じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 農学部農場の梅が見頃となっている。紅白の色、早咲きと遅咲きがあり、長期間楽しめる。


2014年2月25日(火)

【思ったこと】
140225(火)コミュニティで創る新しい高齢社会のデザイン(12)平成24年度採択プロジェクト(2)

 この連載の最終回。今回は、

●平成24年度採択プロジェクト ショートトーク〜ポスター内容の紹介〜

の中の、
  • 『認知症予防のためのコミュニティの創出と効果検証』
  • 『2030年代をみすえた機能統合型コミュニティ形成技術』
についてメモ、感想を記す。

 まず、『認知症予防のためのコミュニティの創出と効果検証』に関しては、とにかく外に出て行っていろんな活動をすることが良いということであった。もっとも、運動をきちんとするという課題はあまり人気が無いとのこと。こういう時のために、スポーツ、ゲーム、散歩、園芸活動などがあるとは思うのだが、研究はまだ進行中なので効果検証はこれからということになりそう。なお、調査対象エリアの1つには「あいち健康の森公園」があるとのこと。こういう資源をどう活用するのか、大いに興味がある。

 最後の『2030年代をみすえた機能統合型コミュニティ形成技術』だが、私は1952年生まれなので、2030年と言えば78歳。生きていればまさに高齢者そのものであり、私自身にとっても身に迫る問題であった。では実際にどうなるのかということだが、まず人口は今より1割減、働く人は2割減、高齢者は3割増、というのが大方の予想のようである。小宮山先生の基調講演の中でもあったが、こういう時代になると、高齢者は、一方的に若者世代から支援を受けるというわけにはいかない。老いを楽しみつつも、支援を受ける量と与える量に関しては、貿易収支で言えば赤字にも黒字にもならないニュートラルのレベルを維持することが求められそうだ。老後の資金を蓄えるなどといっても、結局は、他者に働いてもらうための仕掛けを確保しようとしているにすぎない。そんな金要らないとそっぽを向かれてしまった時には、お金は紙切れ同然になってしまう。

 以上、いろいろな成果報告を拝聴したが、これらの多くは、実験操作や量的調査ではなく、アクションリサーチとして行われ、効果検証をめざしていくという特徴を持っているように思えた。机上の空論に終わらず、かつ、単なる体験談でもない有効な方法として、アクションリサーチの有用性がますます認識されていくように感じた。