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【小さな話題】すイエんサー「血圧とは何か」「ヨーグルトを食べる類人猿」「腕が勝手に上がる」 7月3日の夕食時、NHK-Eテレで、 すイエんサー「ナゾ男爵からの挑戦状!からだの不思議クイズ(前編)」 を放送していた。この日の話題の1つは「最高血圧、最低血圧ってそもそも何?」であった。 最高血圧と最低血圧が心臓の収縮・拡張による圧力の違いであることは知っていたが、私の長年の疑問は、血圧計でどうやってそれが測れるのかということと、単位はいったい何を意味するのかということであった。 これまで素朴に考えていたのは、カフ(腕帯、駆血帯)で腕を締め上げると血流が止まり、またそれを緩めると再び腕の脈が動き出す。その、脈が止まる時と動き出す時の締め上げる強さを測定しているのだと思っていたが、仮にその通りであったとしても、なぜそのやり方で最高血圧と最低血圧が測れるのかは謎のままであった。 ネットで検索したところ、「オシロメトリック方式」について、こちらに、以下のような比較的分かりやすい解説があった。 ゆっくりとカフの空気を抜いていくと、小さな心拍(脈動現象)を確認することができます。この脈動はカフが緩くなっていくにつれて大きくなり、最も大きな振幅になった後、再び小さくなります。この山形の振幅波形情報と聴心法の結果を統計的に処理した独自のアルゴリズムで解析することで、血圧を算出しています。 次に血圧の単位だが、こちらに、 血圧の単位は mmHg(ミリメートル・エイチ・ジー、またはミリ水銀)と読みます。Hg は水銀を示す記号です。例えば、血圧 160mmHg は「水銀を 160mm 押し上げる力」で血管を押しているということになります。血液と水銀の比重の違い(血液約 1.05、水銀 13.6)で計算すると、血液なら約2mの高さまで吹き上げる力になります。脈拍数が 1 分間に 70 回程度の場合、心臓は 1 日で約 10 万回血液を送り出しています。ウィキペディアによれば、「単位は永年の慣行からSI単位のパスカル(Pa)ではなく、水銀柱ミリメートル(mmHg)を使用することがほとんどである。 」とのこと。さらに、 「生体内の圧力」に水銀柱ミリメートル及び水柱メートル並びにこれらに十の整数乗を乗じたものを表す計量単位である水銀柱ミリメートル、水銀柱センチメートル、水柱ミリメートル及び水柱センチメートル(まとめて「6単位」という。)が使用できるのは、2013年9月30日までの予定であったが、トル・パスカルへの移行が一向に進まず水銀柱メートル等が使用され続けていること、各国の法定計量機関においても生体内の圧力に係る単位についてもはや SI 化を志向していないこと、などにかんがみ、水銀柱ミリメートルの使用を期限の定めなく認めることになった[16]。このため、計量単位令の別表第6の項番11「生体内の圧力の計量」に用いることのできる単位として、これまでのトル、ミリトル、マイクロトルに加えて[15]、水銀柱ミリメートルなどの「6単位」を追加することになり、関係政令・省令が2013年9月26日に改正された。これによって、血圧の計量には水銀柱ミリメートルのみが使用することができるのに対して、生体内圧力の計量には、従来のトル、ミリトル、マイクロトル以外にも上記の6単位、合わせて9単位が使用できることになった。と説明されていた。 元の番組に戻るが、放送では、血圧は、
放送ではこのほか、「うんちの勉強」と題して、腸内細菌を取り込むために、
などが紹介された。 番組の終わりのところでは、「上げようとする腕をもう片方の手でおさえたまま20秒ほどキープすると、手を離したあと、抑えられた腕が勝手に上がってしまう」という興味深い実験が紹介された。私もやってみたが、確かにゆっくり上がっていくことが確認できた。 |