じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
ヘラオオバコ。芝刈り機で刈り取られない芝地の縁部分や、樹木の根元などを中心に大学構内至る所でユーモラスな花を咲かせている。 |
【ちょっと思ったこと】
代休措置やら個人情報保護やら 国立大学の法人化や4月1日に施行された個人情報保護法の影響で、大学内でもいくつか大きな変化が出てきた。 1つは、土日の出張に伴う代休措置である。これまでは、平日であれ土日であれ、学会年次大会や研究会に出張する際には、その期間の出張許可をもらうだけで済んでいた。ところが、これからは、土日の出張は土日に勤務したと見なされるため、平日に2日分の代休を取らなければならないのだそうだ。しかし、そんなこと言われても、私の場合は、月曜日から金曜日まで毎日授業をやっている。8月上旬まで代休をとることは不可能。どうすりゃいいのだ。 ところで、この代休措置だが、必ずしも「働き過ぎはやめましょう」という趣旨ではないらしい。教職員が土日に仕事をすると休日出勤と同じ扱いになり、その分の手当を出さなければいけない。それでは人件費が増えてたまらんということから、代休の義務が生じているらしい。 これは出張ばかりでなく、土日に行われる入学試験の監督業務にも関わってくるようだ。 いっぽう個人情報保護施行に関しては、最近は、名簿に学位や生年を載せてよいかどうかといった問い合わせまでなされるようになった。こうしてみると、学会や同窓会の名簿なんぞももう少し配慮が必要ではないかという気がする。 教員の人事に関わる資料(履歴書や業績目録)なども、4月以降は要回収資料となった。履歴書には生年月日、出身高校・大学・大学院、賞罰などの個人情報が満載されている。万が一、他の印刷物に紛れてシュレッダーにかけずに廃棄されてしまうと重大な個人情報流出につながる恐れがある。妥当な措置だろう。 コククジラの事故死 各種報道によれば、東京湾で4月中旬に見つかり、人気を集めていたコククジラとみられるクジラが5月11日朝、千葉県富山町沖の定置網にかかり、死んでいるのが発見された。連休最後の日曜日となる5月8日には1000人もの見物客を集め、また一部には袖ヶ浦の「ソ」とクジラの「ラ」をとって「ソラちゃん」という愛称が定着しつつあっただけに、まことに残念な結果となった。 東京湾周辺に出現した珍しい動物としては
しかし、アザラシの場合と今回のクジラの場合はかなり条件が異なるように思う。野生動物たるアザラシにとって、東京湾及び周辺の河川は、生息に適した環境にあった。2004年3月1日付けのWeb埼玉記事にもあるように、タマちゃんの場合などはウナギの食い過ぎでボートに上がれないほどに太ってしまった。カモちゃんの場合は、季節的な移動場所の1つとして東条海岸を選んでいるように見える。 いっぽう、今回のコククジラの場合は、どうみても、東京湾に迷い込んだという印象が強い、お腹をへらして餌を求めるあまり定置網にひっかかったとも考えられる。といって、クジラ保護のために定置網を撤去するわけにもいかない。となれば、せっかくの来客であっても、このさい、東京湾の外にお帰りいただく、という誘導措置が必要ではなかったのではないか。 専門的なことは分からないが、例えば、何隻かの船から、クジラが嫌がる音をスピーカーで発するなどして湾の外に追い出すことは可能なはず。衝突の相手はクジラ? 釜山―博多の高速旅客船事故(5/4)という記事などを見ると、効果はともかく、クジラが嫌がる音を発する機器というのはすでに存在するらしい。東京湾に再びクジラが出現した時には、ぜひ早めに「御退去」の措置をとっていただきたいと思う。 |