じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



11月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 農学部農場では、今年は昨年のようなキビ畑は作られていないようであるが、刈り取りを免れた畑の脇の数本が穂を出している。

 写真上は明け方。まもなく、この方角にアイソン彗星が見えるはず。アストロアーツの専用サイトによれば、「【11月】18日にはスピカと1度以内に大接近するので、小口径の望遠鏡でとらえるチャンスです。口径5cm程度の双眼鏡でも見えるかもしれません」ということなので、晴れた日の朝は双眼鏡で観察したいと思う。

 写真下は夕刻で月齢9.0の月が小さく見えている。10月31日の楽天版に関連記事あり。



2013年11月13日(水)

【思ったこと】
131113(水)第6回日本園芸療法学会広島大会(15)浅野理事長の教育講演(8)園芸療法の効果の評価(1)

 昨日の続き。

 講演の後半では、園芸療法の効果の評価についての話題が取り上げられた。浅野理事長は、まず、評価を、量的研究と質的研究に分け、質的研究に関してはNBM(Narrative-based Medicine)を取り上げておられた。もっとも、斎藤清二先生の著作からの引用などもあり、必ずしもEvidence-Based MedicineとNarrative-Based Medicineを対立的にとらえようとしてわけではなさそうであった。【こちらに関連記事あり。】

 園芸療法の研究に質的研究の方法を取り入れるべきだという主張は、すでに、2006年開催の人間・植物関係学会岡山大会の基調講演としても企画されたことがあるが【この時は、主催者で超多忙のためWeb日記に考えを記す時間的余裕が無かった。当該学会の学会誌には録音テープ起こしによる関連記事あり。】、その後も関係者にはなかなか浸透しないように感じていた。しかし、今回、学会の理事長自らが質的研究の意義を強調されたということは、今後の園芸療法や人間・植物関係学の研究に大きな影響を与えるものと期待される。

 なお、ご講演の翌朝、少しだけ浅野理事長とお話しする時間があった。園芸療法の対象者が個々人によってかなり異なった状況にあり、群間の有意差検定などはそぐわない。でもって、単一事例としてエビデンスをとろうとすると、必然的に質的な効果測定や全人的な評価をせざるをえないという事情があり、このことが質的研究の重視につながっているのではないかという印象を受けた。

 次回に続く。