じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



12月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る


 12月21日の夜、西の空に月齢3.1の月が見えた。今年の元日(2017年1月1日)の月齢とほぼ同じ。来年の1月1日は月齢が11日分増えて14となり、翌1月2日には満月となる。1月2日の朝06時49分に最近となるため、大きな満月を眺めながらの初詣となるだろう。


2017年12月21日(木)


【思ったこと】
171221(木)関係、対応づけ、文脈をめぐる議論(2)

 昨日の続き。この問題を考えるにあたって留意すべき点が2つある。

 1つ目は、「刺激Aが反応を誘発する機能を獲得した」というように刺激の機能として記述するのか、刺激はあくまで再現可能な物理的存在としてとらえ、その刺激に対する反応側の起こり方として記述するのかという問題である。徹底的行動主義は機能主義の立場をとるゆえ、前者ような記述が当たり前のように用いられているが、「刺激が○○を獲得する」という無生物主語の表現は分かりにくい。特に、刺激等価性や関係反応を説明する際には混乱や誤解を生じるようにも思える。

 2つ目は、刺激と反応との関係を記述するにあたって冗長な部分をいかに取り除くかという問題である。例えば、タッチパネルに、見本刺激A、選択刺激(比較刺激)として刺激A’と刺激B’が呈示されたとする。この場合、刺激A’をタッチすれば正解となる。この条件では、実験参加者は、刺激Aと同形の刺激A’を選択したといえば、記述は完結する。
  • 実験参加者は、同じモノを選ぶという関係文脈のもとで、刺激Aと刺激A’の間に関係反応を生じた。
  • 関係反応が弁別刺激となって、タッチパネル上の刺激A’にタッチした。
という記述を付け加えることが必要かどうか、考える必要がある。

 また、少し前にこちらで引用したことがあるが、刺激A’というのは条件性弁別ではなくて、A’というオペランダムに反応すると見なすこともできるだろう。


 次回に続く。