じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
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定年退職記念・岡大の花(5)梅 梅の花は、農学部農場の梅園【写真】が一番の名所となっている。品種はいろいろあり、1月下旬頃から咲き始める。私の知っている限りでは、このほか、教育学部の南西側に1本、文学部西(駐車場北)に1本。 |
【思ったこと】 180226(月)徹底的行動主義をめぐるBaumとMooreの論争(1) 来週土曜日(3月10日)、第23回人間行動分析研究会で「徹底的行動主義とは何だったのか?」というタイトルで話題提供をさせていただくことになっている。これに備えて、2011年にJEAB誌上で展開されたBaumとMooreの論争の内容を備忘録がわりにまとめておくことにしたい。なお、以下の文献はすべてこちらから無料で閲覧することができる(2012年まで)。
この論争は、BaumがMooreの Moore, J. (2008). Conceptual foundations of radical behaviorism. Cornwall-on-Hudson, NY: Sloan Publishing. という著書を批判的に論評したことに端を発している。この論争はきわめて激しいものであり、Baumの最初の批判に対して、 If his review were an independent submission and I were an independent referee, I would recommend that his review be rejected and that he be encouraged to revise and resubmit, once he has studied the field a bit more and clarified for himself and readers two important matters.という言葉を返している。これに対するBaumの返答もまた激しいものであり、 In response to my review of his book (Baum, 2011), Moore (2011) has written a screed. I will call it"Moore's screed"(MS). In MS, he uses several crude rhetorical tricks to counter criticism without actually addressing it.と切り返している。 こうした攻撃的なやりとりは別として、Mooreの最初の論評は、巨視的行動主義の立場から、スキナーの「誤り」がどこにあったのか、それらを巨視的行動主義はどのように解決しようとしているのかを明確に示している。いっぽうMooreの反論は、徹底的行動主義において私的事象の扱いが以下に大切であるのかをきめ細かく論じている。(その意味では、上記の"Moore's screed"(MS)という呼称は当たっていない。) というような理由で、これらの議論は大いに耳を傾ける価値がある。なお、もともとの論評の対象となった、Moore(2008)の書籍は、大学生協の洋書オンラインストアを通じて何度か注文を試みたが、在庫切れとなっていてけっきょく入手することができなかった。 次回に続く。 |