じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 数日前、津山線の無人踏切に手動式の遮断機が設置された。列車が近づいてもロックされたり音が出るわけではなく、単に通せんぼをしているだけのようだ。
 ネットで検索したところ、こちらに関連記事が見つかった。それによれば、この遮断機は『踏切ゲート-Lite』と呼ばれており、以下のような経緯で設置されているらしい。
「通行する人が自分でゲートを開ける踏切」の誕生

「そこで、当社では4種踏切の安全性を少しでも高められないかと、2021年に踏切ゲートを開発しました。2022年度末時点で23か所に設置しています。そして今回新たに、踏切ゲートを改良してより設置しやすくした踏切ゲート-Liteを開発。今年度中には25か所程度の踏切に設置する予定です」(原さん)

 踏切ゲートとはなんぞや。普通の遮断機とは何が違うのか。詳しく聞いてみると……。

「一般的な踏切の遮断機は列車が接近すると自動で作動するようになっています。いっぽう、踏切ゲート・踏切ゲート-Liteは列車の接近とは関係なく、通行する人が自分でゲートを開いて通ってもらうものになります」(原さん)

 踏切ゲート-Liteを例に取ると、歩行者が踏切にさしかかったら行く手を阻む遮断桿を自分の手で持ち上げて線路内に入り、出るときには遮断桿を前に押す。それだけのこと、だ。遮断桿は軽く出来ており、持ち上げるのにもそれほど力は要さない。従来型の踏切ゲートはコンクリートの基礎を埋め込むため施工に手間がかかっていたが、Liteはその点も簡単になっており、その気になれば1日もかけずに設置できるのだという。
でもって、このゲートの効用であるが、リンク先では、
 なるほど、確かに警報機のない踏切では、列車がいつやってくるかわからない。なので、「どうせ大丈夫だろう」という正常性バイアスが働くときほど事故が起こりやすい。
 その点、ゲートを設置して一時停止せざるを得ない状況を作り出せば、少なくとも「あ、踏切か、通っても大丈夫だよね?」くらいの意識は働くだろう。それが、何も考えずに通ってしまって列車にはねられる、という悲劇を防ぐことにつながるのだ。
というように記されていた。

 この無人踏切の法界院側と津山方面側にはそれぞれ踏切があり列車が近づくとライトが点滅し警報機が鳴るようになっているが、少し離れているため、高齢者には気づきにくい恐れがあった。もっとも今回の遮断機が設置されたことで遮断棹の開閉に気を取られてしまうと、逆に列車の接近に注意を払わなくなる恐れもある。開閉の操作が「上にあげる」、「(脱出時に)前に押す」という2通りになっているのもかえって複雑。さらに、説明が日本語だけなので、近隣に住む外国人留学生が戸惑う恐れもある。


2024年9月23日(月)




【連載】チコちゃんに叱られる! 「左手生活で天才化?」「焼肉のニオイ」

 昨日に続いて、9月20日(金)に初回放送された表記の番組についての感想・考察。本日は、
  1. 関東・関西の「関」ってなに?
  2. ナマケモノはなぜなまけている?
  3. ZAZY天才化計画進捗状況
  4. 焼き肉のニオイがずっと残るのはなぜ?
という4つの話題のうち、残りの3.と4.について考察する。

 まず、3.の「天才化計画」だがこの企画は、解説者の左利きや右脳開発について独自の主張を無批判に受け入れ、

●右利きなのに1か月間左手生活し脳を活性化させて天才になる

というセンセーショナルなタイトルのもとで進められている企画であり、チコちゃんの放送がいくらエンタメ重視の番組であるといっても、公共放送であるNHKが「右脳ビジネス」に手を貸すのはいかがなものか、場合によってはBPO提訴案件になるのではないかと注視しているところである。
 今回の放送では、左手生活2週間目の進捗状況が報告された。左手を使ってスプーンでアイスを食べれるようになったが、箸でラーメンを食べるのに悪戦苦闘。この生活を初めてから左手が筋肉痛になっているという。




 最後の4.の焼肉のニオイについては、放送では「脂のミストシャワーを浴びているから」が正解であると説明された。関根嘉香さん(東海大学)&ナレーションによる解説は以下の通り【要約・改変あり】。
  1. 脂のミストシャワーというのは、ものすごく小さい脂の粒のこと。その中に肉の焼けたニオイやタレのニオイなどいろいろなニオイが閉じ込められている。
  2. 肉を焼くとニオイ物質が発生。同時に肉の脂が熱により細かい粒となり空気中へ飛び出す。このとき周りにある肉が焼けたニオイ物質やタレのニオイ物質などを粒の中に閉じ込めて空気中を漂う。
  3. 細かい脂の粒が霧状になったものをオイルミストという。但し肉眼では見ることができない。
  4. 部屋の電気を消して焼肉をしている場面を『粒子画像流速測定方用装置(ハイパワーシートビームレーザー)』を使ってオイルミストを撮影すると、オイルミストが室内を浮遊している様子が観察できた。
  5. オイルミストがカーテンやソファーにくっつくことでニオイ物質もくっつく。通常ニオイ物質は衣服などにくっついても空気の流れによって徐々に少なくなっていくがオイルミストは油分でコーティングされ繊維質などにくっつくとその場所にずっと留まって落ちづらい。
  6. オイルミストを防ぐには脂が飛び散らないようにする必要がある。焼き肉店ではオイルミストや煙を吸い込んで換気をしたり水を張って脂が蒸発しないようにしている。
  7. 家庭でオイルミストを防ぐには
    • 換気:扇風機を回して空気の流れを作りオイルミストを外に逃がす。
    • 温度管理:大量のオイルミストは220℃以上で焼くと発生するので肉を200℃で焼く。家庭用ホットプレートで200℃に設定して熱い所を狙って肉を動かすと常に200℃に近い温度で焼くことができる。うっすらと肉汁が浮いてきたらうすぐにひっくり返すことで肉汁を逃さない。