じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
ケヤキの紅葉のグラデーション。紅葉が始まったばかりのこの時期は、同じ樹であっても枝によって紅葉の進み方が異なるため、なかなか趣のある彩りとなっている。 |
【思ったこと】 141011(土)オリンピック・メダル獲得と2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト 土曜日朝のNHK「ニュース深読みで、 東京五輪で金メダルラッシュ!? トップアスリート育成は... という話題を取り上げていた。焦点となったのは、「2020ターゲットエイジ育成・強化プロジェクト」であった。 番組から聞き取った要点をメモすると、
番組を視ていてまず思ったのは、中途で脱落した「負け組」の人たちをどう支えていくのかという点での不安であった。ある程度実績をあげた人であれば、次世代育成の指導者としての道が約束されてているが、初期段階でふるい落とされてしまうと別の道に進む可能性が閉ざされてしまう恐れがある。そういうリスクが相当程度ある限りは、「さとり世代」以降の若者たちは、毎日何時間も練習に明け暮れるよりは、よりリスクの少ない職業を目ざして、英語力アップや資格取得などを選択し続けることになりそうな気もする。 さて、ここからは少し脱線するが、そもそもスポーツとは何だろうか? ウィキペディアでは 人間が考案した施設や技術、ルールに則って営まれる、遊戯・競争・肉体鍛錬の要素を含む身体や頭脳を使った行為。日本においては身体を使ったものが主体の「フィジカルスポーツ」だけをスポーツとみなす考えが強いが、思考力や計算力といった頭脳を主体の「マインドスポーツ」も本来はスポーツに含まれている。競技として勝敗や記録を主の目的として行う場合はチャンピオンスポーツ、遊戯的な要素を持つ場合(楽しむ事や体を動かす事を主の目的として行う場合)はレクリエーションスポーツと呼ぶこともある。というように定義されているが、私自身は、以下のような考えを持っている。
元の話題に戻るが、本来選手個人の努力と栄誉を称えることが目的であるはずのオリンピックにおいて【2010年2月18日の日記参照】、なぜ、メダル数を増やすための国家プロジェクトが必要なのかについては、番組でも多少言及されていた。「他の国がみな取り組んでいるから」では説得力は少ないし、商業主義とのリンクについてもいろいろな批判がある。確かに、観るスポーツだけの活性化を目的とするならば、プロスポーツ各界が独自に宣伝・普及活動を行い、興行収益を上げればそれでよいという気もする(大相撲のような伝統的な国技は守るべきだろうが)。 結局のところは、今回のようなエリート育成システムを定着させることが、観るスポーツと、レクリエーションスポーツの両方を活性化できるような好循環の確立につながるかどうかにかかっており、メダル獲得数というのはあくまでその結果に過ぎないと考えるべきであろう。 |