じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



08月のインデックスへ戻る
最新版へ戻る


クリックで全体表示。
 半田山植物園のエンジェルトランペットは蕾の時は黄色【写真2段目】なのに開花するとピンク色に変化【写真1段目】する。いっぽう、岡大の文法経講義棟前にあるエンジェルトランペット【写真4段目】のほうは、黄色の花は蕾の時からずっと黄色で色の変化が無い。この違いについてネットで検索したところ、ウィキペディアに、
  1. ブルグマンシア・スアウォレンス(Brugmansia suaveolens):和名キダチチョウセンアサガオ。花は淡黄色から淡紅色と変化し、ガクの先端は4〜5浅裂し、白色もある。
  2. ブルグマンシア・キャンディダ(Brugmansia x candida):和名コダチチョウセンアサガオ。花は白色または黄色が多く、ガクの先端は2〜3深裂して角ばらない。漢字で書くとキダチチョウセンアサガオもコダチチョウセンアサガオも「木立朝鮮朝顔」となる。最近では観賞用として広く植えられているが、これらも有毒である。
というように区別されていた。おそらく、半田山植物園のエンジェルトランペットは1.、文法経講義棟前にあるエンジェルトランペットのほうは2.に該当するようである。
 なお、半田山植物園の花名看板は「キ」の部分が後から手書きされており、学名の一部が黒塗りされている【写真3段目】。

2022年8月16日(火)



【小さな話題】ドキュメント72時間「海が見える老人ホーム」(2)

 昨日に続いて、NHK ドキュメント72時間の「海が見える老人ホーム」についての感想。

 老人ホームというと、私にとっては少し前までは異次元の世界であった。しかし、まもなく古希を迎える歳になってみると、同じ年代の人たちがすでに入居しており、自分自身にも入居という選択肢が残されていることに気づく。

 もっとも取材された施設の公式サイトをざっと閲覧したところ、かなりの費用が必要となる。油壺の施設の費用は確認できなかったため同じ系列の浜名湖の施設をチェックしたところ、一人で入居する場合で、
  1. 入居一時金 1711万〜5060万円
  2. 介護費用 550万円
  3. 健康管理金66万円
  4. 月払いの利用料136350円+水光熱費
などとなっていた。なお食事代は月額60450円として上記に含まれているが、喫食数に応じて請求され、朝食486円、昼食594円、夕食935円となっていた。このほか、暖房料が6000円〜12000円、駐車場2200円/月、菜園187円/、トランクルーム770円/月などとなっている。

 ま、私でも、不動産などの資産を売り払って入居し、年金を月払い利用料に充当すれば、ギリギリで生活できそうな金額ではあるが、そこまで金をつぎ込んで入居しなければならないのか、と躊躇せざるを得ないところがある。実際、例えば3600万の資産があれば、毎月30万円を介護費用に充てたとしても10年は維持できる。いずれ在宅で寝たきりになった時にはそんなにお金を使うこともなかろうから、年金収入と介護保険だけで何とかなりそうな気もする。

 では入居した人たちの事情はどのようなものであったか? 今回の出演者の方々が語られたところによれば、
  1. 「子ども孝行」:子ども夫婦に迷惑をかけないため
  2. 独身を貫いてきたため、面倒をみてくれる血縁者がいない。
という2つのタイプがあり、1.のケースでは夫婦で入居する場合もあるようだ。

 確かに、私の場合も、いまのところは夫婦ともいちおう健康で、車で移動したり炊事洗濯を担うことができるが、どちらかが寝たきりになったりすればたちまち日々の生活はガラリと変わってしまう。その後も維持できるかどうかは自信がない。また、子ども一家と同居するというのは、子どもが結婚した時から同居しているならともかく、孫がすでに育っている中に後から親が入り込んで同居を始めるというのは現実的ではない。

 ところで、老人ホームのようなところで生活を始めた場合は、新しい人間関係が次々と生まれる。それはそれで孤独、孤立から逃れることができるというメリットがあるいっぽう、知り合いを作れば作るほどたくさんの死別に接することにもなる。例えば、一軒家やマンションで独り暮らしをしている場合は、近隣の人たちとの最低限のお付き合い程度で済むが、老人ホームともなれば数十人と日々交流することになる。しかしいずれも余命が限られた高齢者であるゆえ、せっかく知り合いになっても短期間で死別してしまう。じっさい今回の番組でも、5年後に追加取材した時の様子が紹介されていたが、
  1. リビングルームのソファにいつも座って他の入居者と交流していた女性は2年半前に死亡。
  2. 姉妹で入居していた女性のうち姉は2年前に死亡。
  3. LINEで曾孫との会話を楽しんでいた女性は昨年死亡。
  4. 夫婦ではないがいつも一緒に食事をしていた男女のうち女性は、食堂に来なくなった。
などと伝えられていた。
 ま、身近に接している人たちの死別により多く接することで、自分自身が迎える死が当たり前であるという気持ちがますます固まっていくのかもしれない。

 このほか、90歳をすぎれば認知症を発症する人も少なくないと思われるが、そうなった場合、どこまで居室に住み続けることができるのか、他の入居者とのトラブルにどう対処するのか、放送内容だけでは分からないところもあった。