じぶん更新日記

1997年5月6日開設
Y.Hasegawa

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[今日の写真] 銀杏の絨毯、最終回。12/10の昼休みに農学部の教職員や学生が繰り出して一帯の落ち葉を掃き取っていたので、今年の秋の銀杏の絨毯はこれにて終わり。 [今日の写真] セミライブ映像12/11朝
葉の落ちないアメリカフウ(モミジバフウ)。昨日のこの欄で「葉の落ちない銀杏」をご紹介したが、時計台前のアメリカフウにも一本、落葉の遅い木がある。原因は不明。

昨日から当日朝の日記 【新しく知ったこと】

12月10日(木)

【思ったこと】
981210(木)[心理]ストーブに火をつけるのは何故か(3)
 12/9の日記で、
好子の効果を高めるような状況自体も好子にな る。専門用語を使えば「当該の行動随伴性の確立操作自体が好子になる」(日本語版、143頁)。 具体的 に言えば、食物の強化効果が高まるような変化をもたらす行動、たとえばお腹を減らすために運動するような行動が起こるかどうかということだ。
というマロットのアイデアを紹介した。では、お金が好子であるにも関わらず、お金の好子としてのの効果を高めるためにわざとお金を捨てたり、盗ませたりする行動が起こらないのはなぜだろうか。

 これは、お金が習得性の好子であることと関係していると思われる。習得性好子というのは、必ずその元に別の好子とのリンクがある。お金が好子になるのは、それが日常社会の中で、さまざまな別の好子、たとえば食料品とか衣料品、娯楽品、旅行などに交換できるからである。もし無人島に漂着して自力で生活しなければなくなったとしたら、お金には何の価値もない。その時点でお金は習得性好子としての機能を失うことになる。

 食物とか性的刺激のような生得性好子の場合には、確立操作の1つとして「遮断化」(deprivation)が有効である場合が多い。断食をすれば食物を求める行動がますます増加するし、しばらくセックスをしないと性的な刺激への関心が高まるという意味だ。ところが、お金に対する接触をいくら断ってもそれだけでは、お金の好子としての効力は増加しない。これはいま上に述べたように、お金があくまで習得性の好子であることに起因している。

 では、お金に対する確立操作はできないのか。直接は無理だろう。しかし、それとリンクしている元の好子への確立操作を行えば、間接的にその効力を高めることはできるであろう。たとえば、生活費を得るためにアルバイトをしている人が居たとする。その人がスポーツを始めて以前より腹が減るようになると、食料をたくさん買うためにより長い時間アルバイトをするようになるかもしれない。この場合、お金の好子としての効力は、お腹を減らすことに絡む確立操作によって間接的に高められたと考えることができる(もっとも、「お金→食料」という対提示の機会も同時に増えるので、これが間接的な確立操作の事例になりうるかどうかはもう少し考察が必要)。

 元にもどって、今度は、こんな例はどうだろう。ヒマラヤの高い山に登った時に、酸素ボンベの栓を開けて酸素を吸うことがあるが、この場合の栓を開ける行動は、好子出現の随伴性と嫌子消失の随伴性のどちらによって強化されているのか。明日以降に続く。
【ちょっと思ったこと】
  • 12/10のNHKニュースによれば、10月〜11月に運転免許停止(1回目)となった人は10473人。このうちの半数以上が、「ボランティア」を選択。ボランティアの中では、「横断歩道での歩行者誘導」が43%と最も多かったという。そもそもこういう形で活動に従事することをボランティアと呼べるのかどうか疑問だが、それぞれの「ボランティア」活動がどういう行動随伴性によって維持されているのか、免停が短縮されたあとにも同じボランティアに従事する頻度が増えるのかどうか、興味深い対象である。
  • 岡山県新見市にある「草間の間欠冷泉」(高梁川支流の佐伏川右岸、通称・潮滝、。5〜6時間おきにサイホン原理により水を流出させる)は、私が中学・高校の頃に使っていた地図にもその記載があり、岡山に住む前から関心をもっていた。大学生の頃、大山に登った帰りに新見経由でここに立ち寄ろうかと思ったことさえあった。
    ところが、12/11の朝日新聞岡山版によれば、この滝は水は出るものの72年の豪雨で洞穴は約5m埋まったまま。滝の登り口付近の県道の案内板は12月初めにやっと補修されただけで未だに駐車場はない。約300mの遊歩道は歩きにくく、しかも、間欠泉を見るためには、川の左岸から石を跳んで右岸に行たどりつく必要があるという。これだけ不便であれば逆に心ない観光客に荒らされる心配もなかろうが、滝の保存だけはちゃんとしてもらいたいものだ。
  • 12/11の朝日新聞によれば、缶入りの飲料や食品の中にも環境ホルモンのビスフェノールAが混じっていることが複数の研究チームによって突き止められ、11日からの日本内分泌かく乱化学物質学会で報告されるという。このことでふと思ったのだが、牛乳パック内部の樹脂はほんとうに大丈夫なのだろうか。我が家では缶飲料はほとんど飲まないけれど、牛乳だけは毎日2リットルほどの消費がある。どなたか安全性について情報をいただければ幸いだ。
  • 12/11の朝日新聞によれば、自民党行政改革推進本部は10日、中央省庁の再編と同時に行う行政組織の廃止・民営化問題について各省庁からのヒヤリングを始めたという。その中で、“文部省は国立青年の家と少年自然の家の廃止・民営化について、「採算性が見込めない」「国旗を掲揚して行う集団宿泊訓練ができない」と反対した。”という。そうか、国立青年の家とか少年自然の家というのは、そういう訓練を行う施設だったのか。
【生活記録】
  • 12/10の早朝5時すぎに、東南の空に水星を見る。
  • 【夕食後の夫婦の散歩】------82日目(妻は79日目)[娘は3日、息子は3日]。ピカチュウ万歩計で2658歩。----
    農学部農場〜農学部
    【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】