じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 8月23日、夏の全国高校野球の決勝戦が行われ、京都国際高校が関東第一高校に延長10回タイブレークのすえ、2対1で競り勝って春夏通じて初めての優勝を果たした。延長10回タイブレークは表・裏とも見応えのある攻防だった
 京都国際高校の校歌は韓国語で歌われていた。尹大統領は「京都国際高校の韓国語の校歌が球場に力強く響き渡った」として、「優勝を心からお祝いします」と祝福し、「過酷な環境で成し遂げられた奇跡のような快挙は、在日同胞に誇りと勇気を与えた」とし、「野球を通じて両国がさらに近づいて欲しい」とコメントしたという。
 なお、日本語以外の校歌が歌われる学校としてはDoshisha College Songが知られているが、日本語の校歌も別にあるようだ。ま、それぞれの学校には成立の経緯があり、その歴史を重んじるのであれば日本語以外の校歌があっても何ら問題にはならないと思う。高校野球への参加資格についても日本の一条高であれば問題ない。但し、他府県や外国籍の留学生をスカウトして強い選手ばかりのチームを作るという動きがあれば制約をかける必要があるとは思う【高校駅伝などで、外国人留学生の力だけで順位が決まってしまうような場合】。



2024年8月24日(土)





【連載】チコちゃんに叱られる! 「のど自慢の鐘」「ひっきりなしに息をする理由」

 8月23日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。この日は、
  1. NHKのど自慢で歌い終わるとなぜ鐘を鳴らすの?
  2. なんでこんなに ひっきりなしに息をするの?
  3. なんで観光地で撮った写真は みんな同じになっちゃうの?
という3つの話題が取り上げられた。本日はこのうちの1.と2.について考察する。

 まず、1.については、正解は「結構ですが合格か不合格かまぎらわしかったから」であると説明された。
 放送作家の寺坂直毅さん&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. NHKのど自慢は1946年にラジオ第一放送で開始。1953年にテレビ放送が開始された。
  2. 当初は鐘は使われておらず、司会者が口頭で、合格の場合は「おめでとうございます。合格です」、不合格の場合は「もう結構です」と伝えていた。しかし「結構です」を「結構な腕前で」、「上手に歌えています」というように合格と勘違いしてしまったケースが続出した。
  3. そこで合否を伝える方法として、鐘を叩くことになった。しかし普通の鐘を叩いただけでは出演者には聞こえにくかった。
  4. そこで『チューブラーベル』という楽器が採用された。チューブラーベルは地区ごとの打楽器奏者が叩くことになっているが、大ホールの3階まで届くほどの大きな音がする。
  5. 合格の時の音は当初は3つだったが、その後「ドシラソ ドシラソ ドミレ」という旋律になった。
放送ではさらに、予選会での選考から本戦に至る様子が紹介された。本戦での審査は別室で行われ、鐘の数とタイミングが奏者に告げられる。

 2.の「なんでこんなに ひっきりなしに息をするの?」については、「酸素が毒だから」が正解であると説明された。

 呼吸のメカニズムに詳しい根来秀行さん(医師・医学博士)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 人間は1時間に約900回、1日に2万1600回息をしている。1回の息の量は約500ml。この量をペットボトルに入れて積み上げると4536mとなり富士山の高さを超える。
  2. 息を止めて苦しいのは体内の酸素と二酸化炭素のバランスが崩れて起こるため。息を止めると二酸化炭素が体内に増えていく。脳が二酸化炭素が多すぎると苦しさとして体中に信号を送る。
  3. 息を吸うと大気中の酸素が肺に取り込まれる。酸素は血管を通して全身の細胞へと送り込まれる。その際栄養分も同時に送り込まれ、心臓を動かしたり、体温を上げたり、物を考えたり、といった生きるためのエネルギーが供給される。
  4. しかしエネルギーを作ることで二酸化炭素も発生。これらは息を吐くことで体外に排出される。
 ここで番組スタッフから、「(酸素を)吸って吸って吸い続けて体内にためておけばいいのではないか?」という疑問が出された。これについては、以下のように解説された。
  1. ちょと大げさに言えば「酸素は毒」。
  2. 酸素に触れることは「酸化」と呼ばれる。金属の錆びも酸化。酸素はモノの見た目や形を変化させる性質がある。同じことが体内でも起きる。
  3. 35億年前の地球ではそもそも酸素は存在していなかった。そんななかで、酸素を必要としない生命が誕生。その後、光合成によって酸素を作る生物が誕生したことで、酸素が大気中に増え、酸素に対応できない細胞生物は死滅。酸素をいかすよう進化した生物が繁栄していった。人間の祖先もその1つ。
  4. 当初生物にとって酸素は猛毒であり、人間のDNAも酸素によって破壊されてしまうことが分かっている。
  5. すなわち、酸素が毒であるため体内にはためておけない、そこから絶えず息をするように進化していった。

 放送ではさらに、「生活に役にたつ息のしかた」が紹介された。根来さんの開発した『4・4・8呼吸法』は以下の通り。
  • 4秒かけて息を吸う。
  • 4秒息を止める。
  • 8秒かけて息を吐く。
この方法により多くの酸素が全身に届けられ、緊張がほぐれ力を発揮しやすい状態が作られる。新人ADがが4・4・8呼吸法の効果を検証したところ、一定の効果が得られることが確認された【←かなり、ヤラセっぽい】。この呼吸法は、運動能力向上以外に、記憶力をアップしたり、深い眠りをえられる可能性もあると補足された。

 なお、以前別番組で、呼吸を止めると苦しくなるのは、酸素が不足するためではなく、体内に二酸化炭素が蓄積するためであると聞いたことがあった。さっそくCopilotに尋ねたところ、以下のような回答をいただいた。
呼吸を止めると苦しくなる主な理由は、体内に二酸化炭素が蓄積するためです。体内の二酸化炭素濃度が上昇すると、呼吸中枢が刺激されて「呼吸しなければ」という強い感覚が生じます12。酸素の不足も影響しますが、二酸化炭素の蓄積の方がより強く呼吸困難感を引き起こします1。

 こちらの出典にはさらに詳しい解説があり、また一流のダイバーは、アプネアというダイビング競技中に、水中で10分以上も呼吸が止められ、100m以上も潜ることがでるという話題も取り上げられていた。

 次回に続く。