【思ったこと】
980128(水) [心理]最終回の授業で訴えたいこと(1)「性格」 ここ数日、毎日200枚以上の原稿を読んでいる。授業のリポートと卒論の下書きだ。卒論の下書きに赤ペンを入れていると、さすがに日記読みの感想を書く気力が無くなる。日記のほうもネタ切れではないけれど、新しい話題を取り上げるほどの気力がない。くわえて今日は、1回生向けの一般教育授業「こころの科学」の授業の最終回の授業であった。ということで、恥ずかしながら、授業でしゃべったことの回想。今日はそのうち、性格に関する部分。 自分や他人を理解することは即ち「性格を理解する」ことであると思われがちです。確かに性格を知れば、ある程度行動の予測ができるようになります。また、何百何千通りにものぼるような行動特徴をごく少数の因子にまとめることで情報の集約にも貢献します。じっさい、そういうメリットがあるからこそ、「性格」は使われ続けているのです。 |
【ちょっと思ったこと】
1/29朝日新聞によると、28兆円の旧国鉄債務処理をめぐって、政府とJRが対立を深めているという。これに呼応して、同じく1/29の朝刊にJR各社連名による全面広告が掲載されていた。この意見広告は大文字で「約束を守ってください。」とあり、JR各社が総売上見込みの4.5倍に相当する14.5兆円の返済と利払いのためにいかに努力したのかを強調する一方、国の負担分は22.7兆円が26.2兆円に増えていること、ここへきて新たに3600億円を強制的にJRに追加負担させることの理不尽さを説いている。 JRの主張内容そのものには理解できる部分も多いが、こういうことを全面広告で掲載するのはいかがなものだろうか。 各種の団体がカンパを募って新聞に意見広告を出すというなら分かるけれども、ここに掲載された広告資金はすべて、JRの運賃収入で負担されているのである。こういう意見広告に対して、政府はひょっとすると「政府公報」の中で反論するかも知れない。こちらは税金負担である。こういう責任のなすりつけ合いの議論のために、税金や運賃収入が浪費されるのはどうにも納得できない。 このほか、JRがせっかく広告を出したので、内容について2点ほど。1つは、左上の図の中に「国鉄(=国)の赤字37.1億円」と記されているが、旧国鉄の赤字をすべて国の赤字であるかのように表現するのはいかがかと思う。それと「約束を守ってください」の大見出しで思い出すのが、分割・民営化時の際の再雇用にあたっての所属組合による差別と、その後の中労委の命令に従わないJRの態度である。時間がないので、昨年5月1日の朝日新聞・主張解説の一部を引用させていただく。かつての国鉄労組の一部が傍若無人の振る舞いをとったり国民を無視した政治ストを強行したことを決して認めるつもりはないが、再雇用にあたっての政治的な差別は、これとは全く独立した人権上の大問題である。いくらJR各社が「約束を守ってください」と訴えたところで、こういう過去のいきさつへの謝罪とその反省の上にたった早急な対応が実施されない限り、JRが国民の全面的な支持を得ることは難しいと思う。 中央労働委員会の命令についてJR側と国労が東京地裁で争っている行政訴訟が、5月末に結審、7月にも判決という重大な局面を迎える。1987年4月の国鉄の分割・民営化では、希望しながらJRに採用されなかった約7600人が国鉄精算事業団に残り、最後までとどまった1047人が90年4月に解雇された。国労組合員と鉄道労連組合員の採用率は、北海道で48%対99%、九州で43%対99%と、いずれも露骨な選別を示唆する結果を示している。当時の中曽根首相は、国鉄改革をめぐる国会論議で、「1人も路頭に迷わせない」と述べたが、いまは、「総評を崩壊させようと思ったからね。国労が崩壊すれば総評も崩壊するということを明確に意識してやったわけです」と言ってはばからない。 |
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※“..”は原文そのまま。他は長谷川による要約メモ。【 】は長谷川によるコメント。誤記もありうるので、言及される場合は必ず元記事を確認してください。
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