じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
鶏頭と朝顔。色や形が奇抜な洋物の新品種と違って、子どもの頃育てたことのある鶏頭や朝顔は、何かと懐かしさを感じるものである。 |
【ちょっと思ったこと】
花火大会中止の理由は「魚が驚く」 8月1日の朝日新聞岡山版に“「魚が驚く」花火大会中止”という、ちょっと気になる記事があった。 記事によれば、8月1日に予定されていた玉野市の花火大会が、「大きな音で魚が驚いて逃げてしまう」という地元漁協の反対で中止になった。県内屈指の規模を誇るこの花火大会は、20年以上市民に親しまれており、昨年の人出は7万人にのぼっていた。しかし、港湾を管理する県の規則では、利害関係者の同意書がなければ港の占用許可が下りないことになっており、玉野市漁協(浜野一政組合長、組合員21人)は数年前から「魚がびっくりしておらんようになる、という苦情が絶えなかった。魚は音に敏感で漁業への影響は明らかだ。このまま続けさせるわけにはいかない」と、開催に難色を示してきたという。 昨年は市長が漁協に頭を下げて「今年限り」を条件に実現にこぎ着けたものの、今年はとうとう同意が得られず、やむを得ず中止になった模様である。 このニュースについては、いろいろな角度から考えてみることができる。 まず、「魚は音に敏感で漁業への影響は明らかだ。」という漁協組合長の言明に対しては、「漁協の言い分は検証されていない」という市民有志らの反論がある。もっとも、玉野商工会議所などでつくる主催者が「具体的な被害が示されているわけではないが『影響がない』と言い切るだけの証拠もない」と弁明していることから示唆されるように、県の港湾規則上は、利害関係者側に「被害」の実証責任を求めていない模様だ。つまり、規則上、利害関係者が一言「困る」と言えば中止になるのに対して、花火大会を再開するためには、主催者側はが「影響が無い」という明確な証拠を示さなければならないようだ。 いっぽう、理由に納得がいかない市民らは再開を求める署名活動を始めたという。多数決原理が優先されるとすれば、わずか21人の漁協組合員が、花火大会前年度参加者7万人に太刀打ちできるはずがない。また、今回の中止によって、漁協組合員に対しては、「公共の利益を優先しろ」とか「補償金目当てにゴネているだけでは?」といった批判や中傷が浴びせられる恐れもある。住民同士の対立はできる限り避けたいものだ。 漁協の反対理由は表向きは「魚が驚く」ということのようだが、勝手に推測するに、見物客のマナーの悪さも理由に含まれているのではないかという気もする。漁港というのは、第一義的には、漁業で生計を立てている人たちのために存在する。花火大会のたびに飲食物やタバコの吸い殻をポイ捨てして汚しまくられたのでは漁業関係者には大迷惑。花火の音自体よりも、そうした、見物人たちのマナーの悪さに愛想が尽きたという可能性である。 いずれにせよ、花火大会というのは本来、「ふるさと」の祭りとして行われるべきものだ。商工会や都市住民にとって楽しみであっても地元漁民にとって迷惑というのでは、健全な地域コミュニティとは言い難い。少なくとも港でイベントをする以上は、漁民が主役となるような内容が求められる。 さて、8月1日に予定されていた花火大会は、形式上は、漁協の反対で中止になってしまったが、今年度に限っては、商工会も住民たちも、早いうちに「中止」を決めておいてよかったと、むしろホッとしているかもしれない。というのは、こちらの記録にある通り、8月1日の玉野市は、朝からずっと雨が降り続き、16時から22時までの6時間の雨量は17.5ミリと、到底、花火大会ができるような天候ではなかったからだ。この雨を天の声と受け止め、地域コミュニティ重視の花火大会の実施に向けて、協議を始めてもらいたいところだ。 雨が降り続く岡山...といっても、トータルでは東京より暑い 台風から変わった熱帯低気圧の影響で、8月1日の岡山は、雨が降り続く一日となった。この日の総雨量は81.5ミリ、日照時間はゼロ、平均湿度は87.8%。 岡山では、7月1日から7月29日までの合計降水量はわずか13.5ミリ。これに対して、7月30日以降3日間の総雨量は108.5ミリであるから、いかにたくさん降ったのかが分かる。 8月1日はまた、最高気温は27.4度、最低気温は24.7度と、一日を通して過ごしやすい気温であった。岡山の最高気温は7月29日に37.9度、同30日が36.8度であり、一気に10度も下がったことになる。ちなみに、岡山の7月の最高気温の内訳は以下の通り。
今年は東京で7月22日に39.5度、翌23日に38.1度と、記録的な暑さが話題となった。しかし、トータルで見ると、東京のほうは
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