じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
日曜日午前中に放送されたNHK杯将棋トーナメント「三浦弘行・九段vs橋本崇載 八段」を録画再生で視た。この番組はほぼ毎週視聴しているが、今回は、「ソフト指しカンニング疑惑がかかっている三浦と、「1億%クロだと思う、奴とは二度と指したくない」とツイートしたハッシーの対戦」ということで特に注目された【こちら(10/23付け)に詳しい解説あり。】 三浦九段は現在、将棋連盟の決定により出場停止となっているが、この対局は決定以前に収録されたものであり、番組の途中、少なくとも4回、「この対局は9月19日に行われたものです」とテロップが流れていた。私自身は、こちらに書いたように、三浦九段は、実力から言ってもお人柄から言っても、将棋ソフトの手助けを受けなければならないという事情は考えにくいと思っているが、最終的には第三者機関により解明がなされるものと思う。 なお、三浦九段が投了直後、黒いスマホのような物体を取り出していたので(写真右下黄色枠内)、まさかこのような場所までスマホご持参かと驚いてしまったが、実際は眼鏡ケースであり、対局中にかけておられた眼鏡をその中に収納しておられる様子が映っていた。 橋本八段が勝利されたことにより、NHK杯トーナメント上での対局中止の混乱は結果的に避けられた。 |
【思ったこと】 161024(月)2016年版「人はなぜ○○するか?」(12)生理現象各種 10月23日の続き。今回は、寄せられた疑問のうち、以下のような生理現象に関する疑問について考えてみることにしたい。なお上記の各疑問の左側の「・」は疑問として挙げた人の数を表す。
こうした生理現象の原因は、医学的、生理学的にある程度解明されている。いずれの場合も、特定の条件に晒されることで生物学的に組み込まれた急性的な反応や慢性的な変化が生じるものであり、それ自体をコントロールすることは難しい。 但し、そういった生理現象を引き起こす環境条件を回避するためのオペラント行動をうまくコントロールすれば、結果としてネガティブな状態に落ち込まないようにしたり、ポジティブな環境条件により多く接することが可能となる。例えばストレスの問題は、ストレス環境を避ける行動や、ストレス対処行動をとることである程度軽減できる(最近ではマインドフルネスの知見も活用されている)。 生理現象の一部は形式上は 特定の刺激→からだの一部の反応、炎症 というように刺激によってもたらされる変化であるという点ではレスポンデント行動(パヴロフのいう「無条件反射」)に似ている。但し、中枢系が関与しない炎症のようなものは、当然のことながら条件づけは生じない。例えば蚊に刺されると痒みと皮膚が腫れるといった変化が起こるが、そのことを何度体験しても、蚊が飛んでいるのを見ただけで「条件性の痒み」なるものを感じることはない。いっぽう、車酔いのように中枢系が関与している場合は、バスの車内の景色を見ただけで吐き気を催す(条件反応)こともある。緊張反応も、条件性のものが多い。条件反応として生じる生理現象は、レスポンデント条件づけの原理に基づいてある程度コントロールすることが可能である。(但し、レスポンデント条件づけの消去はなかなか起こりにくく、しかも自発的回復することもあるので、実際のセラピーでは別の方法で改善をめざすこともある。このほか、痒みが生じた場合でも、痒み以外に注意を向けるような条件づけは可能である。) 次回に続く。 |