じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 岡山では2月6日の朝、最低気温氷点下5.7℃を記録した。大学構内の防火用の池もすっかり凍り、朝日を反射していた。朝日は、北側の建物の窓ガラスにも反射し、ホンモノを加えて3方向からの朝日を1つの場所から眺めることができた。ちなみに撮影時の気温は氷点下4.3℃となっていた。

2018年2月6日(火)


【思ったこと】
180206(火)NY株の大暴落その後とAIの限界

 昨日取り上げたNY株暴落は日本の株式市場にも大きく影響し、2月6日の日経平均は一時1600円超値下がりし、終値は1071円安の2万1610円となった。もっとも、翌日(日本時間7日朝)のNYダウは24912.77ドルで567.02ドル(+2.32%)まで上がり、とりあえず、暴落に歯止めがかかった。

 今回の暴落は、背景はいろいろあるものの、急落の直接的原因は、AIを駆使した自動取引による相乗作用であると言われている。ディープラーニングにより、株価の変動のパターンが学習されていくなかで、ちょっとした値下がりが暴落の兆しであると察知され、損失を広げないための売りが発動される。そうした売りは、更なる暴落パターンを形成し、相乗作用によりますます売りが加速するということらしい。

 このほかETF取引の拡大も一因に挙げられているようだが、私には仕組みがよく分からないのでコメントできない。

 いずれにせよ、AIはまだまだ未熟なところがあり、何でもかんでもAIに依存してしまうととんでもない事態を引き起こす恐れがあるように思われる。

 例えば、AIで健康管理をしたとする。ある時、たまたま食事を取れず、体重が500グラム減少したとする。それを察知したAIが、栄養剤の摂取をオススメしたとする。それに従ったところ、今度は体脂肪が増加し、体脂肪を減らす薬を飲むことが勧められる。そうするとまた体重が減って、ますます栄養剤をたくさん摂るようになって、ついには薬漬けになってしまうかもしれない。

 もっと恐ろしいのは、防衛システムにAIを導入した場合である。敵対する国を衛星で監視していたところ、たまたまキャンピングカーが大量に移動しているのが察知されたする。これを、弾道ミサイルの発射台であると誤認識して自国のミサイル配備を強化したとする。敵国もそれに応じてミサイルを増強し、そういった相乗作用による軍備の強化のすえ、一触即発の事態となり、ちょっとしたミスが引き金となって核戦争が引き起こされる恐れもありうる。(じっさい、冷戦時代にはそのような危険があったという。)

 AIを活用した車の自動運転なども緊急事態にどう対応できるのか不安がある。自動運転で高速道路を走行中、突然、逆走車がやってきたとする。当然、AIは、進路を変えてそれを避けようとするだろう。ところが隣の車線にもたくさんの車が走行していて、みな他の車を避けようとして右や左に車線変更しようとする。これらの動きが予測不可能となると多重衝突事故が起こりそうな気がする。また、それを避けるためにとにかく緊急停止してしまうと、今度は動かしたくても動かせなくなる恐れもある。(今回の話題とはあまり関係ないが)大規模災害で、道路の一部に穴が開いたり、土砂崩れがあったりした時なども、自動運転に頼りすぎていた人が自力で車を動かすことができなくなるかもしれない。

 ま、とにかく、AIはほどほどに利用したいものである。