じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡大西門・西側花壇のイソギク。このところ3日連続で最低気温氷点下の寒さが続いているが、しっかりと咲いている。


2017年12月14日(木)


【思ったこと】
171214(木)加齢に伴い向上・維持する能力を発掘する(9)指定討論(1)

 12月13日の続き。

 話題提供4題に続いて、高齢者研究の第一人者のS氏による指定討論が行われた。

 S氏はまず、高齢者の能力開発の研究は以前からあったこと、また、前期高齢者と後期高齢者に分類するという提案は1974年にシカゴ大学の研究者によって提案され、日本では1988年に文部省(当時)の社会教育局が生涯学習局に改組された際に公式に使用されるようになったことなどに言及した。

 高齢者の熟達化については、米国立老化研究所. 初代 所長ロバート・バトラー博士は、プロダ クティブ・エイジの研究がある。また、サヴァン症候群に視られるように、認知症発症後に突然絵が上手になったという話もある。

 続いて、前期・後期といった区分に関して、日本老年学会・日本老年医学会のワーキンググループからの提言が紹介された。これまでは、暦年齢65歳以上を高齢者と定義していたが、ここでは、65歳〜74歳は「准高齢者(pre-old)」、75〜79歳を「高齢者(old)、90歳以上を「超高齢者(oldest-old、super-old)」と呼ぶことが提案されている。また、近年、認知症の有病率が減ってきているが、その一因は教育歴にあることにも言及された。認知症の効果的な予防についてはさらに検討する必要があるが、高齢者が知的活動に参加していくことはある種の認知症予防につながるといってよいだろう。

 次回に続く。