じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 12月21日朝の日の出。国立天文台の情報によると、岡山でのこの日の日の出時刻は07時07分、方位は118.2となっているが、低い山があるため、私の住んでいるところからの日の出時刻は07時15分であった。

 ちなみに今年の冬至は12月22日の08時03分となっている。冬至の日は太陽がもっとも南側から昇るはずであるが、上掲のリンク先の情報によれば、12月18日〜12月26日までの日の出の方位は118.2であり、殆ど変わっていない。また日の出時刻のほうは、最も遅い日は1月3日から12日の07時12分であり、冬至の日の日の出時刻07時08分よりもさらに4〜5分遅くなる。




2014年12月20日(土)

【思ったこと】
141220(土)It's the economy, stupid.

 衆議院選挙の結果が判明した12月15日(月)のモーサテで、双日総研の吉崎達彦氏が「It's the Econommy. Stupid!」という言葉を紹介していた。【こちらに関連記事あり。】 これは「経済こそが重要なのだ、愚か者」というような意味であり【上掲の関連記事では「馬鹿野郎、経済だけでいいんだ、有権者の関心の景気だけに専念しろ」と訳されていた】、ウィキペディアによれば、
...アメリカ合衆国の政治において、ビル・クリントンがジョージ・H・W・ブッシュに対して勝利を収めた1992年アメリカ合衆国大統領選挙の最中に広く使われた言い回しである。当時、冷戦の終結や湾岸戦争における勝利といったような、外交政策で大きな成果をもたらしたブッシュに勝つことは難しいと考えられていた。この言い回しは、正確にはクリントンの選挙参謀を務めたジェームズ・カービル(英語版)が作った言い回しを少々変更したもので、近年景気後退がみられるもかかわらず経済に対して的確に取り組まないブッシュより、クリントンのほうがよい選択肢であるというイメージを作った。

 クリントン陣営はブッシュを落選させるために選挙運動で景気後退を利用した。1991年3月、多国籍軍によるイラクへの地上侵攻の数日後、世論調査ではアメリカ人の90%がブッシュ政権を支持した。しかし翌年、アメリカ国内の世論は急激に変わった。1992年8月の調査では、アメリカ人の64%がブッシュ政権を支持しないと答えたのである。
という文脈で使われた。今回の日本の総選挙でも、安倍総裁は、憲法改正、原発などのエネルギー政策、外交などではなく、もっぱら経済政策「アベノミクス」を前面に出してたたかった。自民党の得票数自体は前回、前々回と殆ど変わっていないようであるが(おおむね1660万〜1880万票)、とにもかくにも、現行の選挙制度のもとで絶対安定多数を占めたことは確かである。しかし、別の見方をすれば、今後、アベノミクスが行き詰まった時、あるいは経済以外の問題が争点となってきた時には、たちまち政権が変わる可能性は十分にある。もちろん、その前提として、アベノミクスより優れた、説得力のある経済政策を掲げた野党が登場する必要があるが。

 さて、元の話題の「It's the economy, stupid.」という考え方はそれほど間違ってはいないようにも思える。いまのようなグローバル社会においては、自国だけに都合のよい政策はとれないし、軍事的圧力で他国を操ることはできない。というか、経済的に豊かになるためには、互恵関係を築くことが不可欠になるからである。かつての植民地主義や、軍拡主義の時代には、経済的な利害対立が戦争を引き起こすようにも思われていたが、いまのグローバル社会が維持されていく限りにおいては、経済発展を志向することは平和主義を志向することとなり、また、適度な競争的環境のもとでは、医療、科学技術、教育、福祉などの面でも発展が期待される。必ずしも、パンとサーカス社会にはならないように思う。

 もっとも、こちらでもたびたび言及されているように
資本蓄積によって資本家がますます豊かになり、資本主義がグローバル化するにつれて格差はさらに拡大する。
という傾向はますます顕著になってきているようにも思う。日本のような経済大国であれば、国民の中での貧富差があるといっても、よほどの特殊事情が無い限りは、収入が少ないことで飢え死にしたり、病院で治療が受けられないということはない。しかし、エマージングな国との格差はますます進む。じっさい、今の世の中では、先進国のちょっとした金利政策の変更、あるいは巨大なマネーファンドの戦略で、新興国の経済が大混乱に陥ることがある。また、先進国が新興国に進出していく一番の理由は、低賃金の労働市場、つまり、経済格差を利用した利潤追求にあると言っても過言ではない。
 といいつつも、先進国間の成長戦略競争が続く限りは、持続可能な循環社会への移行は難しい。いくら正論であっても、経済力の乏しい国の主張はなかなか他国には認められない。私のように、残りの人生がせいぜい20〜30年という世代にとっては、結局のところ、「It's the economy, stupid.」の世界で、どうにかこうにかして、生活を守っていくほかはなさそうだ。