1つ、放送で「盗用・剽窃」という言葉が使われたことに関して、類似の「盗作」、「模倣」を含む4語についてChatGPTに違いを説明してもらった。




◆## 🔹 4語の違い(全体像)

| 用語 | 主な対象 | 意味 | ニュアンス・使われ方 |
| ------------- | -------------- | ------------------------ | ---------------------------- |
| **盗作(とうさく)** | 小説・音楽・絵画などの作品 | 他人の作品を自分のものとして発表 | 芸術・創作分野での不正。「まるごとパクリ」に近い |
| **剽窃(ひょうせつ)** | 論文・研究・文章など | 他人の文章・考え・データを自分の成果として使用 | 学術的な不正。「引用せず使う」ケース |
| **盗用(とうよう)** | 言葉・アイデア・デザインなど | 他人のものを許可なく流用 | 比較的広い意味。法律文書や報道でよく使われる |
| **模倣(もほう)** | 作風・構図・デザインなど | 他人の表現を真似る(意図的でも違法でないことも) | 倫理的グレーゾーン。学びや参考としての「模倣」もありうる |

◆## 🔸 用語の関係図(イメージ)

模倣 → 盗用 → 剽窃/盗作
 ↑ ↑
 └──合法/参考段階──┘ → 不正行為
  • **模倣**は「似せる」行為の中で最も軽く、芸術の学習過程では「模倣から始まる」と言われるように**正当な場合も多い**です。
  • **盗用**は他人の表現をそのまま・一部使う行為。**無断使用**という点で非難されることがあります。
  • **剽窃**と**盗作**は「盗用」の中でも特に悪質で、**自分の創作や研究として発表する**点が問題になります。


◆## 🔹 具体例で比較
| 状況 | 評価 | 該当語 |
| ----------------------- | -------- | ------- |
| 他人の絵を真似して練習する | 問題なし(学習) | 模倣 |
| 他人の絵を一部トレースして自分の作品として展示 | 不正の可能性あり | 盗用または盗作 |
| 他人の論文の一節を無断で自分の論文に挿入 | 不正 | 剽窃 | | 有名曲のメロディーを少し変えて自作曲として販売 | 不正 | 盗作 |


◆## 🔸 まとめ(短く整理)
| 分野 | 主に使う語 | 不正の性質 |
| ------- | ----- | -------------- |
| 芸術・文学 | 盗作 | 作品の「形」や「表現」を盗む |
| 学問・研究 | 剽窃 | 知的内容や文章を盗む |
| 一般・法的表現 | 盗用 | 他人のものを無断で使う |
| 学び・参考段階 | 模倣 | 必ずしも不正ではない |




 最後に「著作権法上の区別(どこまでが違法か)」を説明してもらった。




◆## 🔹 まず基本:著作権法が守るのは「表現」であって「アイデア」ではない
  • * **保護されるのは「表現」**(言葉の具体的な書き方、旋律、絵の構図など)。
  • * **保護されないのは「アイデア」や「構想」**(テーマや概念、手法など)。


したがって、
  • 「似た発想」はOK(例:恋愛小説を書くこと)
  • 「同じ表現」はNG(例:文章やメロディーをそのまま使う)
です。

◆## 🔸 各用語と法的評価の関係

| 用語 | 法的に違法? | 著作権法との関係 | 補足 |
| ------ | ----------- | ----------------- | --------------------------------------------- |
| **盗作** | ✅ 違法の可能性が高い | 著作権侵害に該当(無断複製・公表) | 他人の作品を自分の名で発表すれば、著作権(複製権・氏名表示権など)侵害 |
| **剽窃** | ⚠️ 法的にはグレー | 倫理違反が中心(学問的処分) | 他人の研究内容を無断使用しても、「表現」をそのまま使わなければ著作権侵害ではないことも多い |
| **盗用** | ⚠️/✅ 状況による | 無断引用なら著作権侵害 | 部分的引用でも、引用要件を満たさなければ侵害になる |
| **模倣** | ❌ 原則合法 | 著作権侵害にならない | アイデアや作風を参考にするだけならOK。ただし酷似していれば盗作と見なされる |

◆## 🔹 剽窃と盗作の違法性の境目
たとえば:

| 行為 | 法的扱い | 評価 |
| -------------------- | ---------- | ---------------- |
| 他人の文章をそのままコピー | 著作権侵害 | 違法(盗作・剽窃) |
| 他人の研究アイデアを自分の言葉で書く | 倫理違反(学術不正) | 剽窃(法的には違法でないことも) |
| 他人の絵の構図や色使いをまねて自作を描く | 場合による | 模倣(度合いによって盗作扱い) |

## 🔸 学問分野での「剽窃」の扱い
* 大学や研究機関では、剽窃は**研究倫理違反**として
  • 論文の撤回
  • 学位の取り消し
  • 懲戒処分
などの**学内的制裁**を受けることがあります。
ただし**刑罰(罰金や懲役)**の対象には通常なりません。

◆## 🔸 芸術分野での「盗作」の扱い

* 小説・音楽・絵画・映像などでは、**著作権侵害**として民事・刑事の責任を問われる可能性があります。
  • 損害賠償請求
  • 差止請求
  • 場合によっては刑事罰(10年以下の懲役など)


## 🔹 まとめ

| 分類 | 法的リスク | 主な制裁 |
| -- | ------------------ | --------- |
| 盗作 | 高い(著作権侵害) | 損害賠償・刑事罰 |
| 剽窃 | 低い(倫理違反) | 論文撤回・学位取消 | |
盗用 | 中程度(引用の仕方による) | 民事上の責任 |
| 模倣 | 原則なし(ただし度が過ぎると問題化) | なし/社会的批判 |






カスタム検索

じぶん更日記、私設
過去ログ

1997年 |0506070809101112
1998年 |010203040506070809101112
1999年 |010203040506070809101112
1998年 |010203040506070809101112
1999年 |010203040506070809101112
2000年 |010203040506070809101112
2001年 |010203040506070809101112
2002年 |010203040506070809101112
2003年 |010203040506070809101112
2004年 |010203040506070809101112
2005年 |010203040506070809101112
2006年 |010203040506070809101112
2007年 |010203040506070809101112
2008年 |010203040506070809101112
2009年 |010203040506070809101112
2010年 |010203040506070809101112
2011年 |010203040506070809101112
2012年 |010203040506070809101112
2013年 |010203040506070809101112
2014年 |010203040506070809101112
2015年 |010203040506070809101112
2016年 |010203040506070809101112
2015年 |010203040506070809101112
2016年 |010203040506070809101112
2017年 |010203040506070809101112
2018年 |010203040506070809101112
2019年 |010203040506070809101112
2020年 |010203040506070809101112
2021年 |010203040506070809101112
2022年 |010203040506070809101112
2023年 |010203040506070809101112
2024年 |010203040506070809101112
2025年 |01020304050607080910


2004年10月12日引越時 658907/2005年2月16日 70万アクセス御礼/2005年12月2日 77万7777達成御礼/2007年5月6日十周年 87万5788/2007年7月17日 88万8888達成御礼/2007年9月26日 90万アクセス御礼/2010年2月15日 100万アクセス御礼/2013年2月28日 110万アクセス御礼/2018年4月1日朝 123万2148アクセス
2014年6月10日 Yahooのカウンター廃止によりFC2カウンターを新たに設置