じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
朝日を浴びる旧・京山ロープウェイ遊園。1月31日朝にベランダから撮影。昨年9月6日に閉鎖されたが、施設はそのまま放置されている模様。今朝は5時51分にマイナス4等星級のイリジウム32号を見た。太陽との微妙な角度で、数秒間ほど閃光を放つところはイリジウムもこの建物もよく似ているように思った。 |
【思ったこと】
990130(土)[一般]○○いろの童話集 インフルエンザで寝込んでいた先週日曜日から水曜日の頃は、さすがに専門書や学生の卒論下書きを読む気力は無かった。そんななか、熱が7度台後半に下がった頃に、本棚から偕成社文庫の『ラング世界童話全集』を数冊取り出し、気を紛らわせたことがあった。 このラングの童話集は「みどりいろの童話集」から始まり、全部で12巻を構成している。私が子どもの頃読んだのは唯一「みどりいろ」だけであり、これが第一巻。いまでも現物が東京の実家の本棚に保管されている。「みどりいろ」の最初の話は「カーグラスの城」であり、一昨年7月12日の日記で「理不尽な童話は青少年に有害か?」という話題に関連してとりあげたことがあった。 いま住んでいるアパートの近くには「古本市場」という名前の大きな古本屋があり、少し前に100円均一本の中から、「ばらいろ(2巻)」、「そらいろ(3巻)」、「きいろ(4巻)」を見つけだして買いそろえておいたが、残念ながら子どもたちには全く読まれず埃をかぶってしまっていた。 今回はたまたま枕元に「そらいろ」があったのでいくつか目を通してみたが、本の最初のほうに収録されていた「かえるとライオンの妖精」などはストーリーがいまいち理解できず、高熱で錯乱状態にあったせいかと思ったが、熱が下がってから読み直してもなおよく分からない内容となっていた。 本の後半のほうに収録されていた「こじきの子どもときつね」という話は、「長靴を履いたネコ(Puss in Boots)」の焼き直しのようなもので、「長靴」のほうでは粉ひきの3兄弟の末弟が主人公であったのに対して、こちらのほうは「なまけものの愚かなひとりむすこ」、長年飼っていた猫の代わりが梨の実を食べに来たキツネという設定になっていた。 「長靴」のほうでは最後は、ネコが人くい鬼をネズミに化けさせて食べてしまいそのお城を乗っ取るという展開になっていたが、こちらの人くい鬼は非常に怖がりで、王様の一行が自分を殺しにやってきたと思いこまされてかまどに隠れたところをきつねに焼かれてしまうという設定になっていた。 「ばらいろの童話集」のほうも少しだけ読んだ。こちらの第一話の「トントラワルド」というのはバルト海沿岸東部地方の荒れ地の中にあるおとぎの世界のような所。もっとも私は、「幻の市街戦」という映画の中に出てきた王国を連想してしまった。 「ばらいろ」の中には、日本の「花咲爺」が「うらやましがりやのとなりの人」として収録されてあった。正直爺さんだからとか欲張り爺さんだからという理由づけをせず、「うらやましがりや」としてあるところが興味深い。 全体として、必ずしも勧善懲悪的な展開になっておらずどちらかと言えば、現実離れしたシーンへの不思議さ、珍しさを素朴に伝える内容が多いように思えた。「善行を積まなければ決して恵まれない」などという固定観念で読むと理不尽さを感じるところがあるが、そういうものを捨てて、不思議さに素直に感動すれば結構面白い。TVゲームのRPGもののストーリーの宝庫とも言えそうだ。 |
【ちょっと思ったこと】
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【新しく知ったこと】
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【生活記録】
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。【 】部分は簡単なコメント。)】
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