じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
岡北中との境界(おそらく岡北中の敷地内)にそびえ立つポプラ。このところの寒さで落葉が進んでいる。北大構内が思い出される風景。 |
【思ったこと】 161211(金)関係反応についての講義メモ(27)長谷川の考え(1) 12月8日の続き。 今回からは私なりの独自の考えを述べていくことにしたい。これらは、関係フレーム理論の主張内容と一致しない部分があることを予めお断りしておく。 まず、関係反応の定義については、11月6日に述べた通りで、以下の2点を強調しておきたい。
では、漢字の熟語はどうだろうか。上掲では、「岡大」という言葉の「岡」と「大」という文字から構成されているが、「岡」は「土地の小高くなった所。低い山。台地になったところ。丘と同義」、「大」は「大きい」という意味であり、どちらの漢字の中にも「岡山大学」という意味は含まれていない。この点では、上記の関係反応の条件を満たしていると言える。しかし、この例では「複数の刺激間の相対的な特徴に対応して生じる」といった特定の比較関係には基づいていない。 上記の例が、横に並んだ2つの漢字の画数の多い方を選ぶという、文字の画数を比較するクイズとして出題された場合であれば関係反応の条件を満たすこともありうる。つまり「岡大」という問題に対しては「岡」のほうが「大」よりも画数が多いので左を選ぶが、「岡鯨」という問題に対しては「鯨」を選ぶ。いずれの場合も、「岡」、「大」、「鯨」という漢字の固有の特性ではなく、両者の比較によって初めて正解が決まる関係反応となっている。 上記の画数問題よりもっと単純な、「同じ」、「違う」といった比較反応も関係反応の基準を満たしている。上記の例で言えば「岡岡」は「同じ」、「岡大」や「大岡」は「違う」という関係反応を引き出す。 次回に続く。 |