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岡大七不思議(←長谷川が勝手に選定)の1つにも挙げている巨大輪タンポポは、今年も某所に出現しているが、何十株にも殖えた反面、やや小さめ(4cm以下)の花の数も増えている。
写真上段は2016年3月に測定した巨大輪で直径約6cm。写真中段は、2018年3月に撮影したもので、腕時計の直径4cmを上回っているが、周辺には4cm以下の花も多数咲いていた。写真下段は普通のタンポポ。葉っぱも花のつくりも違っている。 |
【小さな話題】 「退職金+月給制」と「年俸制」のどちらが得だったのか? 4月27日、待ちに待った退職金(公式には「退職手当」)が支給された。4月以降は給与収入がゼロとなり、わずかの基礎年金が入った一方で、介護保険、健康保険、国税(確定申告による追加分)など、想定を上回る負担があり生活が困窮しつつあったが、これでGW中も何とか食いつなげることになった。 ところでこの退職金だが、岡大の今年3月の定年退職者の中で実際に退職金を受け取った教員はきわめて少ないようである。というのは、岡大では2016年頃から年俸制が施行され、在職教員は「月給+退職金」か「年俸制への移行」か、のどちらかを選べるという機会が与えられ、多くの教員が年俸制移行を選択したためである。 年俸制を選択した場合、退職金として受け取れるはずであったお金は残りの在職予定年数で分割され、年俸に加算されることになっていた。例えば、現在の年収が800万円、受け取れるはずの退職金が2000万円、残り5年間で退職という教員の場合【金額はあくまで仮想の数値】、退職金分を5年間に分割すると1年あたり400万円となり、年収800万円と合わせて1200万円の年俸となる。 上記のような移行の場合、移行後の5年間は所得税の税率が上がる一方、退職金受け取りの際に適用される退職金控除の特典を受けることができない。しかし、計算上で増税となる分については大学が上乗せしてくれるというような案内であった。私と同じ世代の教員の場合は、年俸制に移行したほうが若干お得になるという試算があり、多くの教員は移行を決断されたようであるが、私の場合は熟慮の末、「月給制+退職金」を維持するほうを選択した。 でもって、じっさいどちらがお得になったのかということであるが、結果としては年俸制移行を選択したほうが良かったようである。一番の理由は、昨年12月8日に国家公務員の退職手当を減額する関連法案が成立し、国立大学法人である岡大もこれに連動した結果、試算時に想定されていた退職金の額が減額されてしまったためである。いっぽう、年俸制移行を選択した者は、移行時点で年俸額を契約しているので減額されることが無かった。 もっとも、年俸制選択により退職した教員は、4月以降は年金のみの収入となる。資産運用をちゃんとできていなかった場合は、とたんに生活が苦しくなる恐れがある。 また、多くの銀行では、退職金の範囲内で優遇利率を適用した定期預金を販売しているが、年俸制移行者はおそらく優遇を受けることができない。(退職所得の源泉徴収票提出が必要とされているため。) 年俸制移行者は「月給制+退職金」維持者よりも退職前年度の年収が多いため、介護保険や健康保険の所得割額も増えるはずである。(といっても、一定額以上の月給であれば、負担額限度いっぱいになってしまうので同じかもしれない。) ま、いろいろ考えるとどちらを選んでもそれほど大きな違いは無かったとも言えるが、退職後のほうが時間的ゆとりができるので、より上手な資産運用ができるし、老後の楽しみの1つにもなるという点では、私自身が「月給制+退職金」を選択したことについては特に後悔はしていない。 |