じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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長寿台風5号は、前日の進路予想通り(右の画像参照)、近畿地方から北陸地方を縦断し、いったん日本海に抜けた。 岡山市の合計雨量は55.5ミリ、最大瞬間風速は18.1ミリとなり、警報は出されず(注意報のみ。但し、岡山市以外の県内地域では一時、警報が発令されていた)、顕著な被害は無かった模様。また、台風が接近した8月7日(月)の最高気温は29.7℃で、7月9日以来一ヶ月ぶりに30℃を下回った。 |
【思ったこと】 170807(月)行動分析学の用語統一議論(8)「F」から「G」の項目 昨日の続き。こちらのリストの「F」のところでは、 fixed-interval (FI) schedule:「FIスケジュール」、「固定時隔スケジュール」、「定間隔スケジュール」 が目にとまる。各種強化スケジュールの名称については定訳がなく、授業で教える時にも困惑しているところであるが、私の授業で使用している長谷川版では、杉山ほか(1998)の呼称を踏襲し、「定時隔」とさせていただいている。「FR」、「VR」、「VI」もそれぞれ、「定比率」、「変比率」、「変時隔」とさせていただいた。その理由は、まず文字数が少ないこと、時間がパラメターになっている以上、「間隔」より「時隔」が妥当であろうといった考えに基づく。もっとも、実用上は、アルファベット2文字の略称で事足りるので、これまでもあまり混乱は起こっていなかった。 次に、 functional analysis:「関数分析」、「機能分析」 における用語選択は、徹底的行動主義の根幹に関わる議論を含んでいる。行動分析学の目ざすところが、単に、独立変数と従属変数の関数関係を同定するという目的であるなら「関数分析」となる。方法論的行動主義者もこれに同意するであろう。しかし、行動分析学は、徹底的行動主義に基づくものであり、機能主義に徹しなければならないという立場を取るならば「機能分析」とするべきであろう。この場合、種々の概念は徹頭徹尾、機能的に定義されなければならず、実在論や二元論から訣別するという姿勢が必要。しかし、現実には、行動分析学会の中にも方法論的行動主義者が多数含まれているように思われるため、機能主義、あるいは機能的文脈主義の立場を推進できるかどうかは心許ない。 「G」の項目は唯一「generalization=般化」が挙げられていた。「generalization」はかつて「汎化」という漢字があてられていたこともあるが、現在ではほぼ「般化」で定着しているように思う。もっとも、これをどう定義するのか、どのように説明に使うのかは大いに議論がありそう。(例えば、般化オペラントの議論など。) 次回に続く。 |