じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
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金魚草。行きつけの花屋で買った処分品の苗からこんなきれいな花が咲いた。花の形から見て金魚草だと思うけれど、こんなに小さくてカラフルな花を見たのは初めて。まるでダンスを踊っているみたい。 |
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【思ったこと】 990714(水)[心理]ルール支配行動から生きがいを考える(2) 12日の日記の続き。きょうは、ルール支配行動の起源、努力することなどについて、思いつき程度になるが私独自の考えを述べてみたいと思う。 最初にお断りしておくが、私は常に「行動随伴性」の視点から人間の行動の理解をめざそうと考えている。「行動随伴性による人間理解」とは、簡単に言えば、行動(厳密にはオペラント行動)にどういう結果が伴っているかをよく調べてみましょうということだ。それを調べることによって、問題行動がたくさん生じている時にも、求める行動がなかなか生じない時にも、結果の伴い方を変えることで改善をはかることができる。 「行動随伴性」というのは宗教ではない。複雑な現象に対する1つの切り口のようなものだ。有効性が認められる限りはその見方を持続すればよいし、逆にあまり役に立たなくなれば別の見方に改善すれば(あるいは切り替えれば)よい。だからそれが絶対的な真理であるかどうかなど考えるのは無意味で非生産的な議論を生み出す。 行動と結果との関係は、大きく2通りに分かれる。1つは「Xという行動すればYという結果が生じる(Xという行動をしなければYは生じない)」というものでこれは基本随伴性と呼ばれる。これと別に「Xという行動をしなければYという結果が生じる(Xという行動をすればYは生じず、現状が維持される)」という別の関係が論理的に想定できる。こちらのほうは阻止の随伴性と呼ばれる。後者の例としては、「防災の準備をしなければ災害が生じる」とか「観葉植物に水をやらなければ枯れてしまう」というような行動・結果関係が想定できるが、このシリーズでは話を簡潔にするため、前者の基本随伴性の事例を中心にとりあげていくことにしたい。 それから、「行動と結果」という時の「結果」と言う時には、必ずしも自然科学的な意味での因果関係は前提とされていない。第三者がそちらの都合で付加されるような結果もある。また、必ずしも、具体的なモノに限られるものではない。ジョギングの後に生じる爽快感も、山登りの結果として生じる頂上からの景色も、作業を完成させていく時に生じる具体的な刺激変化もすべて結果になりうるものである。 さて、前回も述べたように、ルール支配行動は、従来、行動とその結果との間が時間的にかけ離れていても生じる行動を説明する概念として取り上げられることが多かったように思うが、集団生活の中での学習の伝播や伝承、個体の発達のプロセスを考えてみると、むしろ空間的に離れた場所で起こりがちな随伴性が言語を媒介として伝えられるようになったあたりに起源があるように思っている。 例えば「あの山に行ってワナをしかければイノシシがとれる」とか「あの川に行って釣り糸をたれれば魚が釣れる」というように【Xという行動をすればYという結果が生じる】という基本随伴性が【Aに行くと言う行動をした上で【Xという行動をすればYという結果が生じる】】、つまり、【行動A→【行動X→結果Y】】という随伴関係が行動Aを維持・強化する可能性がある。このあたりにルール支配行動の起源があるのではというのが私の考えだ。 もっとも、【行動A→【行動X→結果Y】】が直ちにルール支配行動であるとは限らない。行動Aは、移動による刺激変化をもたらす。その刺激変化自体が習得性の好子となり行動Aを強化していると考えれば、ルール支配行動という概念は要らない。むしろ習得性好子によって中継される行動の連鎖ととらえることのほうが合理的である。それがルール支配行動となるためには、【行動X→結果Y】あるいは【行動A→【行動X→結果Y】】がどれだけ反復体験されたものであるのかを考慮する必要もある。 このほか、上記のなかの行動Xがあまりにも結果Yと一体化しているために、見かけ上省略されてしまう可能性があることにも配慮しなければならない。上記の例で言えば、「あの山に行ってワナをしかければイノシシがとれる」や「あの川に行って釣り糸をたれれば魚が釣れる」は、「あの山に行けばイノシシがとれる」とか「あの川に行けば魚が釣れる」というように、【行動A→【行動X→結果Y】】が【行動A→→結果Y】】というように簡略化され、行動Aと結果Yとの関係だけが問題にされてしまうことがありうる。このあたりも厳密に考えてみる必要がありそうだ。次回以降に続く。 |
【ちょっと思ったこと】
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【新しく知ったこと】
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【生活記録】
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【今日の畑仕事】
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。)】
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