じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
8月11日(木)は「山の日」となっているが、岡大では土日を挟んで8月12日(金)、8月15日(月)、8月16日(火)が一斉休業日に設定されており、実質6連休となった。写真は、ピーチユニオン前、文学部中庭、文法経講義棟北側の風景。なお文法経北側には一夜にして謎のプレハブ&簡易トイレが出現した。 |
【思ったこと】 160811(木)51年後に観る「メリー・ポピンズ」 「山の日」となった8月11日の早朝、BS-JAPANの「早起きシネマ」でメリー・ポピンズを放送していた。同時間帯にはリオ五輪の中継も放送されていたが、懐かしさもあり、この映画のほうを終わりまで観てしまった。 この映画が公開されたのは米国では1964年8月29日、日本では1965年12月18日となっているが、私が初めて観たのはずっと後になってからであり、1970〜1975年頃であった。その後、テレビで放送された時に録画・ダビングしておりその気になればいつでも観ることができるのだが、テレビで放送されていると、ついつられて観てしまう。 51年前の映画ではあるが、「古い」という印象は全く受けなかった。「いま」を舞台としてきた「刑事コロンボ」では車の型式や通信機器などから古さを感じてしまうが、メリー・ポピンズのほうは「1910年の出来事」というように時代背景が定まっていることと、舞台となったロンドンの舞台自体があまり時代の変化を受けない風景であったことにより、50年前に観てもいま観ても全く変わらないという印象を受けたものと思われる。 これまでこの映画は、英語字幕で観ていたが、今回は二カ国語放送になっており、デフォルトで日本語音声が流れていた。日本語吹き替えでは、ジュリー・アンドリュースの美声を聞くことができないので台無しになってしまうのではないかという懸念があったが、日本語吹き替えの歌声もジュリー・アンドリュースご本人に匹敵する美声でありご本人によく似た声質であるように感じた。番組紹介記事によると、ジュリー・アンドリュースの吹き替えは「台詞:麻生かほ里/歌:伊東えり」となっており、歌の部分だけは、声楽科ご卒業の歌手・女優さんが担当しておられたようである。 ところで、この映画では、日本語ではあまり面白くないジョークがいくつか出てくる。 最も有名なものは、「My friend said he knew a man with a wooden leg named Smith. So I asked him, "What was the name of his other leg?"」(映画ではアルバートおじさんの家で「こんなにみっともない人たちはいないわ。Mary Poppinsという名前にかけて」に対してバートが「Speaking name, I know a man with a wooden leg named Smith.」と始めたもので、「じゃあ、もう1本の脚の名前はなあに?」と聞き返すジョークであり、「named Smith」が男の名前ではなく義足につけられた名前にもとれるということにひっかけることで笑いをさそうようになっている。今回、吹き替え部分を録画再生してみたところ、「スミスという名前の義足の男がいた。もう片方の脚はなんという名前?」と訳されていたが、これでは日本語で面白さが伝わらない。もちろん、日本語でも、人の名前と義足の名前のどちらの意味にもとれるが笑いを誘うほどではない。日本語では、文法的には曖昧でも、文脈から意味を限定してしまうためかもしれない。 ちなみに、映画の終わりのほうでは、このジョークを聞いたミスター・ドース・シニア(銀行を一代で築き上げた頭取で名誉社長)がツボに嵌って宙に浮いてしまい、そのまま笑いながら死んでしまうというシーンがあるが【但し、今回の放送では宙に浮いてしまうシーンはカットされていた】、バート役のディック・ヴァン・ダイクが一人二役でこれを演じているというのは、言われてみないと全く気づかない。 このほか、この映画では、虹の色が7色ではなく6色に描かれているのではないかと注視していたが、番組の中で虹が出現する場面は見当たらなかった。おそらく、原作の「メアリー・ポピンズ」の絵本の中だけの話なのだろう。 映画公開から51年が経過しているが、主演のジュリー・アンドリュースさんやディック・ヴァン・ダイクさんはお二人ともご健在で、2013年の「ウォルト・ディズニーの約束」のプレミアにジュリー・アンドリュースと参加し映画の宣伝と応援を行ったそうである。 なお、ネットで検索したところ、この映画化は『Mary Poppins Returns(原題)』として再映画化が決定。全米公開日は2018年12月25日になるという。私が小中学生の頃に公開された映画が、私の定年退職後に再映画化されるというのは、まことに感慨深い。 |