じぶん更新日記1997年5月6日開設Y.Hasegawa |
ビロードモウズイカ(天鵞絨毛蕊花)。6月6日の日記でいちど取り上げたことがある。花が終わった頃に切り取ったところ、左の写真のような美しい花を再び咲かせた。茎を切らないまま放っておくと、花穂が2m以上に達する。写真右のように背の高い花茎が伸びる。椅子と比較していただくと、その高さに驚かれるだろう。 |
【夏期特別企画:看板を考える(その4)】
某学部の教官研究室のドアについている行き先表示板。うむ、よく見ると漢字が間違っているぞ。このプレートは少なくとも10年以上前から取り付けられており、気になる教官は誤字を自発的に訂正したりしているが、そのままになっているものも多い。取付当時に気づいていれば業者に無償修理を要求できたようにも思うのだが。ちなみに某学部は「Faculty of Letters 」なんて呼ばれていたりして...? |
【思ったこと】 990721(水)[心理]ルール支配行動から生きがいを考える(8):楽しみを増やす方法(その3)「価値」の定義 昨日の日記の続き。今日は習得性好子の話題。習得性好子は「価値」と密接に関連する概念である。「楽しみを増やす方法」に入る前に、その定義についてもういちど考えてみよう。 7/19の日記ではとりあえず習得性好子を もともとは中性的で生理的にも特段の作用を及ぼさないが、何らかの経験(=条件づけ)を経て好子として機能するようになった刺激や出来事や条件。として定義しておいた。但しこれは私自身が考えたもの。行動分析学の入門書でもほぼ同じような定義にはなっているが若干ニュアンスが異なる。例えば、『行動分析学入門』(杉山ほか、1998年、産業図書)では 他の好子と対提示されることで好子としての機能を持った刺激、出来事、条件とされている。 これらはいずれも、定義の中で、習得性好子が形成されるプロセスについて言及しているが、本来この手の定義はあまり得策ではない。というのは、特定個体の行動を維持・強化している好子が習得性であるかどうかを調べようとしても、過去にどういう条件づけが起こっていたのかは直ちには判明しないからである。また、習得性好子が果たしで他の好子と対提示されることを必要十分条件として形成されるのかどうかも確実とは言えない。定義の中に形成プロセスを含めてしまうと、別のプロセスで習得性好子が誕生することが分かった場合にいちいち定義内容を変える必要、もしくは別の概念を作る必要が出てきてしまう。これは得策とは言えないだろう。 では、習得性好子を生得性好子から見分ける別の方法は無いものか。私は、この点について次のような判別法を推奨したいと考えている。 別の好子無しには好子として存在しえない好子は習得性好子。ここで「習得性好子を好子として機能させているもともとの好子」は「裏付好子」と呼ばれている(『行動分析学入門』、杉山ほか、1998年、産業図書、160頁)。裏付け好子を必要とせずに好子として機能しているのが好子、極端に言えば、すべてを失ってもなお好子として機能するものが生得性好子ということになる。 ここで具体例をあげてみよう。
これに対して、食物、水、空気などは他の何が変わっても好子であり続ける。遮断化や飽和化と言った確立操作によって強化力自体はいろいろに変化するだろうが、好子でなくなることはあり得ないから、生得性好子であることが確定する。 「これは価値がある」という物や事象を頭に描くことのできる方は、それは何に連動して価値を与えているものなのか、別の何かが失われた時にそれ自体も同時に価値を失うものではないか、一度点検してみられるとよいかと思う。 ものの価値というのは事物に内在するものではない。上に述べたように、それが好子としてどのように機能するか、どの好子に支えられて習得性好子になっているのか、またどのような行動が維持・強化に役立っているのか、という観点から、その時代の文化、社会的ニーズ、集団生活などで状況に限定かつ文脈に依存して定まってくるものであると思う。 これは、言い換えれば、ある事物に本当に価値があるのかどうかなどといくら考えたって結論が出るわけがないということだ。その事物がいま自分や社会のどういう行動を強化しているのか、何が失われたら同時に好子で無くなってしまうのかという視点で身の回りの「価値」を再点検・再構築してみることも時には必要だ。重要なものを失って落胆している時に、失ったものの価値を見直してみると、じつはあんまり大したものではなかったと気づくこともある。逆にすべてがつまらないという人間でも、身の回りのちょっとした変化を習得性好子に切り替えることができれば、世の中が楽しくてしようがない人間に変身できる可能性があるかもしれない。 |
【ちょっと思ったこと】
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【生活記録】
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【今日の畑仕事】
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【スクラップブック(翌日朝まで、“ ”部分は原文そのまま。他は長谷川による要約。)】
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