じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Copyright(C)長谷川芳典



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 2025年1月1日は朝からよく晴れ、初日の出のほか、「初・日の入り」【写真左」や「初・月の入り」【写真右】を眺めることができた。このうち、日の入りは、旧・京山タワーと夕日がピッタリ重なる『京山皆既日食現象』【←太陽の一部がはみ出すので『京山金環食現象』のほうが正しいかも】となった。
 私の住んでいるところでは『京山皆既日食現象』は、日没の方位が242.3°〜242.7°の頃に観察することができる。これに相当する期間は、冬至の10日〜14日ほど前、または後となるが、昨年12月9日に記したように、冬至より前の期間は雲が多く、1回も眺めることができなかった。いっぽう冬至より後の期間は正月3ヶ日の帰省期間にあたるため、岡山で正月を迎える年でないと観察できない。今年は晴れていればあと3日ほとチャンスがありそうだ。

 今年の元日はまた、月齢1.5の細い月が沈む様子を眺めることができた。なおこの月齢は概算【今回は12月31日の午前7時27分が新月(朔)の瞬間だったので、1月1日の18時頃の月の月齢はその1.4〜1.5日後なので月齢1.4〜1.5どなる】。月齢2未満の月というのは、日没直後の低い位置にしか見られないため、今回のように空気が澄んでいて雲が全く無い時でないと見ることができない。

 なお、月の入りが旧・京山タワーと重なる現象はこれまで一度も見たことがない。その理由は、
  • 月の入りの方位が242.3°〜242.7°におさまるチャンスがなかなか無い。国立天文台によれば、今回の場合、1月1日の方位は239.2°、1月2日の方位は244.7°であり微妙にずれてしまう。
  • 月の入りの方位がピッタリ重なっても、深夜や日中では観察できない。例えば、この先、ピッタリ重なるのは2025年6月15日の242.4°で、半年も待たなければならない。月の入り時刻は8時2分、月齢19.0ということで、雲が無ければ朝の明るい西空に丸い月が沈むはずだ。6月15日の次のチャンスは10月23日でこの時の月齢は1.6【今回とほぼ同じ月齢】。

 ということで、2025年に旧・京山タワーと月の入りが重なるのは年に2回だけであることが分かった。もっともこれはあくまで私の住んでいるところから観察する場合であり、観測場所を移動すれば、月が日中に沈む時期を除いて毎日、どこかの場所でこの現象を観察することができるはずだ。

2025年01月02日(木)




【小さな話題】ドキュメント72時間年末スペシャル がん患者の話題

 12月30日の午後、表記の番組の年末スペシャルが一挙放送された。とりあえず録画し、少しずつ視聴している。

 この番組の感想は2015年2月14日などにも記したことがあるが、普段は全く視聴していない。その理由は、
  1. 取材対象によってはヤラセっぽい内容があること、つまり偶然出会った人ではなく、あらかじめ取材日時に合わせて放送ネタになりそうな人を集めていたのではないか?
  2. 番組の性質上、「標準的な人」よりも「注目されやすい特殊な事情を抱えた人」が紹介されやすくなる。なので、放送された内容がそっくりそのまま「その対象の全体的な特徴」を表しているとは限らない。
といったところにあるかと思う。じっさい、2015年2月14日で言及した便利屋さんについても、その後、ヤラセ疑惑が話題になったこともあった。もっとも、ウィキペディアによれば、

番組開始当初からの「3つのルール」として「72時間で撮影を終了」「時系列を崩さずに編集」「偶然の出会いで勝負」を守っている

とのことであった。

 さて、今回の一挙放送だが、まず驚いたのは、今年の10月に「原発不明がん」を公表された山田五郎さんが、午後0時15分から6時45分までの6時間半にわたって出演されていたことだ。抗がん剤がある程度効いているとはいえ、体調は万全とは言えないはず。そんなこともあって、10本の放送の中でも、がん患者さんが登場する放送についつい注目してしまった。本日はそうした2本を取り上げる。
  • 【1月5日初回放送】別府“貸間”の人生物語
     別府にこのような貸間があるとは知らなかった。放送ではいろいろな利用者が登場していたが、上記の山田五郎さんとの関係もあって、最初に登場した夫婦(ともに51歳)が特に印象に残った。奥さんは末期のがんであり、取材時すでに手術は難しく抗がん剤による延命治療を受けているようであった。
     奥さんの「【貸間での生活は】もう普通の毎日と一緒の感じで、日常の生活がいいんです。特別なのはいらない」という言葉が響いていた。
     今回のスペシャルでは、放送後、旦那さんからの直筆の手紙が読み上げられた。それによれば取材を受けたあとも、毎月貸間での生活を楽しんでいたが、2024年7月に奥さんは永遠の眠りについたとのことであった。

  • 【6月21日初回放送】中国 がん専門病院 路地裏の貸し台所
     中国・江西省南昌市にあるがん専門病院の隣りにある貸し台所「愛心厨房」を取材したもので、今回の投票では3位に選ばれていた。
     中国での医療制度は全く知らなかったが、放送によれば、
    • 中国の病院では病院食の提供は一般的ではなく、患者や付き添い家族の食事はこうした貸し台所で自分たちで作るらしい。
    • 中には入院中の患者本人が自炊しているケースもあった。胃がんの投薬治療をしている男性は治療に10万元(210万円)くらいかかっていると言っていた。中国では治療費の自己負担が多く、がんになると数百万円の負担も珍しくないという。
    とのことであった。
     ある男性患者は、泣く息子に「泣くな。たまたま がんになって死ぬ。それだけのことだ。生まれてきただけで満足さ。」と告げたというエピソードを語りながら、笑顔で病院に戻っていった。
     放送では、貸し台所を利用している16歳の少女と、元料理人の20歳の男性の交流が紹介されていた。少女の祖父と男性の父親が相部屋で入院していることで知り合い、助け合っているとのことであったが、放送のあと、貸し台所のオーナーから伝えられた情報によれば、20歳の男性はその後父親の病気が治ったとのことで地元に戻って料理人を再開しているとのこと。16歳の少女のほうもその後姿を見せなくなったという。「おそらく退院されたと思いますが」と吹石一恵さんが読み上げたところで【次の放送の録画準備態勢にはいったため】録画が終了。NHKプラスでも再生してみたが、なぜか同様にそのあとの部分がカットされており、消息不明のままになってしまった。この回はちょうど私の夕食時で生放送でも視ていたが、たしか、「退院」とか「姿を見せなくなった」は「治癒した」という良い意味にもとれるが、お亡くなりになったとか治療費が払えずにやむなく退院したといった悪い意味にもとれるというようなコメントが出されていたと記憶している。
 このほか、日本海フェリーと、国道沿いの24時間営業の食堂の回が視聴済であり、いずれ感想を述べる予定。

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