じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
新緑の半田山3景。
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【思ったこと】 北極圏サバイバル ツンドラの果ての湖へ 夕食時、4月14日に再放送(初回放送は2月23日)された、 NHK 地球アドベンチャー〜冒険者たち〜「 北極圏サバイバル ツンドラの果ての湖へ 〜登山家 服部文祥〜 を録画再生で視た。いずれも、地球上に残された数少ない秘境中の秘境と言ってよいかと思う。 このうち、ウィキペディアによれば、エリギギトギン湖は、 北東シベリアのチュクチ半島にある湖である。直径約15kmで最大深さは175mである。360万年前に作られたリムの大きさ18kmの隕石クレーターの中心にある。と記されている。湖岸に到達するだけであれば、おそらく、ヘリをチャーターしても可能ではないかと思うが、今回の番組では「サバイバル登山家」で知られる服部文祥氏が、現地で偶然出会った先住民チュクチの男性ミハエル・エトゥヴギさん(「ミーシャ」さん)と2人で自給自足の生活をしながら最後の100km区間を徒歩で現地に向かうという内容であった。 ウィキペディアによれば、服部文祥氏は1969年生まれ。「食料を現地調達し、装備を極力廃したスタイルの登山」を実践されており、今回も、5kgお米以外には食料は持参せず、現地で魚を釣ったり、ミーシャさんが仕留めたトナカイの肉を食べながらゴールをめざしていた。GPSや衛星携帯電話などの電気器具も携行しておられなかった。 サバイバル登山は長期間になればなるほど困難を伴う。魚を捕って食いつないでいくためには川から離れるわけにはいかない。また、火をおこすためには薪が取れることが必要である。となると、雪山や砂漠地帯は難しい。さらに、日本国内の場合は、国立公園とか、「禁漁区」、「森林生態系保護地域」といった規制があり、そもそもそのようなアドベンチャーができるのかどうかも定かでは無い。そういう意味では、今回のツンドラ地帯はサバイバル「登山」の最適の実践場であったとも言えよう。 私自身は技術的にも年齢的にも、もはやサバイバル登山に参加できる状況にはないが、極北のツンドラ地帯には大いに興味がある。機会があれば、ぜひ訪れてみたいと思う。 さて、ここからは若干の疑問とツッコミ。 まず、番組ではミーシャさんと偶然に出会ったという設定になっていたが、あのような広大なツンドラ地帯で、何のアポもなしに出会い、しかも案内役を引き受けてくれるというのは話がうまくできすぎているような気がしないでもない。 また、ミーシャさんは「仕事が休みなので旅行している」と言っていたが、あのような過酷な地で、放浪の旅をする余裕があるのかどうかも不明。持ち物に愛読書(『ЧУЖАК』(←ロシア語で「よそ者」という意味。宇宙人が出てくるSF小説らしい)、SONYの携帯プレイヤー)などを持参していることからみて、かなりの収入を得ている人のようにも見えるが、まことに謎めいていた。とはいえ、あのような過酷な地で、単独の自給自足の旅ができるというのはスゴイことだ。 あと、この種のアドベンチャー番組では常にそうだが、「単独」とか「二人旅」とは言っても、実際にはそれを撮影・取材するスタッフが必ず同行している。今回の場合は、カメラマンとサポートするスタッフ3名であったと番組の中でも紹介しておられたが、これらのスタッフが自給自足していたとは考えられない。また、あのエリギギトギン湖からどうやって戻ったのかも不明。【←おそらく、チャーター・ヘリで帰還?】 ということで、TV番組の性格上、若干不自然な展開もあったが、ツンドラの大自然はまことに魅力的。死ぬまでに一度は行ってみたいところだ。 |