【連載】チコちゃんに叱られる! 横浜の中華街と桜木町行きの東横線の思い出
昨日の続き。9月12日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日の話題は以下の通り。
- なぜ絵文字ができた?
- なぜ横浜に中華街がある?
- アスファルトってなに?
本日はこのうち2.について考察する。
さて、中華街の由来であるが、以前ブラタモリで解説を聞いたような記憶があったが、こちらの記事などを拝見したところ、中華街には、殆ど、あるいは全く触れられていなかったようである。
放送によれば、横浜に中華街ができたのは「昔欧米人との通訳で中国人が活躍したから」が正解であると説明された。中華街の地理や歴史に詳しい山下清海さん(筑波大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
- 横浜に中華街には飲食店・土産店が約500点ある。
- 1853年、ペリーが来航し、1859年には横浜が開港し、アメリカ人、イギリス人、フランス人などとの貿易が始まった。
- 貿易の要になったのが欧米人と一緒にやってきた中国人だった。当時の日本人はオランダ語を勉強している人がちょっといたくらいで、英語を話せる人は殆どいなかった。
- 西洋の文化を研究していた福沢諭吉もオランダ語を勉強していたが、ある日、その力を試そうと横浜を訪ねると 街じゅう英語だらけで愕然。その後、必死に英語を勉強し直したという有名なエピソードも残っている。
- 当時の日本人にとって英語は未知の言葉だった。そこで日本とスムーズに貿易したい欧米人が目を付けたのが中国で欧米の商社に雇われていた買弁(ばいべん)と呼ばれる中国人商人だった。中国人と日本人は漢字を使えば筆談が可能。このように中国人は主に通訳として日本と欧米の架け橋になった。
- その後ビジネスチャンスを求めていろいろな職業の中国人がやってきたため、横浜に中華街ができた。
- 大正時代の写真を見ると、今の中華街がある場所には、中国人が営む理髪店や中国料理店、洋服店などの看板が写っている。
- 中華街がある場所はもともと『横浜新田』と呼ばれる田んぼのある湿地だった。欧米人は湿気を嫌がって高台の『山手』に住んだが、稲作が盛んな中国から来た人たちは田んぼの跡地だった低湿地に住むことに抵抗が無かったので、数千人の規模の町になった。
- 1955年、それまで決まった呼び名が無かった町に『中華街』の看板が掲げられた。
- グルメの街として注目を浴びるきっかけとなったのが1972年の日中国交正常化。中国に対する関心が高まった。
放送では続いて中華街グルメが紹介された。
- 1980年代:バブル景気。老舗の本格的な中国レストランで食べるのが主流。フカヒレ、アワビ、北京ダックなど。
- 1990年代:景気が悪くなるとワンコインで買える大きな中華まんが人気。
- 2004年にみなとみらい線が開通し、渋谷から直通で来られるようになり、食べ歩きの文化が誕生。2010年代になると『焼き小籠包』が人気。
- 最近では『台湾かき氷』が人気。
なお、神戸の中華街『南京町』の由来は横浜と同じ。長崎の『新地中華街』は江戸時代に中国人の貿易商が住む街として誕生した、という補足説明があった。
ここからは私の感想・考察を述べる。まず、ChatGPTに、世界各地の中華街、チャイナタウンTop10を規模の大きい順に10箇所紹介してもらったところ以下のようになった・
「世界の中華街(チャイナタウン)」を“規模が大きい・影響力がある”という観点で10か所挙げます。ただし、「規模」の定義(人口、面積、店舗数、観光客数など)によって順位は変わるので、おおよその目安として見てください。
## 世界の主な中華街 Top10(規模・影響力順)
以下は順不同ではなく、「かなり大きめ・有名・影響力が大きいもの中心」に挙げ、その中で比較的規模が大きいと思われる順に近づけています。
- | 1 | **フラッシング(Flushing Chinatown)** | ニューヨーク市、アメリカ合衆国 | 中国本土出身者の移民が多く、急速に拡大中。Main Street 〜 Roosevelt Avenue 周辺が核。 “米国外で最大・最も急成長しているチャイナタウンのひとつ” とされる。 ([ウィキペディア][1]) |
- | 2 | **チャイナタウン(マンハッタン)** | ニューヨーク市、アメリカ合衆国 | 米国で最も歴史があり、人口・商業規模ともに非常に大きい。居住人口・店舗数も多い。 ([Chinatown NYC][2]) |
- | 3 | **横浜中華街** | 横浜市、日本 | 日本最大の中華街。店舗数が多く観光地としても非常に人気。 ([ウィキペディア][3])
- 4 | **ビンゴド(Binondo)** | マニラ、フィリピン | 世界で最も古い中華街のひとつで、観光・商業の中心。 ([Real McCoy Digital Media][4])
- | 5 | **サンフランシスコ・チャイナタウン** | サンフランシスコ、アメリカ合衆国 | 北米でもっとも有名な中華街の一つ。観光客の多さ・歴史の深さで規模が大きい。 ([中国网][5]) |
- | 6 | **トロントのチャイナタウン** | トロント、カナダ | 複数のチャイナタウン地区を持ち、それぞれが大きく発展。店舗数・住民数共に多い。 ([Real McCoy Digital Media][4]) |
- | 7 | **バンクーバーのチャイナタウン** | バンクーバー、カナダ | 北米で古くからある中華街で、観光・文化的価値も高い。店舗・住民の集中度が高い。 ([トラベルマグ][6]) |
- | 8 | **ヤオワラート(Yaowarat)** | バンコク、タイ | タイの中華街を代表する地区。夜市・食文化が盛ん。 ([トラベルマグ][6]) |
- | 9 | **ロンドン・チャイナタウン** | ロンドン、イギリス | 欧州の中華街の中で非常に知名度が高く、観光・飲食業中心。人口規模よりは店舗・集客力で目立つ。 ([トラベルマグ][6]) |
- | 10 | **シンガポールのチャイナタウン** | シンガポール | 歴史・文化保存地区として整備されており、飲食・観光ともに規模・注目度が大きい。 ([トラベルマグ][6]) |
出典:
- [1]: https://en.wikipedia.org/wiki/Chinatowns_in_Queens?utm_source=chatgpt.com "Chinatowns in Queens"
- [2]: https://chinatown.nyc/people-history/?utm_source=chatgpt.com "People & History - Chinatown NYC"
- [3]: https://en.wikipedia.org/wiki/Yokohama_Chinatown?utm_source=chatgpt.com "Yokohama Chinatown - Wikipedia"
- [4]: https://realmccoydigitalmedia.com/articles/best-chinatowns-in-the-world?utm_source=chatgpt.com "The 8 best Chinatowns around the world ? Lonely Planet - Lonely Planet"
- [5]: https://www.china.org.cn/top10/2011-01/30/content_21846499_10.htm?utm_source=chatgpt.com "Top 10 Chinatowns across the globe - China.org.cn"
- [6]: https://www.travelmag.com/articles/chinatowns-in-the-world/?utm_source=chatgpt.com "The 10 Most Authentic Chinatowns in the World"
私自身は、横浜中華街は子どもの頃に連れて行ってもらったきり。ま、中国料理は中国に旅行した時に、一般庶民向けの料理からある程度高級な料理までいろいろ食べており、わざわざ横浜まで出向いて食べたいとは思わない。
長崎には5年間住んだことがあるので、来客があった時などに新地まで行ったことはあった。もっとも、長崎と言えば卓袱料理やちゃんぽんが魅力であり、中華街でも純粋な中国料理ではなく、長崎風にアレンジした料理を食べていたという。
放送でも言及されていたが、2004年にみなとみらい線の開通は中華街に大きな影響を与えたようだ。世田谷で生まれ育った私にとって、東横線と言えば渋谷駅から桜木町に行く電車と決まっており、桜木町までの各駅の名前や急行停車駅も覚えていた。ウィキペディアによれば、
当路線の開業に際して、東急東横線の横浜駅 - 桜木町駅間が廃止され、東急東横線と当路線の相互直通運転が開始された。東急東横線の渋谷駅から先は東京メトロ副都心線に直通運転を行い、東京メトロ副都心線を経由して東武東上線小川町駅及び西武池袋線飯能駅まで直通している。東武東上線系統の小川町駅 - 元町・中華街駅間及び西武池袋線系統の飯能駅 - 元町・中華街駅間において、日中の時間帯に特別料金不要で各線内を最速で結ぶ列車には「Fライナー」という愛称が付与される(みなとみらい線内は特急運転)。
となっていて、もはや渋谷から桜木町まで直通電車1本で行くことはできなくなった。
ちなみに、ChatGPTに調べてもらった神奈川県内(私鉄・JR含む)の駅で乗降者数が多い駅Top10(最新のデータではなく、おおよその直近公表値)は以下の通り。桜木町駅や、中華街駅は含まれていなかった。
- | 1 | 横浜駅 | JR・私鉄・地下鉄 各路線合計 | 約 **1,971,164 人** ([進路.net][1]) |
- | 2 | 武蔵小杉駅 | JR・東急など | 約 **419,916 人** ([進路.net][1]) |
- | 3 | 新横浜駅 | JR等 | 約 **390,913 人** ([進路.net][1]) |
- | 4 | 藤沢駅 | JR・私鉄等 | 約 **375,006 人** ([進路.net][1]) |
- | 5 | 川崎駅 | JR等 | 約 **374,620 人** ([進路.net][1]) |
- | 6 | 登戸駅 | JR・私鉄 | 約 **304,392 人** ([進路.net][1]) |
- | 7 | 戸塚駅 | JRなど | 約 **273,294 人** ([進路.net][1]) |
- | 8 | 海老名駅 | 私鉄等 | 約 **267,512 人** ([進路.net][1]) |
- | 9 | 日吉駅 | 私鉄・東急等 | 約 **262,205 人** ([進路.net][1]) |
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| 10 | 長津田駅 | 私鉄・東急等 | 約 **238,889 人** ([進路.net][1]) |
次回に続く。
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