じぶん更新日記・隠居の日々
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【本日の話題】読売ジャイアンツのTGマーク/TIME 果てしなき時間の旅(4)『自然の時間』と『人為的な時間』、時間に支配される現代社会/「待つ」ことも時間の支配


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 4月25日の夜、NHK-BSにチャンネルを合わせたところ阪神・巨人戦をやっていた。すぐに目に付いたのは巨人の選手の帽子に見慣れないTGマークがついていたことだ。私が子どもの時から巨人と言えばYG、阪神と言えばTHマークとなっており、巨人のTGを見たのは人生70年+αで初めてであった。さっそくウィキペディアを閲覧したところ、『TGマーク』は2024年の球団創立90周年を迎えるにあたり、ビジターとして試合を行う場合に限って使用されることになったとのこと。『TG』の由来となる『東京ジャイアンツ』という名称については、ウィキペディアには以下のような記述があった。
  • 「大日本東京野球倶楽部」として設立後、1935年のアメリカ遠征時、フランク・オドールの提案によりニューヨーク・ジャイアンツをもとにした「東京ジャイアンツ」というニックネームが使用された。
  • その後正式なチーム名としてジャイアンツを巨人軍と訳した「東京巨人軍」となった。
  • 1947年に日本野球連盟が各球団とも「漢字+ニックネーム」を導入する事になり「読売ジャイアンツ」となる。
  • アメリカの新聞・テレビ・映画や英字新聞などで「Tokyo Giants」と呼称されることもあった。また、球団公式Twitterアカウントのアカウント名は「Tokyo Giants」となっている。
  • 1953年、初めての海外キャンプを行うために渡米した際、ユニフォームをウィルソン社に発注。出来上がったものはMLBのニューヨーク・ジャイアンツ(NYG)とデザイン、使用色等ほぼ同じものであった。...【中略】...この年の帽子のマークは東京の「T」とジャイアンツの「G」を組み合わせた「TGマーク」だったが、翌年に現在まで使用され続けているYGマーク(YとGを重ねたマーク)が登場する。
なお、2014年からは、『TG』ロゴが1954年以来70年ぶりに復活したほか、ホームではマイナーチェンジされた『YG』が使用されているとのことであった。

 そう言えば、私自身は、「プロ野球観戦界」からの「引退」を表明して以来、プロ野球中継は殆ど観なくなった。2024年から使用されているという『TGマーク』を2025年になって初めて見たということは、いかに野球中継に無関心になったのかを証拠づけているとも言える。じっさい、各球団の監督のお名前は誰一人存じ上げていないし、代表的な打者や投手の名前を挙げろと言われても全く浮かんでこない。

 『TGマーク』は球団創立90周年を記念して登場したようであるが、球団創立100周年の2034年にはどうなるのだろうか? 大手新聞社の発行部数が激減していることと、私が子どもの頃の「巨人大鵬玉子焼き」時代に比べるとジャイアンツ人気が相対的に低下していることをみると、それほど遠くない時期に読売新聞社がプロ野球から撤退し、必然的に『YG』の「Y」が消滅するという可能性がかなり高いのではないかと思われる【←将棋タイトル戦への新聞社の後援も同様】。

2025年04月26日(土)



【小さな話題】TIME 果てしなき時間の旅(4)『自然の時間』と『人為的な時間』、時間に支配される現代社会

 昨日に続いて4月4日にNHK-BSで放送された表記の番組についてのメモと感想。

 放送では「現代社会における体内時計のズレ」に続いて、まだ時間という概念が無かった頃の時代に遡って、時間と人類との関わりが解説された【以下、要約・改変あり】。
  1. 初期の人類の生活は、昼と夜、季節の変化といった『自然の時間』により営まれていた。
  2. 農耕社会では『自然の時間』を見極めることはきわめて重要。
  3. 古代エジブトの墓には1年を3つのサイクルに分けていることを示す絵が描かれていた(洪水→種まき→収穫)。
  4. 中国のある地域では種まきの最適な時期は1年に4〜5日しかなく、そのタイミングを正確に知ることはとても重要。
  5. 昔は中国でも西洋でも月相(月の満ち欠け)から最適な時期を計っていた【太陰暦】。周期はおよそ29日間。
  6. 古代中国では太陽を使って時季を見極めているところもあった。紀元前2100年頃の中国・山西省の遺跡では、巨大な石柱の隙間から入る太陽光を利用して季節を見極めていた。こうして月や日にちをかなり高い精度で知ることのできる暦が誕生し、農業にとって有益な情報となった。
  7. それまで自然とともに生きてきた人々は、暦という時間のサイクルを学ぶことで変わっていった。時間という概念が人々に共有され、強く意識されるようになった。

 時代が進むと『人為的な時間』が誕生した【要約・改変あり】。
  1. 西暦529年、ローマ近郊の修道院では、ロウソク時計を使用し、定められた時刻にお祈りをした。これが現在の時間割の始まり。
  2. 私たち人類は2種類の時間とともに生きてきた。昼と夜や季節の変化に基づく『自然の時間』と『人為的な時間』
  3. 『人為的な時間』は人々に秩序をもたらした。しかしそれは他人に秩序を強いることにも繋がる。
  4. 『人為的な時間』は新たな人間関係をも生み出した。
  5. 修道院での『日課』は毎日実践され『儀式』となった。
  6. 私たちは時間に従って行動するという1日の儀式を生きている。時間にリズムを与え方向を定めなければ私たちの人生は一連の物事が次々と起きるだけに過ぎなくなる。そのような状況からは人生の物語は生まれない。私たちには儀式が必要【哲学者 エレナ・コレシベッティ】。

 何百年ものあいだ『自然の時間』と『人為的な時間』は共存していたが、13世紀になるとより『人為的な時間』に傾き始めた。
  1. 13世紀に機械式時計が発明された。
  2. それまで何百年も前から1日の時刻は塔や教会の鐘により伝えられた。鐘により祈りや仕事の始まりの時刻を知らせるなど私たちに秩序を与えてくれた。しかし、その鐘は世界中で機械式時計に置き換えられた。
  3. 18世紀の産業革命で機械式時計はその推進力となった。
  4. 産業革命は蒸気機関や機械を作る能力によって実現したと主張する人もいるが、機械式時計こそが不可欠だったと言う人もいる。
  5. 機械式時計の誕生により、規則正しい時間が人々を抑圧することになった。
  6. 18世紀後半のイギリス、ジョサイア・ウェッジウッドは陶磁器を大量に生産し市場に送り出していた。大量生産には正確な時間に則った分業が欠かせない。そのため時間厳守が何よりも求められた。
  7. 時間は徐々に人々を規制し追い立てるようになった。人々は時計のように正確に仕事をこなすことを強いられるようになった。
  8. 労働者たちは徐々に不満を募らせていった。多くの労働者たちは『自然の時間』から切り離され、時間に支配されていると感じるようになった。
  9. 1812年、イギリスの労働者の間で機械打ち壊し運動が起こった。劣悪な労働条件や長時間勤務に対する怒りが新たに導入されたさまざまな機械に向けられた。暴徒たちは真っ先に時計を破壊した。
  10. 産業革命では鉄道が大きな役割を果たした。当時、蒸気機関車は時速100kmのスピードに達していた。それに伴って鉄道網も拡大した。時計自体は1日数秒以内の誤差になるまで精密化したが、各地の鉄道関係者が同じ時間を共有するのは難しかった。時刻表はあったが遠くに離れた場所への移動ではあまり意味を持たなかった。19世紀半ばには公式な時間はなく、現地の時間は不正確な日時計によって決められていた。日時計は地域により誤差をもたらし、1000km離れた場所の間では50分もの誤差があった【←南中時刻の差などによる?】。
     当時多くの鉄道は単線だったため時刻を共有する必要があった。不正確な時間が原因で、世界中で何百もの衝突事故が発生した。
  11. そこでイギリスでは1884年、ロンドンのグリニッジ天文台の子午線に基づいて国際的な標準時間が制定された。
  12. 英国王立天文台お墨付きの時計を持っている人は、お店を回って店内の時計を正確に修正することで収入を得ることができた。
  13. 1879年、時計職人のリチャード・ビュルクは労働者の労働時間を正確に記録できる『タイムカード』の特許申請をした。労働者は働いた時間だけ収入を得るようになった。
  14. 現代社会では人類はますます時間に支配され、そのスピードは数秒単位になるまで加速している。
  15. ほんらい慌ただしい時間から解放されるはずの休暇でさえも時間に追い立てられている。時間には限りがあり、有効に使うためには加速することが求められる。スピードが無限大になれば永遠に生きているのと同じことになる。
  16. 私たちの人生は長距離走から短距離走になった。テクノロジーは私たちを慌ただしさから解放することにはならなかった。私たちは時間の主人ではなく時間の奴隷になった。




 ここでいったん私の感想・考察を述べるが、まず、ここまでの放送内容がもっぱら西洋と中国の話題であったことが若干気になった。これはこの番組の元の制作者が西洋と中国に取材を限定していたたためと考えられる。鉄道の発着が最も正確と言われる日本を取材していればもっと面白い内容になっていたはずで残念であった。コメントも西洋の哲学者や社会学者ばかりでなく、例えば、時間論や自由論で知られる哲学者・内山節さんが登場していればもっと深められたはず。ま、日本独自に別番組を作ったほうが良さそうではあるが。

 前回までの日記で指摘してきたように、時刻と時間は異なっている。このうち産業革命以降の社会で特に重視されたのは『時刻』であったと考えられる。分業を効率よく進めるには開始時刻の時計合わせが不可欠。鉄道の単線区間で正面衝突を避けるためには通過時刻を正確にそろえておく必要がある。もちろん分業の各工程で、「一定時刻までに作業を終える」というのは「開始時に時計合わせをした上で一定時間内に作業を終える」ということと同義にはなっている。

 もっとも「待つ」という意味を考えると、時刻を待つ場合と時間を待つ場合では異なる場合がありそうだ。例えば、
  • 「開店時刻は9時からです」という場合、1時間前から行列を作っている人と9時直前にやってきた人では待ち時間が異なる。
  • 「待ち時間は60分」と言われた場合、9時にやってきた人は10時まで、9時半にやってきた人は10時半までというように待ち時間の長さは変わらない。


 放送では産業労働により人々が時間に支配されるようになったと論じられていたが、これらはもっぱら「時間に追われる」という面であった。そのいっぽう「待たされる」というのも大きなストレスにはなりうる。もちろん、狩猟の時代には獲物の出現を待つ、農業では収穫を待つ、というように、待つということは生存上不可欠ではあった。しかし、大昔には「待つ」ことはそのまま「期待」に繋がったのに対して、現代社会では単に待たされているだけになってしまった。「バスを待つ」と言ってもバスの出現を期待しているわけではないし、病院の待合室で長時間待たされている時に診療を期待しているわけではない。こうした待ち時間のストレスについても検討する必要があるように思った。


 次回に続く。


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