じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 岡大敷地内喫煙ゼロをめざして日々活動しているところであるが、10月29日(火)の朝、講義棟北側の排水溝の蓋の穴の中に大量の吸い殻がポイ捨てされていることを確認した。大学構内では、吸い殻をスリット排水蓋に落とし込んだり、座主川に投げ込むなどの迷惑行為が時たま目撃されるが、こうした形で証拠写真を残しておくことも今後の対策に役立ちそうだ。路上のポイ捨てに比べると、ここにあるような排水溝ポイ捨ては、違反喫煙の証拠が見えにくいため実態を把握しにくい。やはり、最終的には、学生ボランティアの協力を得て、喫煙行為そのものを抑止・根絶させていく必要がありそう。



2013年10月29日(火)

【思ったこと】
131029(火)第6回日本園芸療法学会広島大会(4)レッドゾーンとグリーニング(3)加齢と老化の区別、ヘルスツーリズム、ケアの類型と融合

 昨日に続いて、涌井先生の、

レッドゾーンとグリーニング 東日本大震災 奇跡の一本松の事例から

という基調講演のメモ・感想。

 講演では、「地球環境の危機=命の危機」に続いて、人間の健康についての話題が取り上げられた。
  • 環境問題は弱者にそのしわ寄せがくる。
  • 環境ストレスから心と体を守り、加齢と老化を区別する。
 近年、イライラやストレスを感じている人の割合、気分障害患者数が増えている。厚生労働省の資料に基づいて過去20年ほどの患者数の推移を見ると、脳卒中や急性心筋梗塞は減少、糖尿病は横ばい、がんは微増であるのに対して、精神疾患は1996年の200万人前後から2008年には300万人を超える急増ぶりである。もちろんこれには、医療技術の進歩や、精神疾患への理解の深まりなど別の要因も関与しているとは思うが、とにかく現代社会が、直面する問題に取り組まなければならないことは確かである。

 上記の問題に加えて、現在の日本は人口減少・少子高齢化に直面している。高齢者の比率は、2004年には5人に1人だったものが、2015年には4人に1人、そして2050年には3人に1人に増えると推定されている。涌井氏によれば、その際に留意しなければならないのが、「加齢と老化は違う」という視点である。これまでの高齢化への政策はもっぱら、給付と負担の議論に終始してきたが、加齢が進んでも、適切な対策がとられれば、老化はある程度遅らせることができるというわけだ。元気な高齢者を育てれば、医療や介護のコストは軽減される。またその際には、緑がそのよりよい受け皿になるという御主張であった。

 ここで提案されているのがヘルスツーリズムの考え方であった。ひとくちにヘルスツーリズムといっても、医療的な要素と楽しみの要素の関与度合いによって、
  • 形態1:手術・治療(医療旅行等)
  • 形態2:療養(転地旅行等)
  • 形態3:診断、疾病予防(生活習慣病、アレルギー体質改善)
  • 形態4:健康増進(禁煙、痩身、フィットネス等)
  • 形態5:レジャー(エコツーリズム、グリーンツーリズム、スポーツ、気晴らし、自己開発につながる活動)
というように種々の形態がある。ま、このあたり、どこまでを公的に補助するか、どこからは自己負担中心にするかという議論があるだろうが、いずれにせよ、本人が望めばいつでも実現できるように、施設や環境を整備しておく必要がありそうだ。

 涌井氏は、「ケア」の類型と融合について、2次元4象限のモデルを提唱しておられた。そこでは、「自然科学的」vs「人文科学的」という縦軸と、「個体への関心、何らかの治療」vs「環境への関心、治療より支援」という横軸が配置される。第一象限から第四象限までは、それぞれ、「環境・予防モデル」、「医療モデル」、「心理モデル」、「生活レベル」と位置づけられていたが、医療モデルが第二象限に位置していること以外の点については、勉強不足のため私にはよく分からなかった。

 次回に続く。