じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 11月13日(日)には近隣の岡山県総合グラウンドをフィニッシュ地点とするおかやまマラソン2016が開催される。私自身はもはやマラソンに参加できるほどの体力はないが、昨年同様、徒歩で観戦に出かける予定。このことに関連して、昨年の写真記録を見ていたところ、昨年の大会が行われた11月8日には、岡大・南北通りのイチョウがかなり落葉し歩道上に落ち葉の絨毯ができていたことに気づいた。いっぽう、11月12日(土)に自転車で南北通り周辺をまわってみたところ、昨年より日づけが4日遅いにもかかわらず、まだ落葉が始まっていないことに気づいた。

 気象庁統計で、昨年11月今年の11月を比較した限りでは、最低気温は今年のほうがむしろ低めになっているようだが、何が違いをもたらしたのだろうか。
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2016年11月12日(土)



【思ったこと】
161112(土)関係反応についての講義メモ(7)実験による検証方法、あるいは類似した日常場面(5)「同一性」、「同じモノを選ぶ」、「どちらが多い」(1)

 11月10日の日記で、こちらから、
反射性(reflexivity):見本刺激Aに対して比較刺激Aを選ぶことで表されるような、刺激それ自身に対する関係を指す。反射性は、見本刺激と同じ比較刺激を選べば示されることから、反射性テストと「同じ」の概念を形成する同一見本合わせ訓練後の転移テストとは、手続き上は同じであるが、概念的に両者は全く異なる。前者は刺激間に等価クラスが成立した後で見られる、刺激等価性のひとつの特徴として捉えられ、機能的に等価であることが要件となるが、後者は見本刺激と物理的に同じ特徴を持った刺激を選ぶことにより強化される関係の転移である。
という部分を引用させていただいた。ここで言われているのは、
  • 刺激等価性の実験では、「AならばB」、「BならばC」という強化訓練を行ったあとに、見本刺激としてA、B、Cをそれぞれ提示し、それぞれに対して選択刺激としてA、B、Cが選ばれる確率が有意に高ければ反射性が確立したと見なせる。
  • 同一見本合わせ訓練の実験では、見本刺激Dに対応して選択刺激の中からDを、見本刺激Eに対応して選択刺激としてEを選ぶというような強化訓練を行ったのち、初めて提示される見本刺激Fに対しても選択刺激の中からFを選ぶ学習が派生するかどうかを検討。もし有意に高い確率で選ばれれば、「同じモノを選ぶ」という般化オペラントが確立したと見なせる。
ということであると理解している。

 ここで、少々脱線するが、「同一性」、「同じモノを選ぶ」、「どちらが多い」について考えてみることにしたい。

 まず「同一性」であるが、大辞泉では、
  1. 異なる事物が、その性質から見ると区別できないこと。
  2. 事物が時や場所を越えてそれ自身に同じであること。
という2つの意味を持つ。このうちの1.は、明らかに2つ以上(2人以上、2匹以上、...)であるのに、どっちがどっちだか区別できないという場合、2.は何かの事物が時を経て同一であるかどうかというような意味であり、10年前と同一であるかとった長期的なアイデンティティに絡む問題、あるいは短期的には、誰かが壁の後ろに隠れて違う服装で出てきた時に同一人物であるかどうかというような場合に関連している。

 これに関連して、「同じかどうか」を判断させる課題がある。いろいろな顔写真を2枚ずつ提示して、同一人物であれば「○」、異なる人物であると判断すれば「×」のボタンを押すという課題もあれば、幾何学図形を60°回転した図形と一部変形させた図形などを元の図形と同時に提示し、「回転させる前と同一図形であるかどうか」を判断させる課題もありうる。

 「同じモノを選ぶ」という課題は、上掲の「同一見本合わせ課題」でテストできる。例えば、被験者(実験参加者)の手元には円と正方形が描かれた2枚のカードが与えられ、実験者が実験者側に用意されていたカードの中から円を取り出した時には円を選べば正解、正方形を取り出した時には正方形を選べば正解となる。これはカードでなくてボールでも、おもちゃでもよい。もっとも、動物実験となるとそう簡単ではない。まず、見本刺激を確実に見せる必要がある。(動物はよそ見をしているかもしれない。) また、見本刺激と選択刺激が独立した刺激であることも保証される必要がある。

 次回に続く。