じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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1981年1月(左)と2012年8月(右)の敦煌の写真。↓の記事参照。

2020年8月29日(土)



【小さな話題】激走!シルクロード104日の旅「中国 はるかなる長安をめざす」と浦島太郎体験

 8月25日に再放送された表記の番組を録画再生で視た。収録は2012年8月、初回放送は2013年2月。

 この回はキルギスからトルガルト峠の国境を越えて、カシュガル、トルファン、敦煌などを通り目的地の長安に到着するという内容で全5回シリーズの最終回となっていた。

 第4回のキルギスの放送内容は全く記憶に残っておらず初めて視た可能性が大であったが、最終回は少なくとも部分的には視た記憶があった。

 私自身が訪れたのは、
などとなっている。

 中国ではどの町、どの観光地でもそうだが、経済発展に伴い、訪れるたびに景観が大きく変わっていることに驚く。上記のうちカシュガルとトルファンは複数回訪れているのでその変貌ぶりを自分の目で確かめることができた。敦煌は1981年1月に1回きりしか訪れていなかったが、今回の2012年8月収録の映像を見ると、すでにこの時点で大きく変貌していることを改めて実感した(↑の写真参照)。1981年に訪れた時の敦煌は、「敦煌賓館」という新しいホテルが建てられていたものの、街中は普通の漢族中心の町であった。厳冬期に訪れたため月牙泉は全面凍結しており、その気になればスケートができた。湖の周りには観光施設は一切無かった。駐車場から月牙泉に至る砂漠では有料のラクダ送迎があったが、まだ観光ビジネスとしては定着しておらず、特別に手配して乗せてもらったと記憶している。

 7〜8月には、1980年頃に初回放送された「シルクロード」も再放送されていたが、いま、同じ場所に行ってもああいう雰囲気に浸ることはできない。反面、イーニンからカザフスタンへの国境越えや、カシュガルからクンジュラブ峠を越えてパキスタンに向かう国境越えは、放送当時には許可が下りず実現しなかったが、その後一般観光客にも解放され、私自身はいずれも体験することができた。

 海外旅行でも国内旅行でも、同じ場所に2度、3度と訪れると次第に新鮮味が失われ感動が減ることが多いが、中国の旅行地の場合は、変貌があまりにも急であるため、浦島太郎のような不思議な体験を味わうこともできる。ま、日本国内でも、私が生まれ育った世田谷や、渋谷近辺などは昔の写真と比較すると大きく変貌していることが分かる。何度も行き来していると変化に気づきにくいが、20年ぶり、30年ぶり、...ともなると、国内のどこへ行っても浦島太郎になれる。

 但し、私の場合、近代的な都市景観にはなじむことができない。どこを訪れても、昔のほうが遙かに良かった、もう一度昔の世界にタイムスリップしてみたいと感じてしまう。