じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



12月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 岡山駅東口のイルミネーション。それなりに工夫が施されているが、東京や大阪に比べるとショボイという声もある。なお、毎年人気を呼んでいる岡山大学イルミネーション【昨年の公式情報はこちら。長谷川の記録はこちら】であるが、今年は大学会館前の大規模環境整備工事が行われており、同じ場所での開催は困難と思われる。今のところ公式発表は聞いていないが、あるいは、マスカットユニオン前に場所を移して行うのだろうか。


2013年12月01日(日)

【思ったこと】
1301201(日)九十歳になったら(1)Alone, but not lonely.

 昨日の日記にも書いたが、61歳を過ぎ、あと1ヶ月で2013年も終わりという時点で思うのは、健康寿命をいかに延ばすかということである。別段、寿命自体は短くてもいいのだが、できる限り自立し、主体的・能動的な生活を送りたいものである。もっとも、ウィキペディアの該当項目によれば、日本人男性の健康寿命は2004年WHO保健レポートでは72.3歳、厚労省の2010年統計では70.42歳であるという。61歳になった私にとっては、平均値で言えばあと10〜11年しか残っていないことになる。

 そんななか、健康寿命をめざす模範となるのは、90歳を超えてなお元気で活躍しておられる方々である。10月から11月に放送された各種テレビ番組のなかにそのお手本になりそうな話題があった。  このうち、録画ダビングしてあった加島祥造さんの番組を、土日にやっと拝見することができた。もっとも、加島祥造さんの場合は、日常生活面では、女性ファンたちが入れ替わり立ち替わり身の回りの世話をしてくれるようだし、時たま、女性ファン向けの講演会のため東京方面に出講されることもあるらしい。。一緒に視ていた妻からも、「あなた、ああいうふうになりたいんでしょ」と言われたが、残念ながら私は、加島さんのような売れっ子ではないし【加島さんは、かつては英米文学の翻訳で大活躍され、いまなお、文人画などで活発な創作活動を行っておられる】、そもそも資産が無い。ああいう生活は、そもそも望んでも叶うものではないが、せめて、日本版老子の生き方を学ぶため、以下の本を注文したところである。
  1. 老子までの道 六十歳からの自己発見  (ISBN:9784022643896) 加島祥造 朝日新聞出版 \483
  2. タオ 老子  (ISBN:9784480422675) 老子 加島祥造 筑摩書房 \672
  3. 「老子」新訳 名のない領域からの声  (ISBN:9784885032264) 加島祥造 地湧社 \1,575
  4. 優しさと柔らかさと 老子のことば  (ISBN:9784840142533) 加島祥造 メディアファクトリー \999
 番組の中では、「lonelyからalone」という言葉が出てきた。ランダムハウス英語辞典によれば、「lonely」は、「孤独感を抱いた[そそる];寂しい,心細い:」あるいは「【2】寄るべのない,独りぼっちの;孤独の,独りの,連れ[仲間]のない:」、「〈村などが〉へんぴな,人里離れた;荒涼とした;人気のない,人跡まれな;〈家などが〉孤立した」という意味があり、いっぽう、「alone」には「〈人が〉ひとりで(by oneself), 人から離れて,ただ…きりで;(友人・縁者などがなく)孤独で」という意味もあり、加えて、「〈人・物が〉(能力・特性などで)匹敵する[並ぶ]ものがない,無比[無類]の{in…}:」という意味も含まれているようである。

 番組タイトルの「ひとりだ でも淋(さび)しくはない」も「Alone, but not lonely.」の日本語訳のようであった。これは、また、世話をしてくれる女性たちがいるから淋しくはないという意味ではなく、家族を捨てたあとで知り合ったAM(アム)さんというドイツ人女性と知り合い、10年近くの交際ののちにそのアムさんが白血病で亡くなられたことによる喪失感が発端になっているようである。そして、死者はあの世へ引っ張ろうとしているのではなく、いま生きている人間を押し上げようとしている、快活でイキイキした自分を取り戻してくれることを望んでいるんだという形で気持ちの整理ができて、「not lonely」に至ったということのようである。

 なお、この番組では、4年前に息子さんを亡くされた姜尚中氏も登場しておられる。姜尚中氏は2013年3月末、東京大学の定年を3年残し退職された。番組だけを視ていると、教育・研究の場から退き亡くなった息子さんとの対話の旅に出るか、あるいは、伊那谷のどこかに庵を設けて隠遁生活に入るのかと思ってしまうが、ウィキペディアの当該項目によれば、「同年4月より次期学長含みで聖学院大学に移籍して全学教授に就任、同年7月22日の理事会で正式に次期学長に選出された。2014年4月より聖学院大学学長に就任予定(任期は5年)。」となっているので、東大教授にはありがちな進路選択であって、加島祥造さんが横浜国大教授を辞した時のような重大な転機というわけでもなさそうに思えた。

 不定期ながら次回に続く。