【小さな話題】探検!巨大ミュージアムの舞台裏 〜国立科学博物館〜(2)「隕石」「化石」「昆虫」「埋葬品に込められた思い」
昨日に続いて、2021年3月に初回放送、2023年2月7日にNHK-BSPで再放送された表記の番組についてのメモと感想。
- 科博のお宝(2)
- ミュージアムショップで売られている、博物館ならではの高額商品が紹介された。
- 1891年にアメリカで発見された「キャニオン・ディアブロ隕石」。22万円。
- シーラカンスの化石。82万5000円。
- 恐竜の歯の化石。4950円〜各種。一番高価なティラノサウルス・レックスの歯は126万5000円。
- 筑波実験植物園
- 約7000種類の植物を集め、一般にも公開している。
- サバンナ温室にはナミブ砂漠にしか棲息していない「奇想天外」などを展示。奇想天外は自生地では2000歳の個体もある。
- 日本国内にある550種類の絶滅危惧種が保護されている。これらの植物は、自生地で採取した枝を挿し芽により増殖。
- 地下2階:白亜紀以降に繁栄し滅びた動物たちの骨格標本
- マンモス、スミロドン(サーベルタイガー)など
- パキケトゥス。クジラの祖先で地上に棲息していた。1000万年かけてバシロサウルスに進化。
- 化石から進化の分岐を探る。
- わずか2ミリほどのネズミ(プロゴノミス・フセイン)の歯の化石から、ハツカネズミの祖先と、シマクサマウスの祖先の分岐をつきとめた。化石を年代順に比較すると、約1120万年前は一種であり、その後2つに分かれて独立に進化したことが分かる。
- これを物差しとして、種々の生物の進化の分岐をより細かい年代で同定することができる。
- 科博のお宝(3)
- 地球館1階の昆虫エリア
- マレーシアの熱帯雨林の一本の木から採取した1万2382匹、1700種類の昆虫展示。これにより生物多様性を実感できる。
- アリズカムシの研究紹介。アリヅカムシは蟻の巣に居候して暮らすユニークで多様な形をもつ虫。
- 触角の先端がハンマーのような形をしたアリヅカムシは、オスのほうは凹みがありメスのほうは尖っていて、うまくはまるかどうかで同種を見分けると推測されている。
- 小型の昆虫は、吸中管で吸い取る。
- 地球館地下3階の隕石展示
- 46億年前の南丹隕石。年代は年代測定法で分析。隕石かどうかは石の形状ですぐに分かる。
- 日本国内で確認された隕石は53例。このうち25例を科博が所有。
- 科博のお宝(3)
- 月の石。1970年大阪万博の目玉の1つとして展示されていたが、科博にはこれとは別の日本館でひっそり展示されていた小さい月の石や、アポロ17号が持ち帰った石が展示されている。
- 日本館2階。日本人の歴史
- 縄文時代後期人の骨格。骨が細く一生寝たきりであったと推測されるが10代後半まで生きていたことからみて、家族や仲間の手厚い介護があったことが示唆される。
- 1万体の人骨を保管。
- 試し斬りでバラバラにされた人骨もある。
- 地球館地下2階。猿人の骨格標本と復元像
- 多様な道具を作れるのは人間だけ。
- 7万5000年前の世界最古のネックレス。貝殻の細工には大変な手間がかかるが、ロシアのスンギール遺跡(3万4000年前)に埋葬されていた子どもたちのお墓には1人あたり5000個のビーズが埋められており、亡くなった人への深い気持ちが見て取れる。
ここからは私の感想・考察になるが、昨日も述べたように、私は生きている動物や植物には興味があるいっぽう、動物の剥製や骨格標本などには子どもの頃から殆ど興味をいだくことは無かった。ま、それはそれとしても、死ぬまでにもう一度くらいは科博を見学したいという気持ちは、今回の放送を通じて十分に高まっている。次回上京時にはぜひ、丸1日をかけて見学したいと思っている。
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