じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 今年もまた、天文年鑑を購入した。1963年以降毎年購入しており今回で57冊目となった。写真は東京オリンピックが開催された1964年版と並べたところ。当時の定価は220円、今回は1080円。関連記事が2017年12月4日および2002年12月3日の日記にあり。なお2019年は日本国内ではあまり大きな天文現象は起こらないようだ。探査機による歴史的な発見はあるかもしれないが。


2018年11月29日(木)



【小さな話題】

フクロウとフラミンゴの意外な特徴

 11月27日にテレビ東京系で放送された「ありえへん∞世界」を録画・再生で視た。

 以前にもどこか(過去の放送、もしくは別の雑学系番組)で視た話題も少なくなかったが、フクロウとフラミンゴの意外な特徴についての話題は殆どが初耳のネタであった。まずフクロウについては、
  1. 【過去放送で紹介済】敵が近づくと体を細くする。
  2. 【過去放送で紹介済】首を270度も回すことができる。【正面を向いていたフクロウは、右→後ろ→左というように首を回せる。】
  3. 【今回】思っていたより足が長い。【フクロウは、獲物に気づかれないように大きくゆったりと羽ばたく。他の鳥よりも羽が長いので、足が長くても羽に隠れていて見えない。】
 ネットで検索したところ、首の回転についてはウィキペディアにもそのような記述があった。足の長さについてはこちらに証拠写真あり。  1.の「体が細くなる」件については、少し古いが、こちらに動画があった【出典はトリビアの泉】。
  • 体を細長くするのは、アフリカ一帯に生息するアフリカオオコノハズク。
  • 敵が近づくのではなく、驚いた時に細くなる。
  • 驚くと、身を守るため、自分を木の枝に見せかけようとして体を細くする。
  • 筋肉や体の内部を細くしているのではなく、毛や羽をたたんで細く見せている。
という説明があった。動画が撮影されていた掛川花鳥園はシニア割引で950円ということなので、そのうち訪れてみたいと思う。

 もう1つ、フラミンゴに関しては、

フラミンゴは、動物園では、屋根のない場所で飼育されていることがあるが、なぜ逃げないのか?

というのが今回の疑問であった。私自身も不思議には思っていたが、たぶん、羽を切っているのだろうと思っていた。正解はフラミンゴは、助走をしないと飛べない、その助走距離は約25メートル必要であるため、十分な助走ができない広さで飼育すれば飛んで逃げ出すことはないということであった。

 野生のフラミンゴは以前アンデスの山奥で飛んでいるのを見たことがあったが【こんな感じ】、助走をしていたかどうかは覚えていない。

 フラミンゴの話でもっと驚いたのは、フラミンゴは普段はつま先立ちで立っているということだった。つまり、
  • フラミンゴの膝は胴体部分に隠れている。
  • フラミングで膝のように見える部分はじつはかかとである。
  • フラミンゴでスネのように見える部分はじつは土踏まずである。
  • フラミンゴで地面についている部分はじつはつま先である。
ということだった。

 ネットで検索したところこちらに詳しい説明があった。その中に、阿佐動物園の市川さんの、
「鳥だけでなく、牛も馬も、犬も猫もそうなんですよ。犬が『お座り』をしている姿は、膝をついているのではなく、かかとをつけている姿勢なんです。」
というのも全く知らなかった。もっとも、これって、解剖学的な類似性から定義すれば意外だが、「膝」や「スネ」を運動機能から定義し直せば【つまり、走るときに曲げる部分を「膝」、地面につく部分を「かかと」というように定義し直せば】、別段、不思議ではないようにも思えた。[
追記]「フラミンゴがつま先立ちで立っている」というと不自然に思えるが、けっきょく、鳥類も、四つ足の動物もそのように立ったり歩いたりするのが当たり前であり、一部の霊長類が直立二足歩行を始めた段階で、解剖学的に違う部位を運動機能に使うようになったと解釈すべきなのかもしれない。ウィキペディアに以下のような記述があった。
直立二足歩行(ちょくりつにそくほこう、英: bipedalism)とは、脚と脊椎を垂直に立てて行う二足歩行のことである。現存する生物のうち、直立二足歩行が可能な生物は、ヒトだけである。
...
外見上、直立二足歩行を行っているように見える動物にペンギンがあるが、これは体の厚みのためそう見えるだけで、実際にはペンギンの大腿骨は脊椎に対してほぼ直角であり、下腿骨のみが垂直(従って、常に膝を曲げた状態)となっているため、実際には直立二足歩行ではない。その他、常時二足歩行を行う動物に鳥類やカンガルー、一時的な二足歩行を行う動物にイヌやクマ、サル(特に類人猿)などがあるが、いずれも骨盤と大腿骨の構造上、大腿骨を脊椎に対して垂直に立てることはできず(無理にやれば脱臼する)、直立二足歩行とは言えない。
要するに、人間の特殊な歩き方に使用する足の部位(膝、スネ、かかと)を鳥や四つ足動物に対応させて同じ機能を持つと思ってしまうから意外なのであって、進化論的に言えば、むしろ、人間が二本足で立ったり歩いたりすることのほうが遙かに意外だということになる。