じぶん更新日記1997年5月6日開設Copyright(C)長谷川芳典 |
羽田発岡山行きの飛行機から見た富士山頂(写真左)。機上からの富士山を眺めたことは何度もあるが、6月は初めて。写真右は2000年2月13日に撮影した真冬の富士山。積雪状況の違いが分かる。
なお、成田から福岡行きの便でも同じようなコースを通るが、高度が違うせいか、それともその時の気象条件によるのか、まさに真上を通ることがある。2003年1月6日撮影の写真参照。 |
【ちょっと思ったこと】
NYのホットドッグとベトナムのカフェ 数日前のことになるが6月4日(土)、山形のホテルで街角アングルという番組を視た。この時の話題は
アメリカを代表するファスト・フードというとハンバーガーあたりが真っ先に浮かぶが、実はホットドッグのほうが歴史が古い。ニューヨークで働く移民にとって、食事時間を最小限に抑えて稼ぐためにホットドッグは便利な食べ物であったようだ。体脂肪の多い私にとっては無縁の食物ではあるが、機会があれば、本場の伝統的な味を楽しみたいと思っている。 いっぽう、ベトナムと言えば、知る人ぞ知る、世界第二のコーヒー生産国であるが、これまでは輸出ばかりで、自国民が消費することはあまりなかった。経済発展と開放化が進む中で多くの若者がカフェに集まる。カフェが全土に出現するようになったのは7〜8年前からだというからその発展ぶりはスゴイ。ネットで検索したところ、なっなんと六本木あたり(こちらがチュングエンコーヒーのサイト)でも味わえるようだ。ベトナムコーヒーの入れ方というページも別にあった。 もっとも、体脂肪の多い私にとっては、コンデンスミルクと砂糖は禁物。できれば、「砂糖無し。コンデンスミルクの代わりに豆乳」というメニューを作ってほしいところだ。 福原愛選手の中国語 6月7日朝のNHK「おはよう日本」で卓球の福原愛選手が中国デビュー戦を白星で飾ったというニュースを伝えていた。驚いたのは、流暢な中国語でインタビューに応じていたことだ。 大相撲の外国人力士の場合もそうだが、外国語(=日本語)しか使えない環境で暮らすと、外国語の習得には絶大な効果がある。そういや、米国大リーグで活躍した佐々木投手や新庄選手は、英語をどの程度マスターしたのだろうか。 |
【思ったこと】 _50606(月)[心理]人と植物の関係を考える(4)日本の焼畑農業文化 6月4日に開催された人間・植物関係学会鶴岡大会の1日目の行事「人と木のつきあいは時を超えて」の感想の続き。 3番目の話題提供0 ●山形大学農学部助教授・江頭宏昌氏:焼畑ロードをゆく〜伝統農法のゆくえ〜 のお話も大変興味深いものだった。 ウィキペディアにも記されているように、「焼畑農業」というと「粗放的な農業形態」というイメージが強い。また、「火を使って森林を焼き払う」ことからの直感的連想として、地球砂漠化や温暖化の一因になっていると問題視される傾向もあるようだ。しかしこれにはかなりの誤解がある。少なくとも、日本国内で伝統的に行われてきた焼畑は、森林を育てるサイクルの一環にもなっており、在来野菜(=ここでは、カブ)の保存にも欠かせないものであるようだ。 江頭氏によれば、戦後間もない1950年には日本各地で焼畑が行われていたが、2003年調査時点ではおよそ5箇所程度、また各所とも数軒の農家が携わっているにすぎないということであった。山形の場合は、森林を伐採した斜面で、他に使い道の無い古株や枝などを敷き詰め、斜面の高いほうから低いほうに向かって火の先がU字型になるように燃やしていく。このように、急速に火の手が回らないための周到な工夫が行われている。そして、燃やした後は、まだ熱いうちに、在来カブの種を蒔く。2年目には小豆や大豆などを作り、その後は植樹をして再び森を育てる。庄内南部地方にはこのような焼畑を行う地域が「焼畑ロード」(←江頭氏の命名)を作り、5月のある時期には、美しいカブの花(←翌年の種を採るために残した株が開花)のお花畑ができるそうだ。 こうして作られるカブの中には、鶴岡市生まれの作家、藤沢周平の名前の由来にもなった「藤沢カブ」がある。 この種の在来カブの種は、かなりの熱を加えたほうが発芽率がよくなるらしい。かつては「種がはじける音がする」くらいの高温がよいとされていたというが、最近では、採種した後にビニールハウスで高温乾燥されるため、それほどの熱が無くても十分発芽するようになったそうだ。とはいえ、在来カブは、焼畑による土壌の加熱と木灰の養分が無いと本来の風味が得られないという。農家の高齢化が進み、焼畑農法が伝承されないことになればまことに残念である。 江頭氏が冒頭に指摘されたように、現代では、日常生活の中で火を見る機会は著しく減少した。最近では暖房もファンヒーター式ストーブやエアコンが主流となり火が見えにくくなった。また、電磁調理器も使われるようになってきた。 このほか「灰を使った文化」というのもあるそうだ。例えば、庄内特産の笹巻は灰汁でゆでないと風味が出ない。ワラビのアク抜きも、ソーダよりは灰汁のほうがおいしいという。火や灰を活用するということも、人と木のつきあいの1つとして重要な意味をもっていることが理解できた。 次回に続く。 |