じぶん更新日記

1997年5月6日開設
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 3月25日は岡大の卒業式(正式には「学位授与式」)が行われた。写真は恒例の生け花。例年、ミモザと花桃(一重、赤色)とジャノメエリカの3点セットとなっているが、今年は八重咲きの桃の花(ピンク)も咲き始めており、その枝が一本添えられている。

2016年03月25日(金)



【小さな話題】

SDカードフォーマッター

 年度替わりに合わせて、日頃持ち歩いているUSBメモリを新しいものに取り替えることにした。これまで使っていたのは容量16GBであったが、空き容量が不足しがちであったため、新年度からは容量32GBに切り替えようとした。以前、デスクトップパソコン間のデータ移動などで使用していた32GBメモリがあり、これをフォーマットしたところ、なぜか、容量が半分以下に減っていた。念のため「クイックフォーマット」のチェックを外したり、アロケーションユニットサイズを変更したり、ファイルシステムをFAT32(規定)からNTFSに変更したりして再フォーマットを試みたが容量はちっとも増えなかった。

 ネットで検索したところ、SDカードフォーマッターという便利なアプリがUSBメモリでも利用可能という情報があったのでさっそく試してみたところ、無事に30GB前後の空き容量を確保することができた。その後念のため、再フォーマットを行ってから旧USBのデータをすべてコピーできた。

 容量減少というトラブルは結構あるらしくこちらには「フォーマットしたら最大容量8GBだったのが空き容量512KBになってしまいました。」といった質問が寄せられていた。

 でもって、そもそもなんで32GBだったものが半分以下の容量になってしまったのか?であるが、おそらく、一度、デスクトップのリカバリー用ディスクとして使用したことが原因であったものと思われる。




「シャーロック・ホームズの冒険」(THE PRIVATE LIFE OF SHERLOCK HOLMES)の完全版

 NHKBSプレミアムで3月16日に放送された表記の映画を録画再生で観た。

 この映画はビリー・ワイルダー監督による今から46年前、1970年の作品(日本公開は1971年3月)となっている。私自身は大学生の頃に、京都もしくは渋谷の映画館で観た記憶がある。

 シャーロック・ホームズ登場の作品は何度にもわたって映画化されているが、私は、この1970年の映画こそが、ドイルの描いたホームズに近く、また、当時の英国の雰囲気が最もよく伝えられている、最高傑作であると思う。

 ウィキペディアに記されているように、この映画はもともとは
「ホームズの私生活に深く関わるため発表されなかったエピソードが、ワトスンの死後50年を経て公開された。」という設定の元に、4つのエピソードが盛り込まれた4時間近い上映時間の大作を想定して撮影された。
そうである。しかし、映画館では2時間程度に編集されたものが上映された。理由は、
しかし、公開にあたって配給会社の要請で2時間ほどに編集される事になった。2つのエピソードは完全にカットされ、プリマバレリーナからの求婚のエピソードを序盤に残し、謎の美女とネッシーに纏わるエピソードをメインに据える内容となった。カットされたフィルムの多くは現存しない。この大幅な編集の為に、ワイルダー作品としてはややバランスを欠く仕上がりだとの評価もされる。それでも、ロンドンからスコットランドと、古き良きイギリスを再現した映像は秀逸で、ホームズ映画の傑作のひとつとして推す声も多い。
という事情によるらしい【未公開シーンやノベライズ版に関してはこちらに詳細な紹介があった。】

 その後、民放で放送されていた時に何度か観たが、私が観た限りでは「プリマバレリーナからの求婚のエピソード」はことごとくカットされており、「ロンドンのコックス銀行に保管されているワトスン博士のブリキ箱が開けられ、未発表の事件の原稿が発見される。」のあとに「記憶喪失した美しい女性(ガブリエル夫人)がベイカー街の部屋に担ぎ込まれる。」と続いていた。確かに、ロシアのバレリーナからの求婚エピソードは「冒険」とは関係のない冗長シーンであるとも言えるが、カットされてしまうとどうしても見たくなるものだ。今回、45年ぶりにこの冗長シーンに再会することができて、過去の記憶を蘇らせることができた。

 シャーロック・ホームズの原作を忠実に描いたドラマとしてはジェレミー・ブレット主演のシリーズがあるが、私自身は、ホームズというのはもう少し不完全な弱い人間で、退屈さに耐えられず薬物依存的な特徴を備えていたように思っている。なので、2009年以降に公開された映画はあまり興味が持てなかった。本作品(「私生活」)以外で面白かったのは、

●ペストにかかってしまったため、後の世で治療されることを期待して自ら実験台となって冬眠したシャーロックホームズが、ワトソンの孫娘の手で「解凍」され、アメリカを舞台に事件解決に取り組む

という作品(1987年、「帰ってきたシャーロック・ホームズ/THE RETURN OF SHERLOCK HOLMES」)。