じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 岡大・東西通りのキリシマツツジが見頃となっている。開花時のほか、落花した直後に短時間だけ出現する赤いベルトもまた趣がある。




2013年05月22日(水)

【思ったこと】
130522(水)日本の標準時間を2時間早める」提案、大いに賛成

 各種報道によれば、政府の産業競争力会議に招かれた東京都の猪瀬知事は22日、日本の標準時間を、今より2時間早めて、東京を世界の主要都市で「最も早く開く市場」にすべきだと提案した。法人税の安いシンガポールや香港、上海の市場から顧客を取り戻したい考えに基づくものであるというが、「金融のためだけに全体2時間(前倒し)ですからね。ちょっと冬は真っ暗かな」(甘利経済再生担当大臣)という慎重論もあるとか。

 今回の提案は、いわゆるサマータイムの導入とは異なり、標準時間そのものを2時間早めるということなので、夏も冬も、今より2時間早く起きて出勤・通学し、そのかわりに2時間早く帰宅できるという日常生活になる。猪瀬知事の提案は「金融のためだけ」とされているが、夏場にはサマータイム効果として、
  • 明るい時間を有効に使えるので照明の節約になる。
  • 交通事故や犯罪発生率の低下。
  • 活動時間が増えることによる経済の活性化。
  • 午後の日照時間が増えることによる余暇の充実。
が期待できるし、冬場でも、朝方は暗いが、夕方の明るい時間が有効に使えるというメリットは変わりない。

 ちなみに、ウィキペディアによれば、サマータイム導入への反対論としては、
  1. 明るいうちに帰宅すると、暑い時間を家で過ごす時間が長くなることから冷房による電気の使用量が増え、照明の節約効果以上にエネルギー消費量が増える。それにより、かえって電気代も増えることになる。
  2. コンピュータを利用する各種システム(OSやソフトウェアの時計機能など)を更新しなければならないなど、移行コストがかかる。
  3. 時刻切り替え時に一時的に交通事故が増加するという報告もある。カナダブリティッシュコロンビア州では夏時間導入直後の月曜日には変更直前の月曜日より交通事故が平均で23%増加するとして注意を呼びかけている。
  4. 日本においては、個人の時間を削り労働時間(残業)を増やす上、最悪サービス残業の温床になりかねないという指摘もある。
といった点が挙げられているが、標準時間そのものを2時間早めるのであれば、少なくとも2.や3.のような移行コストや、切り替え時の事故の危惧は無くなる。1.のデメリットについては、皆そんなに早く家に帰りたがるものだろうか。4.は労働安全衛生管理の問題であり、サマータイムや標準時間の問題とは切り離して論じるべきであろう。

 ちなみに、私自身の最近の起床時刻は4時半頃となっているが、この季節の早朝は清々しく、こういう時間にグースカ寝ているのはまことに勿体ないと思わざるを得ない。標準時間を2時間早めることで、多くの人がこの清々しさを実感できるのは結構なことだと思う。

 海外旅行の際に体験する時差を考えれば分かるが、時間のずれというのは数日も過ごせば慣れてしまうものだ。生物学的に言っても、ヒトは夜行性動物ではないので、「明るい時に動き、暗くなったら眠る」というのが最も健康的なはず。その活動時間が、「労働時間、プラス私的時間」から構成されるとするなら、日の出の時間から働き、日の入り前の時間を私的時間としたほうが適している。となれば、活動時間を12時間とした場合、太陽の南中時刻より前に5時間の労働、南中後は3時間の労働と4時間の私的時間にする必要があり、そうなれば、朝7時から仕事開始、標準時間を2時間早めた時計では朝9時から開始ということになって、まことに合理的。