じぶん更新日記・隠居の日々
1997年5月6日開設
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 9月29日の夕焼け。夕日に照らされて赤く輝く高層の雲と、夕日が当たらなくなった低層の黒い雲との対比が美しい。


2024年9月30日(月)





【小さな話題】未来予測反省会『空飛ぶクルマ』

 9月16日(月)に再放送された(初回放送は8月14日)、NHK「未来予測反省会」、

空飛ぶクルマで自由に移動できる

を録画・再生で視聴した。ちなみに『未来予測反省会』というのはレギュラー番組ではなく、3月28日に初回放送された『石油は30年でなくなる!?』が第1回目、今回の『空飛ぶクルマ』が第2回目となっており、この先の放送予定は未定となっている。未来予測が外れた事例は他にもたくさんあるので、一定の視聴率が得られればレギュラー番組に昇格する可能性もある。

 さて、本題に戻るが、1923年の未来予測では、「50年後(1973年)には車が空を飛び、交通渋滞がなくなる」と予想されていた。1930年代や1940年代には「空飛ぶ車」らしきものが開発されたが、当時の政治・経済情勢から、実用化には至らなかった。それでも近年では、かなり開発が進んでおり、2018年には「空の移動革命に向けた官民協議会」が発足した。ちなみにこの協議会では、「車」から「クルマ」というようにカタカナ表記に統一された。漢字とカタカナ表記の違いは、
  • 空飛ぶ車:自由に行きたいところに行ける道を走る乗り物
  • 空飛ぶクルマ:自由に行きたいところに行ける乗り物
という点にあり、「クルマ」は必ずしも道路を走るとは限らない乗り物を意味するようになった。

 「空飛ぶクルマ」は、人間の想像上では発想しやすいものの【←般化やメタファーによる】、実用化はかなり難しい。マシンそのものは技術的に開発可能であったとしても、人の家の真上やマンションのバルコニーすれすれを勝手に飛ばれたのではたまったものではない。飛行物体が増えれば当然管制が必要になる。またどんなに安全とされる乗り物であっても、人的ミスは常に起こりうる。墜落事故や衝突事故で死傷者が出るようなことはあってはならない。
 ということで、仮に実用化したとしても、個々人が勝手に乗り回す(飛び回る)ということにはなりそうもない。救急車、消防車、パトカーなどの緊急車両に限られることになるのではないだろうか。

 ところで、未来予測の反省点としては、今回の「空飛ぶクルマ」以外にはどのようなものがあるだろうか、思いつくままに挙げてみると、
  • 宇宙旅行;月や火星への旅行
  • 病気の治療:癌治療など
  • エネルギー開発:地球環境を守り、かつ安全なエネルギー
などだろうか。

 いっぽう、未来予測以上に発展した技術も挙げることができる。
  • スマホ:スタートレックの通信機器よりも発展・普及している
  • ドローン:上掲の「空飛ぶクルマ」はまだ実現していないが、空からの景色はドローンのカメラで高精細映像で眺められる。
  • AI:翻訳、生成AIなどで驚くべき発展を遂げている。

 最近特に驚いたのは、人間型のAIロボットの開発であり、YouTubeの動画では、体の動きばかりでなく、顔の表情の変化まで人間そっくりというロボット(もしくはCG)が登場しているようだ【例えばこちら】。そのうち、生身の人間と結婚するよりも魅力的なロボットと一緒に暮らしたいという人が増えてくるかもしれないが、そうなると少子化がますます進んでしまう。もっともそういう活用ではなく、例えば妻に先だたれた男が、妻そっくりのロボットと一緒に暮らすことで身の回りの世話をしてもらったり、一緒に散歩をしたり、介護を受けたりできるようになれば、独り暮らしの空しさを解消できる可能性がありそう。【中には、妻そっくりではなく、妻とは似ても似つかない若い女性の姿のロボットのほうがいいという人も居るかもしれないが】。