じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



07月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る

 某スーパーで、2パック980円(税抜)というセールが行われていた。しかし、もともとの1パックの価格は398円(税抜)であり、どう考えても1パックだけで購入したほうが安い。こういうこともあるので、ちゃんとかけ算をしてから購入する必要がある。
 でもって、当然1パックだけ購入した次第だが、よく考えてみるとその商品の1パック398円というのはごく普通の値段であって、特に安いというわけでもない。もしかすると消費者心理を逆手にとって、「2パックで買うより1パックのほうが安い」というお得感を与えて販売を促進するという新手のセールス戦略か。

2020年7月9日(木)



【小さな話題】レジ袋有料化後に、貯めてあった無料レジ袋を忘れずに持参する方法

 7月1日から全国一律でレジ袋が有料化された。これに伴い、レジでは「レジ袋は何枚お入り用ですか?」と尋ねられるようになったが、我が家ではこれまでのところ、有料レジ袋を利用したことは一度もない。有料化前にストックしておいた中古の無料レジ袋を持参するか、車で買い物をする時には段ボール空き箱に入れて運んだりしている。

 しかし、これまで、中古レジ袋を携行する習慣が無かったため、ウォーキングのついでに近隣で買い物をしようと思い立っても、中古レジ袋を持っていなかったために立ち寄るのを取りやめたということが何度か起こった。有料化といっても実際は1袋3円前後であって、路上に10円玉が落ちていても(衛生上の理由で)拾わないことを考えれば大した額ではないのだが、主観的には有料レジ袋は1枚あたり100円前後損をしたような気分になってしまうから不思議なものである。

 そこで、行動分析学の知見(?)を活かして、私なりに「中古レジ袋携行を忘れずに持参する方法」を考えた。それは、徒歩であれ自家用車であれ、スーパー等に買い物に出かける時には、使用済みの発泡トレイ、透明食品トレイ、ペットボトルなどを中古レジ袋に入れてスーパーまで持ち運び、その袋をそのまま購入物品の持ち運びに使うというものである。スーパーで売られている惣菜、野菜果物などは殆どが食品トレイに入れられているため、廃棄量は相当の量にのぼる。これをスーパーの出入口近くに置かれている回収ボックスに入れるということはそれ自体強化的である。

 このやり方で問題がありそうなのは、中古レジ袋の衛生管理である。なので、その袋自体はもちろん、回収ボックスまで運ぶ食品トレイ類も綺麗に洗って干すようにしている。

 もう1つ問題となるのは、スーパーによって、回収する物品が異なっていることである。このWeb日記でも、公民館生協店舗での回収方法の問題点を指摘したことがあったが、近隣のスーパーでも、回収対象としている食品トレイ類の区分に食い違いが見られた(黒色の発泡トレイ限定で透明トレイ不可とするなど)。

 ま、何はともあれ、食品トレイ類をスーパーの回収ボックスまで運ぶことで、週2回の可燃物の廃棄量は1回あたり10リットル〜20リットルの有料ゴミ袋に収めることができている。

 ということで、中古レジ袋のストックがあるうちはこの習慣を維持するが、いずれ底をついた時には、マイバッグ持参に切り替えることになるだろう。但し、これまでは生ゴミを小分けしてレジ袋に入れていたが、生ゴミを直接有料ゴミ袋に入れた場合、袋が破けるとゴミの汁が出てきてしまう恐れもあり、それをどうするか思案中である。

 以上はあくまで現実的な対応を述べたものであるが、レジ袋有料化が環境対策として本当に有効かどうかは大いに疑問である。3月19日の日記にも書いたが、二酸化炭素排出量だけで比較すると、買い物のたびに新しいレジ袋を受け取っている人と、コットン製エコバッグを繰り返し使っている人ではコットン製のほうが製造時に多くの二酸化炭素を排出している。レジ袋使用の場合の排出量と同じにするためには同じ袋を327回使い続ける必要があるという。プラスチックごみによる海洋汚染が深刻な問題になっていることは承知しているが、環境省のデータによれば、全国10地点に漂着したプラスチックゴミの内訳(2016年)は、漁網やロープが26.2%、発泡スチロールブイが14.9%、ブイ8.9%というように、漁業関係の不始末が半分を占めている。これに対してポリ袋は0.3%に過ぎない(池田センセイのブログからの孫引き)。一般論として、焼却処分よりリサイクルのほうが資源の有効活用として推奨されているとはいえ、リサイクルに要するエネルギーや二酸化炭素排出量のほうが焼却処分を上回るとなれば、何のためのリサイクルか分からなくなってくる。燃やす際の汚染物質の処理技術がしっかりしていれば、プラスチックごみは燃やしてしまえというのも1つの方法かもしれない。

 元の話題に戻るが、スーパーの利用で一番の問題となるのは、レジ袋ではなくて、食品トレイであろう。これは本当に何とかしなければなるまい。