じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
10月22日の岡山は雨の1日となり、降水量は35.5ミリとなった。気象庁のデータが示すように、午前9時台から12時台にかけては1時間あたり5ミリ以上の本格・系名雨が降り、道路の一部に水たまりができた。またこの日の最高気温は、午前0時すぎに記録した20.3℃であり、その後日中にかけては気温が逆に下がり、午前10時以降は17℃未満の気温が続いた。
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【思ったこと】 141022(水)年功序列廃止のメリットとデメリット 各種報道によると、政府と経済界、労働団体の代表を集めた「政労使会議」が10月22日に開かれ、年功序列型賃金の見直しについて本格的な議論がスタートしした。会議では、安倍総理が経済の好循環のためには「賃上げと同時に賃金体系の見直しなどの改革を進めるべきだ」という認識を示した。これに対して、労働側代表の連合は賃金体系の見直しに反対の姿勢を表明。いっぽう、年功序列型賃金の廃止や見直しを進める企業の経営者からは、その狙いなどが説明されたという。 すでに、日立製作所など大手企業の一部では、「年功序列」を廃止し、職務や成果に応じて給与を支給する仕組みに切り替える動きが出ているとも伝えられている。 年功序列の賃金体系を廃止するメリットとしては、優秀な若手人材の(年功序列を採用していない高賃金の)海外企業への流出をくいとめること、また、個人単位での労働意欲を高める効果があるなどと論じられている。 もっとも、今の世の中、勤続年数だけで機械的に給料が上がるという賃金体系をとっている職場はそれほど多くないようにも思える。というか、今の時代、同じ地位のもとでの定期昇給額はたかがしれており、昇進なしには大幅な収入アップはあり得ない。しかも、昇進の決定に際しては、当人の能力や中長期的な成果がしっかりと評価されており、若手人材の抜擢も異例ではなくなってきているので、すでに、旧来の「年功序列」なるものは実質的に廃止されているように思う。であるからして、何も、「年功序列型賃金の廃止や見直し」に焦点を絞って論議しなくても、優秀な若手人材の抜擢・登用を積極的に推し進めれば、「年功序列」の弊害部分は十分に改善できるはずである。 むしろ、しっかりと議論してほしいのは、終身雇用や成果主義についてのメリット、デメリットである。短期的な成果主義が様々な弊害をもたらすことについては、このWeb日記でもたびたび取り上げたことがある。先進的な技術開発に携わるスタッフに成果主義を導入してしまうと、時間をかけた開発よりも目先の改善ばかりを追い求めたり、引き抜きによって別の企業に技術が流出してしまう恐れがある。保守部門のような企業の土台をささえる地味な職務では、終身雇用が保障されていないと、一生涯かけてその企業を支えようという気概が生まれてこないようにも思う。 このほか、老後の生活に経済的不安が残る限りにおいては、いくら短期的に高収入が得られたとしてもそれを100%消費に回すことはできない。けっきょく、若者の貯蓄や金融資産は殖えるが、消費拡大につながらないという可能性もある。その点、終身雇用型のほうが、老後の不安が薄れるので、ローンを組んで住宅を購入したり、年齢に応じた消費を活発にすることができるように思う。 |