じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 秋分の日が近づくなかで、日の出から1〜2時間後に真東から、日の入りの1〜2時間前頃には真西から、日が射し込むようになっている。写真左は、朝8時すぎ、右は夕方5時すぎの座主川。真西方向に流れているため、この時間帯に日が射し込む。

 なお、8月27日の岡山の日の出は5時33分、日の入りは18時38分であった。

2015年08月27日(木)


【思ったこと】
150827(木)『嫌われる勇気』(47)「関係フレーム理論」、「ACT」との比較(6)

 昨日の日記で、
以上の部分だけを読むと、利己主義的なライフスタイル、さらには、悪人として生きることも、それ自体はどこでも否定されていないように見える。例えば、泥棒が、金品を盗むこと、あるいは盗む技術の向上に価値を見出しているとしても、「価値は自由に選択できる」のだからエエじゃないかという議論が出てくる。
と述べた点について補足しておく。

 ハリス(2012、330頁)ではこれに関して、
  • ACTでは、他人や自分に対する破壊的な行為は、価値によって動機づけされたものではない、と考えられている。これは、実用的な前提である。
  • セラピストから、「もし自分のクライエントが、レイプしたいとか拷問したいとか、私が倫理的に賛成できない価値を持っていたらどうするか」という質問を受けたことがあるが、簡単に答えるなら「あなた(セラピスト)の倫理観を曲げてまでセラピーに取り組む必要はない」。より丁寧に答えるなら、「セラピストの努力次第で、いずれ、価値の中核を見つけることができるが、それは私たち自身のものとよく似ているはず。犯罪行為は、自らの価値に基づいてマインドフルに行動することで行われるものではなく、ほとんどが衝動的な行動であるか、フュージョンや回避につき動かされての行動なのだ。」となる【長谷川による要約引用】。

と述べている。これらは、おおむね性善説とも言えるし、もし人類がお互いに他者を傷つけてまで利己的に振る舞うような遺伝的性質を備えていたとしたらすでに絶滅しているはずだという考えもなりたつ。もちろん、中には、どうやっても矯正不可能な人もいるかもしれないが、その場合は別途対応すればよい。おおむね、上掲の対応方針でやっていけるように思える。


 不定期ながら次回に続く。