じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 1月29日の朝、南東の空に月齢27.4の月とマイナス4.5等級の金星が並んで光っていた。月と金星は29日の午前11時36分に2°15′まで接近する。


2014年1月29日(水)

【思ったこと】
14029(水)屋根部屋のプリンス(10)ドラマのトリビア(4)

 昨日に続いてこのドラマに関する雑学的知識についてのメモ(最終回)。

  1. シャーロック・ホームズがこのドラマを観ていたら...

     ドラマの面白さの1つは伏線にある。伏線が巧みに張られたドラマでは、視聴者はずっとあとの回になってから、ああ、あの時の出来事はこういう原因があったからか、そうか、そういうことだったのか、と感心する。いっぽう伏線が張られていないドラマでは、謎が解けてもあまりにも唐突で不自然な印象を受けてしまう。
     今回のドラマの場合は、第1話の種々のシーンから、人物相関の概略が視聴者にすでに提示されていたが、パク・ハがチャン・ソンジュ会長の次女であるということは、パク・ハの幼少時の家族写真が出てくるまでは明かされていなかった。もっとも、第6話で、パク・ハとコン・マノクがパク・ハの父が好きだったという豆腐料理店に寄るシーンがある。マノクは、店の奥にチャン会長が座っているのを見つけると突然店を出ると言い出す。このあとテムの運転する車にぶつかるという展開になるわけだが、もしこのドラマをシャーロック・ホームズが観ていたとしたら、チャン・ソンジュ会長がわざわざこの豆腐料理店に来ていたという事実だけから、彼女こそがパク・ハの産みの親であるという推理を働かせるに違いない。

  2. サラゲ パッチュル

     第13話では、パク・ハが旅行会社に就職し、鎮安でガイドをしているシーンがある。その夜の接待で、韓国の演歌「愛の綱」が歌われていた。公式ガイドブックには、著作権の関係で日本語版DVDでは曲目が変更になっていると書かれてあったが、「Rope of Love Korea」などのキーワードで検索してみた限りでは、今回の民放版でも全く同じ歌が歌われていることが分かった。なお公式ガイドブックによると、ハン・ジミンは「愛の綱」という歌は知らなかったそうで、車の中でずっと練習して歌詞を覚えたとのことであった。

  3. 2人だけの結婚式

     シン・ユンソプ監督のインタビュー記事によると、元の脚本では、イ・ガクが消えるのはもっと前、結婚式場控え室でネックレスをかけた直後に設定されていたという。屋根部屋に変更したという監督の判断はまことに冴えていた。

  4. ラストはなぜ南山(ナムサン)公園?

     このドラマは、パク・ハとヨン・テヨン(途中からイ・ガクの姿)の再会場面で大団円となるが、プヨンゆかりの芙蓉池【昌徳宮の庭園。但しロケ地は全羅北道・南原の広寒楼苑(クァンハンヌウォン)】ではなく、なぜこの場所となったのかは大きな謎である。もちろん、本物のヨン・テヨンは、イ・ガクのことも芙蓉池のことも全く知らないので、韓国ドラマ屈指の待ち合わせ場所と言われるこの場所を指定したことは不自然ではない。しかしそうすると、パク・ハの「どこにいたの? 私はずっとここにいたのに」の「ここ」が、(プヨンがずっと待っていたという含みを持たせる芙蓉池ではなくて)単なる待ち合わせ場所の意味になってしまう。さらに、イ・ガクの姿がなぜこの場所に現れるのかという疑問も出てくる。もう1つ言えば、第10話では、イ・ガクがセナと一緒にNソウルタワーに登るシーンがある。なので、イ・ガクとパク・ハの思い出の場所というわけでも全くない。なぜ南山公園になったのかという謎はいまだ解けていない。
 ということで、このドラマの感想はひとまず終わり。ツッコミどころは満載であったが、これまで観たドラマの中では最も感動的な作品の1つと言えるかと思う。300年前と繋がりが生み出す神秘性、300年の時の流れを超えた永遠の愛を描いているという点が光っていたと思う。